竜華達と別れてホテルに戻ろうと歩いていたら……。
美咲「あっ!鈴音ちゃん!!」
綾香「鈴音先輩もホテルに戻るところですか?」
美咲と綾香に会った。この2人はお見舞いの後はどこに行ってたんだろう……?
鈴音「そうだね。2人も?」
綾香「はい、もう時間も時間ですし……」
ふと携帯を見ると時刻は21時を過ぎていた。
美咲「じゃあ一緒に行こう!!」
元気よく美咲が先頭を歩き、私と綾香が後ろを歩く。
~そして~
綾香「鈴音先輩は今日どこに行ってたんですか?」
鈴音「私は会場でAブロック準決勝の試合を観てたよ。決勝であたる高校がどこかをこの目で見ておきたかったんだ」
綾香「確か決勝に行くのは阿知賀と白糸台でしたね。千里山が負けるとは予想外でしたよ……」
鈴音「それほど阿知賀のレベルは高い……ということだろうね。……そういえば2人は怜のお見舞いに行ったんだっけ?」
美咲「うん……セーラちゃんから怜ちゃんが倒れたって携帯に連絡が来てね……それに気が付いたのは大分後だったんだけど……」
怜のお見舞いの話になると美咲もこっちに来て話に入ってくる。
綾香「私達買い物に勤しんでましたからね……」
ふむ、確かに買い物の袋を両手に抱えて持っているね。
美咲「それで怜ちゃんのお見舞いの品を買ってから病室に行ったんだよ」
綾香「清水谷さんに病室の場所を教えてもらって……美咲先輩1人で行って私が帰るのも違うと思って私もお見舞いに付き添ったんです」
怜のお見舞いの話を続けているとホテルに着いた。
早速中に入ろうとすると……。
智葉「大宮?それに佐野に綾瀬も……」
辻垣内さん達臨海がいた。ヴィルサラーゼさん以外全員いるし……。
鈴音「こんばんは、辻垣内さん。それに他の3人も」
美咲「こんばんは!!」
綾香「ど、どうもです……」
辻垣内さん以外の香港、フランス、アメリカ、そしてこの場にいないヴィルサラーゼさんはサカルトヴェロだっけ?国際色豊かな臨海の面子に綾香はどこか緊張していた。
智葉「おまえ達は今からホテルに戻るところか?」
鈴音「うん、どうやら臨海と同じホテルのようだね」
智葉「みたいだな。どうだ、少し話さないか?」
辻垣内さんが話をしようと私達を誘う。
鈴音「私はいいけど……美咲と綾香はどうする?」
美咲「うん、私もいいよ!」
綾香「私も大丈夫です」
智葉「すまないな」
私達は部屋に戻る前に辻垣内さん達と話すことにした。
~そして~
智葉「まさかうちが2回戦負けとはな……世の中何が起こるかわからないものだ」
綾香「上の試合では永水女子も負けていましたし、Bブロックは大荒れですね……」
ハオ「それに準決勝では千里山も負けてシード校はもう白糸台だけになってしまいましたし……」
明華「今回のインターハイ自体が大荒れでしょう」
ダヴァン「そしてその中心にいるのが総武高校デス!」
鈴音「中心……そんなに大袈裟なものかな?」
智葉「大袈裟でもないだろう」
ハオ「そうですね。あの次鋒戦が間違いなくきっかけになっています」
それに関してはうちの未来が申し訳ない……。
智葉「響未来もそうだが、佐野も今大会ではずっと+収支だろう?」
鈴音「まぁ美咲に関しては県大会で暴れすぎた感はあるよね」
美咲「うっ……!」
ダヴァン「それに綾瀬も大失点と言われてマスガ、ずっと相手を観察してマシタシネ」
綾香「あぁ……やっぱりバレますよね?」
智葉「まぁあれは流石に露骨過ぎたと思うぞ」
綾香「ですよね……。もっと頑張らないと」
なんていう国際交流をしているともうすぐ22時になろうとしていた。
鈴音「そろそろ私達は帰るよ」
智葉「ああ、引き止めてすまなかったな」
美咲「じゃあね、辻垣内さん!」
智葉「佐野も大宮も個人戦でまた会おう」
鈴音「そうだね」
ダヴァン「ファイトデス!!」
美咲「ありがとう!!」
ハオ「御武運を」
綾香「うん、頑張るよ!」
明華「是非優勝してください」
鈴音「もちろんそのつもりだよ。相手は手強いけどね」
智葉「なに、おまえ達ならできるさ」
鈴音「ありがとう。ヴィルサラーゼさんによろしく言っておいて」
智葉「了解だ。ネリーに伝えておく」
私達は臨海の人達に改めて挨拶をして部屋に戻った。
さて、明日は準決勝か……。相手は一緒に勝ち進んできた有珠山に姫松……そして清澄。
間違いなく1番手強いのは清澄だろう。それぞれの対策もしっかりと考えておかないとね。
今回はここまでです。