生死を賭ける戦いから麻雀の世界に転生しました。   作:銅英雄

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今回もよろしくです。


第43話 準決勝前の休息③

準決勝すごかったなぁ……色々な意味で。

 

白糸台に至っては先鋒で照が稼いだであろう点数が次鋒から大将にかけて全てなくなってしまったんだから……。

 

まぁそれに関しては後続が悪いというわけではない。阿知賀、千里山、新道寺の気迫、負けたくないという気持ちが強かったのだ。大将戦こそがまさしくそうだ。

 

どこが勝っても可笑しくはなかった。その結果、阿知賀が1位、白糸台が2位だったのだ。誰もが予想していなかった展開……2回戦でいうなら臨海の敗退もそうなのだろう。

 

さて、そろそろ帰るかな。ん?あれは……。

 

竜華「鈴音?」

 

鈴音「竜華……そっちも今帰るとこ?」

 

竜華「うん……でもその前に怜のところに行こかな思って……」

 

鈴音「……倒れたんだって?ゴメンね、お見舞いに行けなくて」

 

竜華「そんな謝ることじゃ……じゃあ今から一緒に行かへん?」

 

鈴音「……いいの?時間とか大丈夫なの?」

 

竜華「もちろん!まだ面会の時間もあるし、怜も鈴音が来てくれたら喜ぶで!!」

 

そんなに……?じゃあお言葉に甘えようかな?お見舞いに行こうとは考えてたし。

 

鈴音「なら行かせてもらおうかな」

 

竜華「そうと決まれば走るで!!」

 

さっきまで落ち込んでた竜華はすっかり笑顔が戻ったようだ。

 

鈴音「ふふ、もうすっかり元気になったみたいだね」

 

竜華「えっ……?」

 

鈴音「さっきまですごく落ち込んでるように見えたからね。友達として心配だったんだ」

 

竜華「……決勝に行けんかったからかな。悲しくて悲しくてしょうがなかったんや……。でも鈴音と話しとったら元気出てきたかもしれへんな」

 

何それすごい。でもまぁ……。

 

鈴音「竜華は落ち込んでるよりそうやって笑っている方がいいよ。やっぱり竜華は笑顔が1番だね。案外アイドルとか向いてたりしてね」

 

冗談っぽく言ってみる。それにどこかのアイドルプロデューサーもアイドルのスカウト基準は笑顔だって言ってたしね。

 

竜華「そ、そんなことないよ……///」カァァァ

 

おや?何やら顔が赤いよ?私何か変なこと言ったかな?

 

竜華「は、早く行こっ!///」

 

鈴音「そうだね。面会の時間とかあるしね」

 

竜華(そんなこと言われたん初めてや……///)

 

鈴音「竜華?」

 

竜華「さ!走るで!!」

 

鈴音「それさっきも聞いたよ?」

 

竜華「そ、そうやっけ?」

 

変な竜華……。まぁ元気そうで何よりだね。

 

 

 

~そして~

 

竜華「怜ー!」

 

怜「竜華は元気いいなぁ……。なんか良いことでもあったん?」

 

君はどこの専門家なの?私服がアロハシャツなの?

 

鈴音「怜、久しぶり」

 

怜「鈴音……せやな、直接顔見るんは2年ぶりやな」

 

鈴音「住んでる所が違うし仕方がないよ。それより具合はどう?」

 

怜「大分元気戻ってきたで。竜華と鈴音の顔見たからかな?」

 

鈴音「なんか竜華も似たようなことを言っていたような気が……」

 

竜華「き、気のせいやろ?」

 

なら何故目をそらす?

 

竜華「ま、まぁええやん!私も直接話すん2年ぶりやし色々話そ!!」

 

露骨に話を逸らされたような……まぁいいか。

 

怜「そういえば美咲がお見舞いに来てくれたで」

 

鈴音「美咲が?」

 

怜「大将戦が始まる少し前……丁度1回竜華が出た後に綾瀬ちゃんと一緒に来てたんよ」

 

そういえば綾香と一緒に遊びに行ってたっけ?

 

怜「綾瀬ちゃん可愛かったなぁ……。透き通った金髪でまるでお姫様みたいやったわ」

 

鈴音「そうかもね。私達にとっても可愛い後輩だよ」

 

それから私達は面会終了時間まで色々話した。

 

途中でセーラや愛宕監督、二条さんに船久保さんも来てさらに賑やかになった。

 

そのときにセーラが私の顔を見るなり個人戦では負けないと大きな声で言って看護師さんと愛宕監督にうるさいと怒られた。まぁドンマイなんだよ。

 

 

 




今回はここまでです。

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