生死を賭ける戦いから麻雀の世界に転生しました。   作:銅英雄

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今回は会話パートのみなのです!では今回もよろしくです。


第59話 全国大会準決勝⑮

綾香side

 

後半戦はどんな展開になるのかな?真屋さんの一撃に『のどっち』というネトマ最強プレイヤーと同じ打ち方をしている原村さん、もちろん愛宕さんも油断できないんだけど……。

 

和「控え室に戻ったりはしないんですか?」

 

原村さんが真屋さんに話しかけてきた。この2人、結構共通点あると思うんだよね。例えばおもちとか。

 

由暉子「お邪魔でしたか」

 

和「いえ、そういうことではなく」

 

この2人の場合はおもちが邪魔だと思うの。愛宕さんだって空気読んで戻っていったでしょ?つまりはおもちを萎ませて出直してこいってことなんだよね。

 

由暉子「何か指示があるときは此方に来ますので……」

 

和「うちと同じですね」

 

ちなみにうちは個々の自由にしている。だって私の番になる頃には必ず1位になるんだよね。それも2位以下に差をつけて。

 

あの臨海が相手ですら次鋒戦が終わるとうちがトップになるからね。美咲先輩もすごいんだけど、それ以上に未来先輩、そして鈴音先輩のすごさといったら……去年のインハイチャンピオンである宮永照さんが可愛く見えるくらいなんじゃないかと思ってしまう。……いや宮永さんの実力は牌符での推測にすぎないんだけどね。

 

由暉子「……それ、エトペンですよね?」

 

和「えっ……はい」

 

由暉子「子供の頃にその絵本をよく読みました」

 

和「私もです!」

 

原村さんと真屋さんはいつの間にかエロペ……じゃなくてエトペンの話で盛り上がってるし……本当に2人は仲良くなれるんじゃないかな?

 

和「……綾瀬さん」

 

綾香「ほぇ?」

 

まさか話をふられるとは思わなかったから気の抜けた返事をしてしまった。

 

和「綾瀬さんとは全中以来ですね」

 

綾香(今さらその話なんだ……まぁいいけど)

 

綾香「そだね。あのときは負けたけど、今回は負けないよ」

 

和「私だって負けません。それに……あのときだって勝ったとは思っていませんから」

 

綾香「……そうなんだ」

 

綾香(意外だなぁ……。原村さんってそんなこと思うんだ)

 

由暉子「おふたりは去年のインターミドルに出場していたんですね」

 

和「はい」

 

綾香「まぁ一応ね。そう言う真屋さんはいなかったよね?」

 

由暉子「はい。一応麻雀をやってはいましたが、部活としてやりはじめたのは今年からです」

 

綾香(成程……杏子と同じような感じかな?)

 

綾香「でも勿体ないよね。真屋さんのオカルトは間違いなく全中で通用するのに……」

 

由暉子「そう……でしょうか」

 

和「オカルトなんてありえません」

 

綾香(……そういえば原村さんはオカルト否定派だったっけ?でも清澄は2回戦で永水女子と打っていたよね。あそこのレギュラーは5人の内の3人はとんでもないオカルトを持っているって先輩が言ってたし……。しかも原村さんの相手はその内の1人で悪石島の巫女さんである薄墨初美だったよね……?)

 

綾香「原村さんの2回戦の相手は確か永水の薄墨さんだったよね?北家で大四喜、小四喜を上がることが多いから警戒が必要だって先輩達が言ってたしね」

 

和「それは偶然です。そういうことだってあります」

 

綾香「……まぁいいや」

 

綾香(頑なにオカルトを認めないなぁ……。私にもこんな時期があったっけ?自分にオカルトがあるって知ってからはオカルトを受け入れたけどね。でも原村さん自身にもオカルトが宿っていることに本人は気付いているのかな?集中すると顔が発熱したように赤くなって麻雀を打っていて、それは宛らネトマの『のどっち』を取り込んで麻雀をしている……というのが鈴音先輩の持論らしい。実際『のどっち』とネトマを打っている私がそれを目の当たりにして、事実その通りだった。……本当鈴音先輩はどうやってそんな細かい情報を集めてるのかな?)

 

等と考えているともうすぐ後半戦が始まる時間になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はここまでです。

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