第1章での水戸視点を書きます。
では、番外編!
今回は捻くれ者の最弱最強譚#1~4までの水戸視点です。
どうぞ!!
第一章の水戸視点#1
「やっとだ……」
4月7日。今日は高校の入学式だ。今日から私も高校生。やっと力を使うことを許される。力の使い方を教わることが出来る。アイツを倒すための力をつけることがやっと出来る。
「おはよう。お母さん、お父さん……」
二階から階段を降り、リビングに行くのではなく、リビングの横、襖の戸を開けて、和室に入る。そこで、お母さんとお父さんに朝の挨拶を言う。
でも挨拶は返ってこない。返ってくるはずがない。
「お母さん、お父さん。私も今日から高校生だよ?当たり前だけど、三日月学園に入学することが出来るんだよ?これでやっと力の使いからをしっかり学べる。力を使える。アイツを倒すための第一歩を……やっと踏み出せる!」
もちろんこの言葉に対しても、言葉は返ってこない。
それもそうだろう。なんせ私が話しかけているのは、お母さんとお父さんではあっても、人じゃない。お母さんとお父さんの仏壇だ……
だから、返事なんて返ってくるわけがない。
でも、私は毎日ここに来て話をしている。学校に行く前、学校から帰ってきたあと、寝る前。色々な時にここで話をしている。ここにいると安心する。お母さんとお父さんが近くにいるみたいで……
『恨め!力のない自分を恨め!』
「ッッ!!」
また思い出してしまった……分かってる。私はアイツを倒すために、復讐するために生きているんだ。それほど頭の中で根付いているのだから、思い出すのも当たり前なのだ。
だけど……
「一人は怖いよ……誰か、助けて……お母さん、お父さん。私を護ってよ……誰か……私を護ってよ……」
だけど……これを思い出すたび、五年前のあの日を思い出すたび、体が震え、心が冷たくなっていく。弱音なんて吐きたくないのに、涙なんて流したくないのに、弱音を吐いてしまう。涙を流してしまう。
「ダメだダメだ……こんな事じゃ。私はやるって決めたんだから。この世は力がすべてなんだから、ランクがすべてなんだから。だから、強くなれば大丈夫……私は……大丈夫。」
そう自分自身に言い聞かせながら、仏壇の部屋を出て、リビングへと向かう。
今の時刻は7時前。学校には8時に着くように予定しているため、家を出るのは7時半前。つまり、あと残り30分だ。
女性の準備は時間がかかる。少し今日は起きるのが遅すぎた。まぁ私は準備することは少ないから大したことはないんだけど。
「今日はご飯は要らないや。化粧は……いつもしてないし……入学式くらいはと思ったけど、別にいいか。今日は髪の毛だけセットだけでいいかな」
私はそんな独り言を呟きながら制服を着ていく。一人で過ごしていると独り言は増えるって言うのはどうやら本当みたいだ。
そして、制服に着替えたあと、鞄を持って洗面所に行き、顔を洗い、歯を磨き、髪をツインテールにセットしていく。
「よしっ!準備完了!にぃ~……うん、笑顔もオッケー。」
鏡の前で、しっかりと笑顔ができているか確認した後、玄関に向かう。そして、ドアを開ける前にもう一度だけ振り返り、挨拶を言う。
もちろん返事は返ってこないが、癖になっているので、仕方ない。
「それじゃ、行ってきます。」
そして、玄関のドアを開け、鍵を閉めてから学校へ向け歩き始めた。
家を出てから約10分。あと学校までは約10分。そして今の時間は7時40分前。流石に早く来すぎてしまった。
だから私は少し時間を潰そうと、近くにあった公園に入り、ブランコへと座る。
するとそこに、なんとも柄の悪そうな三人組の男達がニヤニヤ笑いながら私に近づいてくる。めんどくさい事になりそうな予感がする。
「ハァ~……もうちょっと時間潰したかったけど、行こ…」
