生死を賭ける戦いから麻雀の世界に転生しました。   作:銅英雄

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この作品も通算100話目になりました!では今回もよろしくです。


第75話 全国大会決勝戦!先鋒戦②

杏子side

 

~東1局2本場 ドラ 4索 親 片岡優希~

 

優希「リーチ!」タンッ

 

 

清澄 166300-1000=165300

 

 

杏子(またダブリー……)タンッ

 

照「」タンッ

 

玄「」タンッ

 

杏子「!!……ポン」カシャッ

 

私は松実さんが切った中をポンする。

 

杏子(これで1発はなくなった……)タンッ

 

照「」チャッ

 

恒子『なんと!妹尾選手のポンがなければまたもや片岡選手の1発ツモでした!!』

 

健夜『これは妹尾選手のファインプレーですね。もっとも今の片岡選手をそれで止められるかと言えば話は別ですが……』

 

恒子『それはどういうことでしょうか!?』

 

健夜『今の片岡選手の調子は間違いなく最高潮だと思われます。生半可な鳴きは下手をすれば片岡選手の後押しをするということになります。この鳴きも恐らくは1発を消すためだけに行ったものでしょう』

 

照「」タンッ

 

玄「」タンッ

 

杏子(2人からはテンパイしているようには感じられない。もちろん私も……)

 

優希「ツモ!2800オール!!」

 

恒子『結局ツモってきたー!!』

 

 

清澄 165300+8400+1000=174700

 

総武 77900-2800=75100

 

白糸台 77900-2800=75100

 

阿知賀 77900-2800=75100

 

 

~東1局3本場 ドラ 7筒 親 片岡優希~

 

優希「…………」タンッ

 

杏子(ダブリーじゃない。だとすると次に警戒するのは……!)タンッ

 

照「」タンッ

 

玄(ダブルリーチじゃないんだ……)タンッ

 

優希「チー」カシャッ

 

松実さんの切った1索をチーした片岡さんは次に宮永さんの切った南をポンする。

 

杏子(やはり鳴きによる速攻……!今の片岡さんの手牌は混一色?それとも……)

 

優希「ツモ!800オール!!」

 

杏子(一通……。鳴いてるおかげかそれだけだから安くすんだ)

 

 

清澄 174700+2400=177100

 

総武 75100-800=74300

 

白糸台 75100-800=74300

 

阿知賀 75100-800=74300

 

 

~控え室~

 

綾香「そういえば鈴音先輩は私達が阿知賀と練習試合をしている間に片岡さんと打ったことがあるんですよね?」

 

鈴音「そうだね」

 

綾香「その時の片岡さんはどんな感じだったんですか?」

 

鈴音「う~ん、東場の片岡さんはとにかく押せ押せのスタイルで麻雀してたね。今みたいに鳴きを混ぜながら打ってなかったよ」

 

美咲「個人戦の時もガンガンリーチとかしてたね」

 

鈴音「このインターハイでも2回戦までは鳴きを見せなかったけど、私達と戦った準決勝からはその鳴きを見せ始めた……」

 

未来「恐らく清澄の部長の入れ知恵でしょうね。ギリギリまで戦術を温存していたのでしょう」

 

綾香「うわぁ……なんかいやらしいですね」

 

鈴音「かもね。でも戦いに勝つためには当然ともいえることだよ」

 

 

~会場~

 

~東1局4本場 ドラ 3索 親 片岡優希~

 

照(片岡さんの勢いが衰えない……。さっきの局は妹尾さんが鳴いたけど、それでも片岡さんは止まらずに和了った)

 

優希「」タンッ

 

照(ダブルリーチじゃない。けど早く手を打たないといけない……松実さん?)

 

玄「」モヤモヤ

 

杏子(松実さんから妙な雰囲気を感じる……?)

 

照(妹尾さんも気付いた……。でも松実さんから発している霧は見えてないみたい)

 

玄(そろそろ止めないと不味いよね……。配牌も悪くないし、阿知賀のみんなのためにも、そして私の中にいる『この子』のためにもこの局は和了ってみせる!)

 

照(松実さんも気になるけど、今は片岡さんを止めないと……)タンッ

 

杏子「ポン」カシャッ 

 

優希(インハイチャンプと総武の……小細工しないと私を止められないのか……?)

 

杏子「」タンッ

 

照「」タンッ

 

玄「」タンッ

 

優希「」タンッ

 

杏子「チー」カシャッ タンッ

 

優希(追い付かれたか……それとも追い抜かれた?)

 

照(張った……仕掛ける)タンッ

 

優希「ポン」カシャッ タンッ

 

杏子(今の西ポン……恐らく片岡さんもテンパイ……!)

 

宮永さんも松実さんも張っているだろうし、全員テンパイで勝負……!

 

照(ここで和了れない……。なら妹尾さんに差し込む……いや、駄目だ)タンッ

 

玄「ツモ!」

 

杏子(松実さん……!)

 

玄「タンヤオ、ツモ、ドラ7……4400、8400です!!」

 

玄(よし、なんとか清澄の連荘を止めたよ!この調子で上がりを目指そう!!)

 

杏子(あの上がり牌……私と同じ待ちだったとは……)

 

倍満で大きい出費だけど、とりあえずは片岡さんを止めたと考えればプラスかな……?

 

 

清澄 177100-8400=168700

 

阿知賀 74300+17200=91500

 

総武 74300-4400=69900

 

白糸台 74300-4400=69900

 

 

 

杏子sideout

 

 

~控え室~

 

綾香「ド、ドラ7!?練習試合の時も思いましたが、改めて見るととんでもないですね……」

 

鈴音「彼女はずっとこのスタイルで麻雀を打ってるみたいだから、彼女にとってはこれが当たり前なんだろうね」

 

美咲「ツモってきた牌も全部ドラだったもんね。いいなぁ……。私もあんな風にドラをたくさん並べて『ドラ爆!』みたいな感じで高得点出したい!」

 

いやいや、美咲はそんなことしなくても高得点叩き出せるじゃん……。

 

未来「片岡さん連荘は止まったけれど、悪い流れは継続ね」

 

鈴音「そうだね。でもここがチャンスでもある。だからペースを掴みたいところだね」

 

鈴音(それに照だってまだ本領を発揮してないし、松実さんには『あの子』が憑いてる……。このままだと下手をすれば杏子が焼き鳥になってしまうかもしれない……!)

 

それでも杏子を信じることだけが今の私達にできることなんだ!




今回はここまでです。

じかいよこく!

玄によって優希の連荘は止まったが、杏子は自分の流れを掴めないまま……。次回、他家のさらなる力が発揮される中杏子は……?



次回の本編更新は10月の末日以降になると思います。ヤングガンガンで2ヶ月も咲が休載するからです。

その間に番外編をあげるかもしれません。では!

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