第71話 決勝前
鈴音「ただいま」
美咲「お帰り鈴音ちゃん!」
綾香&杏子「お疲れ様です!」
未来「無事+収支だったようね」チッ
あれ?今未来ちゃん舌打ちしなかった?まぁいいか…。
鈴音「あの面子で我ながらよく稼げたと思うよ」
未来「あなた、末原さんと相性悪いものね」
鈴音「そうだね。しかも末原さんは個人戦にも出場してるから再戦までにどうにかしないとね……」
主に私のスロースターター的なやつをね!
鈴音「さて、明日に備えて軽くミーティングしておこう。今日は伊吹先生が用事で戻るのが遅くなるから私達だけですすめるよ」
綾香「明日の決勝についてですか?」
鈴音「そうだね。といっても細かい対策とかは先鋒と中堅と副将だけでいいかな」
次鋒は未来が勝手になんとかするだろうし、大将は私の管轄だから、私だけが気を付ければいいしね。
まぁ私の相手のうちの1人か2人は個人戦に出るだろうけど、未来も美咲も個人戦ではライバルだから情報を与えないのだ!
鈴音「じゃあまずは先鋒戦の相手について」
杏子「私の相手ですね……!」
鈴音「準決勝で打った片岡さん……については杏子の方が知ってるかもね。一緒に打ってて何か思ったことはある?」
杏子「牌符を視るかぎりは門前でどんどん上がっていく打点重視でしたが、この準決勝では鳴きを入れて速度重視でした。これらを踏まえて片岡さんは決勝の対策をしていたと思います」
鈴音「成程ね……」
決勝の相手は阿知賀と白糸台だから片岡さんは照の対策と同時に阿知賀のドラゴンロードと呼ばれている松実玄の対策もしているだろう。
鈴音「決勝でも片岡さんは要注意だね。東場の片岡さんは速度が全国の高校生でもトップクラスだと思うから」
杏子「はい……!」
鈴音「次は阿知賀の松実さん。彼女はドラを支配するオカルトがある。それはわかってる?」
杏子「牌符を見た感じで薄々わかってはいましたが、オカルト持ちだったんですね……」
鈴音「うん、幸い杏子は一九字牌が多く入るから混老頭や対々とかで打点が作れるから、あとは速度だね。そして白糸台の……」
杏子「宮永照さん……ですね」
鈴音「彼女については去年対戦した美咲が1番知ってるかな」
美咲「でもそれは去年の話だけど……」
鈴音「それでいいよ。美咲がわかることを教えてほしいんだ」
美咲「わかった。牌符でもわかる通り宮永さんは1番最初の局は上がらないよ」
綾香「あ、上がらないんですか?」
美咲「うん、その1局で相手を観察、分析をしてそれ以降に連続で上がり始めるんだよ。しかもかなり早い」
杏子「そのためにも速度がいるってことですね……」
美咲「あとは照魔鏡のようなものだといわれるオカルトを持っていることだね」
綾香「しょう……まきょう……?」
未来「照らす魔の鏡と書いて照魔鏡よ」
今聞くと如何にも中二染みた名前だよね。本人がいってるわけじゃないけど……。
杏子「鏡……って書くくらいですからそれで相手を視るってことですか……?」
美咲「うん、それで相手の打ち方を予測できているんだって。私もそれで対策されて負けちゃったんだ……」
とはいってもあのときの美咲と照の点差はあってないようなものだったしどっちが勝っても可笑しくなかった。
美咲「私が言えるのはこのくらいかな?去年よりも間違いなく宮永さんは強くなってるから注意してね!」
杏子「はい……!」
それからもミーティングは続き、ついに決勝戦を迎える……。
軽くって言ったのにガッツリミーティングしてしまったなぁ……。
今回はここまでです。
しばらく本編は投稿を停止します。決勝戦を書くのは原作で決勝の描写がコミック化したときですね。
更新も部員日和を不定期になります。申し訳ありません。