私はブランコから降り、その男達を避けるように公園を後にしようとする。
しかし、男達は立ち去ろうとする私の目の前に、囲むように立ち塞がってくる。
「なに?ちょっとどいてくれない?私急いでいるの。」
「まぁまぁそんなこと言わずにさ、俺たちと遊ぼうぜ、嬢ちゃん!」
「へへっ、そうそう。遊ぼうぜ。」
「俺らいいとこ知ってるのよ。だから一緒に行こうや。」
結構、威圧的な態度をとったつもりだった。邪魔だ、と。どけ、と。そういう意志込めて言ったつもりだったのだが、どうやらこの三人はそれを察してくれなかったらしい。
三人は私に下卑た視線を向けて、ニヤニヤと笑っている。
こんな視線はこれまで何度が受けたことはある。下卑た視線や、下心満載の視線。そんなものに何度も。でも、これはいつになっても慣れない。とても気持ちが悪い……
それから何度か、追い払おうとしたのだが、三人はどいてくれない。それどころか、少しづつ私に近づいてくる。何とかして逃げようかとも思ったのだが、周りをキッチリと固められてしまっているため、逃げることが出来ない。
元素の力を使えば逃げることは出来るのかもしれないが、高校生以下は街中で元素を使うことを禁じられている。つまり、今日の入学式が終わるまでは許可なく元素の力を使うのはダメなのだ。
まぁ、そんな取り決めがあっても、使っている人はいるだろう。でもそれは人目がないところで、だ。今は少しと入っても人目があるので、むやみに使うことができない。
「ホントどいてよ!私、急いでるって言ってるでしょ!学校があるんだから!」
そうこうしてる間にも時間は刻一刻と過ぎている。これ以上足止めを食らうと、遅刻しかねない。
「いいじゃねぇかよ。」
そんな私の気持ちもつゆ知らず、三人はニヤニヤしながら私に近づいてくる。
「ちょっと私は急いでるの!」
「なんだよ譲ちゃん、いいじゃねーか。学校なんか行かずによ俺らと遊ぼーや」
「そうだぜ~。俺らいいとこ知ってんのよ!」
「わるいようにはしないからさぁ~」
男達はそう言いながら、私に近づいてくるのを止めない。そして、一人の男が私の腕をつかむ。
「ッ!?やめてよ、離して!」
触られた瞬間、悪寒が走った。とてつもなく、気持ち悪かった。
人通りは少ないと言っても、少しはいる。でも誰もこちらを見るだけで、助けようとはしてくれない。見て見ぬ振りをする。まぁそれが当然だろう。普通そうだ。こんな状況で助けに入ってくれる人なんて、よっぽどのお人好しの優しい人か、バカ。そのどちらかだ。
そうこうしている間にも、私の腕を掴んでいる男は、私を自分の方へと引き寄せようとしてくる。
「さっきから、やめてって言ってるでしょ!」
「グッ……」
(あ、しまった!思わず力が!!)
私は腕を掴んでいた男を力いっぱい突き飛ばしてしまった。もちろん、小柄な私がこんな大人の男性を普通の力で突き飛ばせるわけがない。そう、普通の力では、だ。
私は、元素の力を無意識に使ってしまっていたのだ。
「てめぇ~。黙って大人しく付いてこりゃいいものを……これ俺を突き飛ばしやがって……もう我慢の限界だ!死ねや!」
私に突き飛ばされた男は、尻餅をついたあと、怒りのこもった目で私を見る。そして、男は素早く立ち上がり、声を荒らげながら炎で燃え盛る手を振りかぶり、私に向けて繰り出そうとしてきた。
(うそっ!?こいつら、まさか元素使い!?)
気づいた時にはもう遅い。その男の手は刻一刻と私に近づいてきている。
私は元素を使うことは出来ない。いや、使ったとしても、纏う時間が無い。
つまり、私には為す術がない。
万事休すかと、思ったその時、ある一人の男子が、私とその男の間に割って入った。
そして、攻撃を使用としている男に向け両手を前に突き出しそこで止めるように声をかける。
「あ、あの!そのへんで……」
バァーーン!!!
「グッ……ア……」
「あ、えっと……」
その男子の突き出した手が上手いこと炎を纏っている相手の腕にあたり、男は自分の攻撃を自分で食らって倒れこむ。
「お、おい!シンジー」
倒された一人に残りの二人が駆け寄り声をかけている。
そして、その二人は割って入った男子を睨みながら声を上げる。
「おい!兄ちゃん!どないしてくれん!」
「あ、えっと……す、すみません。」
それから、かれこれ約20分私の目の前にいる男子生徒が謝り、男二人がそれに反発する。そして、私が時々口を挟む。そんなことを繰り返していた。
このままだと本当に遅刻してしまう。
「あの、すみませんでした!」
私がそんなことを思ったその時、男子生徒はそう一言大きな声で、そして、しっかりと頭を下げて謝り、振り向きざまに私の手首を掴んで走り出す。
突然のことだったので、私は足がもつれてしまうが、なんとか転けるのは耐え、男子生徒に引かれるま走り出す。
「えっ?ちょっ、ちょっと!?」
「おい!待て!」
後ろから、男達が叫んで追いかけてきていたが、私はそんなの気にならなかった。
男子生徒に、男子に触られているのに、悪寒も、不快感も気持ち悪さも何も無いのだ。
(……変な人…………)
私は走りながら、目の前で息を切らしながら私の手首を取り走っている男子生徒へと目を向ける。
「ハァ……ハァ……ハァ…ハァ~」
「ハァ……ハァ……ハァ……で、あなた誰よ」
あれから、私は手首を男子生徒に掴まれたまま約10分ほど走り回っていたのだが、ようやくさっきほど追い掛けてくる男達を撒くことが出来た。
そして私は、息を整えながら、その男子生徒の名前を聞く。
「ハァ……俺はあんたと同じ学校に通う者だよ。今日入学式だ。」
「ヘェ~。私も今日入学式よ。同じね!」
「お、おう」
男子生徒は少しぶっきらぼうな感じで、答えてくれる。
うんうん。同じ学校か。そして今日入学式ってことは同い年……
「じゃなくて!名前よ、名前!名前を聞いてるの!」
私は名前を聞いたつもりだったのに、全く違った答えが返ってきたので、ついムッとして声を荒らげてしまう。
「知らない人には教えちゃダメだって教わってるから……」
「もう知らない人じゃないでしょ!同じ学校で、同じ新入生なんだから!」
なんだろうその言い訳……怒るを通り越して、呆れてしまった。
でも私は声を荒らげたまま。
(って……なんで私はこんな声荒らげてるんだろ?)
「ハァ~……八神界人だ。で?あんたは?」
「八神……界人…。そう!よろしく!私は水戸水菜!よろしくね」
なぜ私があんなに声を荒らげてしまっていたのか、自分でもわからない。でも、名前を聞いた瞬間、そんな事どうでもよくなり、私は無意識のうちに笑顔になり、上機嫌になってしまっていた。
「別によろしくするつもりは無い。」
「なんでよ?私を助けたのって私と友達になりたかったからでしょ?」
「はぁ?何言ってんの?あんた。俺は別にあんたと友達になりたいがために助けに入ったわけじゃない。そもそも、助けたんじゃない!ただ、ああいう奴らが嫌いだから、勝手に割って入っただけだ」
「ふ~ん。な~んだ、てっきり私は相手が元素使いだったから少女を助けるために割って入ったのだと思ってたんだけどな~」
「……違う…」
私は何を言っているのだろうか。なぜそんなことを言ったのだろうか。分からないけど、なんかこの人とは仲良くしたいと思った。
だから私は男子生徒、八神くんの手を取り笑顔で呟きながら、学校に向け歩き出す。
「そっか!まぁいいわ。せっかく知り合ったんだし、これからもよろしく八神くん!」
「あ、そうそう!八神くんってさ……」
「……なんだよ。てか、手を離せ」
ある程度歩いた後、私は笑顔で八神くんの方へと振り向き、言いたかったことを言おうとする。
すると、八神くんは、そっぽを向きながら手を離せと言ってくる。
でも私はそんなお願い聞かない。だって……
「ヤダ!だって手放したら八神くん逃げるでしょ?」
「逃げねーよ……で、なんだよ?」
私がそう言うと、八神くんはギクッとしたように驚いたような顔をしてこちらを見たあと、すぐに顔を逸らす。
(フフッ…嘘つくのが下手なんだね。)
だから、私は力を緩めるのではなく、逆に離さないように握る力を強める。そして、笑顔で八神くんに伝える。
「ううん。ただ、八神くんって捻くれてるけど優しいなーと思っただけ」
「…………なんだよそれ」
学園生活一日目から、いきなりいい人と、気になる人と会ってしまった。そして一緒に登校している。最初は力をつけるためだけに学校に通うつもりだった。だから、友達とかそんなのはどうでもよかった。
でも、この人と一緒にいるのは嫌な気はしない。いや、逆にとても楽しい。今とても心が踊っている。
(楽しくなりそう!)
そして私は八神くんの手を取ったまま、ルンルン気分で学校へと向かった。
「なんだよこの状況……ハァ~」
今私のクラスの中は、変た状態になっていた。
100もの生徒がいるのに、聞こえるのはヒソヒソ…ヒソヒソと何を言っているのか分からないほどの小さな声だけ。
そして、私の座っている席の周りには、八神くん以外おらず、他の生徒は全員距離を取っている。
なんでこんな状況になっているんだろ?…………まぁ私の所為か。
それでもちょっとでも、落ち込んでいる八神くんを元気づけることが出来るかもと思い冗談を言う。
「ねぇ、八神くん。なんでこんな状況になってるの?」
「ほぼお前の所為だろーが!!!」
怒られってしまった……
『まぁ、女性対してあの態度。やっぱりさっきあの女性が言っていたことは本当の事だったんだわ』(女の声)
『あんな可愛い女性を……アイツ、同じ男として許せん!』(男の声)
『それに加えあの目付き……』(男と女の声)
周りからそんな声が聞こえてくる。さっきまでは何言っていたのか分からないほどの声だったのに、今回はしっかり聞こえてくる。
八神くんのこと良くも知らないくせに、八神くんを邪険にし、悪口を言っている。何故かすごくイライラした。
でも、私はそのいらいらを顔に出さないように、笑顔を作っている。
「ハァ~、初日から最悪だ……凛に友達作るって言ったのに、それどころか、逆にめちゃくちゃ避けられてるじゃねーか…てか、目付きはほっとけよ。俺も気にしてるんだから……」
「まぁまぁ、これからだよ八神くん」
「だから、ほぼお前の……ハァ」
(ごめんね……八神くん……)
私は心の中でそう謝る。何故こんなことになったのか……それ少し前に遡る。
『あーー、八神くん!なんで私のこと捨ててどっか行ったのよ!私もあれは初めてで、恥ずかしかったけど我慢してたんだから!それなのに、何も言わず逃げる事ないじゃない!』
『な、ちょっ、何言ってんの!?』
ズサーーーー(界人からみんなが離れる音)
と、まぁ、こんな感じに私の発言の所為で、こんな状況になってしまったのだ。言葉を発したあと、すぐに私は何を言ってるんだ!?となったのだが、その時にはもう時すでに遅し、だったのだ。
「ねぇ、八神くん。私たち友達なんだから、次は勝手に逃げたりしないでよ。私、あれから迷ったんだから。それにしても、同じクラスなんて、運命かもね、私たち!可愛い私と運命だなんて、嬉しいでしょ、八神くん!」
私は今更遅いとも思ったのだが、しっかりと説明をしたあと、勢いで小っ恥ずかしい事を口にしてしまう。
後半言ったことは勢い。つまり殆ど本心を言ってしまった為、自分の顔が熱くなるのがわかる。とても恥ずかしい。
八神くんはどんな反応をするのだろうか……もしかしたら、八神くんも……そう思ってたり……
「あーー、はいはい。ごめんごめん、悪かった悪かった。」
「ちょっ、なんでそんな適当なの!?」
でも、私のその気持ちとは裏腹に八神くんは一度顔を上げ私を見てから、溜息をついたあと、顔を片手で覆いながら適当に流してくる。
流石に適当に流されてしまうと、ムッと来てしまう。
でも……
「あー、可愛い可愛い。嬉しい嬉しい」
そのあと、すぐ八神くんは私の事を可愛いと、運命なのが嬉しいと言ったのだ。もちろん、片手で顔を覆ったままだから、これも適当で言っているのだろうという想像はつく。でも、急にそんなことを言われたので、過敏に反応してしまう。
「なっ!?か、かわっ……嬉しい……そんな正直に言われると照れるよ。」
なんだろう、この気持ちは……体が熱い。顔が熱い。頭が良く回らない。真っ白になっていく。
もちろん八神くんはイケメンな方だし、その鋭い目付きも逆にクールでカッコイイと思っている。ダメだ……だんだん頭の中が八神くんの顔とさっきの言葉で埋め尽くされていく。
「なに急にもじもじしてんの?トイレ?我慢は体に悪いぞ?顔も赤いし、風邪か?」
私はその体の変化にどうすればいいのか分からず、呆然としていると、八神くんが急に私の顔に近づき、おでこに手を当ててくる。
「あつっ!?水戸、大丈夫か?熱いぞ?これ結構な熱だぞ?風邪ひいてるなら早く保健室に……」
(……………………)
ダメだ頭が回らない。目の前に八神くんの顔。自分のおでこには八神くんの手。そして頭の中で再生されている、可愛い、と、嬉しいの言葉。
正直、ここで私の頭は完全にショートした。
「おーーい、大丈夫か?水戸!おい」
「ぁ、ぁ」
「あ?」
「にゃぁぁぁぁぁぁぁあああああ」
「大丈夫?水戸さん」
「は、はい大丈夫です。ちょっと熱があるだけですので」
あれから私は保健室に逃げ込んできた。なんで保健室?と思ったが、なぜか頭に保健室という文字が浮かんだのだ。
まだ心臓がバグバク言っている。八神くんの手の感触がまだ残っている。八神くんが言ったことが頭から離れない。八神くんの…………
なんでこんな状況になっているんだろう。最初はただ、優しい捻くれ者。一緒にいれば退屈しなさそう。と思っただけ。
確かに、助けに入ってくれたときは素直にカッコイイと思った。その後も優しかったし。いい人だなと思った。話していると面白いし、退屈しなかった。それに、私が可愛いと言うだけで近づいてくる男達のような気持ち悪い視線もない。
顔もカッコいいほうだろう。本人は目のことをマイナスに捉えていたが、あの目も私からするとカッコよく思える。
「ッ~~~!」
八神くんの事を頭から追い出そうとすればするほど、八神くんのことを考えてしまう。
「ほんと、どうしちゃんだろ、私……早く元通りにならないと」
『可愛い可愛い』
「ッ~!」
『嬉しい嬉しい』
「ッ~~~~!」
『水戸、大丈夫か?(おデコに手を当てる)』
「ッ~~~~~~~~!」
「水戸さん、保健室では静かに!」
「は、はい」
(私……ホントどうしちゃったんだろう……)
頭が冷えるまで、頭の中から少しでも、教室の出来事が抜けるまで私は保健室で寝て過ごすことにした。
番外編 水戸視点#1
いかがでしたでしょうか。
今回は捻くれ者の最弱最強譚#1~4までの水戸視点を書かせていただきました。
「あ、この時、水戸はこう思っていたんだなぁ~」
なんて感じに思いながら読んでくださっていると嬉しいです。
次回も水戸視点です。
次は、話数では捻くれ者の最弱最強譚#5~の学園生活2日目の自己紹介の所からです!!