淀んで染まるシリーズ   作:RASN_Pixiv1本になります

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1/17日にツキミ編の半分と一緒に上がっていたものです。
※ソレを漂わせる感じの表現有りかもなので一応R-15かもで途中から始まります、詳しくは前のお話を見ていただけると良きです。
それと話の中のRASNは赤髪君です、それにで出演可能キャラは現行プレイ中の白猫の飛行島事情です。


フラン編 Not goodルート

-遊園地 観覧車内-

 

「ふぉおおー!すごい景色でござるぅ!」

 

「…!」

 

観覧車に入っていった二人は徐々に上がり広がる景色に見とれていた。

 

「あっ!あそこにセッシャ達が通ってるイコールが見えるでござるよ!」

 

「…!」

 

「フェ!?」

 

「…?!」

 

そうして二人を乗せてるゴンドラは観覧車の天辺まで行こうとしていた、だが天辺まで行った途端にゴンドラはガタンと揺れたのであった。

 

「…?」

 

「セッシャは大丈夫でござる…それより…止まっているで…ござるか?」

 

揺れた拍子によろけたフランをRASNは体を使って受け止めていたが、フランの言う通りに観覧車は止まっていたのであった。

 

「…!」

 

「…そうでござるか………。」

 

「…?」

 

状況を確認したフランは暫くRASNに受け止められていた、受け止めているRASNは少し首をかしげながらもそのままにしていた。

 

「…?」

 

「…大丈夫で…ノン、もう少しこのままがいいでござる…高くて揺れてるでござるから…」

 

RASNはフランの事を気にかけたがフランはそのままRASNの体に身を預けていた。

 

「……。」

 

「……。」

 

そうして暫く観覧車は止まり続けていてフランもRASNの体に預け続けていた。二人の間には沈黙が続いていたがRASNが口を開いたのであった。

 

「…。」

 

「ん?ソウマ殿達でござるか?…あぁ…そういえばそうでござった…連絡も通達もないでござるな…」

 

「?」

 

「『そういえば』って?それはそのままのソーンでござるよシショー…」

 

「…!?」

 

フランはそう言うとギュッとRASNを抱きしめその胸に顔を寄せたのであった。

 

「こうなるのに随分とイタープを踏んだでござる…」

 

「…?!」

 

「どういうことって…色々したでござるよ…朝早く起きて出来たばかりの手紙を下駄箱にオシニィしたり、シショーの部屋にシュビリオンス用のルーンカメラを仕掛けたりしたでござるよ…」

 

「…!?」

 

RASNはフランの言ったことが信じられずに目を見開いていた。

 

「それにこの観覧車も…今はセッシャの分身が止めているでござる。」

 

「?!」

 

「…セッシャらの後や前にも乗ってる人がいるでござるな…まぁ迷惑してるでござろうな…?」

 

「…!」

 

「…駄目でござるよ、セッシャとシショー…いやRASNとのムーモントは邪魔されたくないでござる…!」

 

フランは熱っぽい顔と潤みと淀みのある目でRASNの顔を見上げてそう言ったのであった。

 

「…!!」

 

「…どうしてもでござるか?やっぱりRASNはアニカルでござる…だったら…それをセッシャだけに向けて欲しいでござる。」

 

「…?!」

 

「…プロメィスしてほしいでござる…そのブーシュとレェブで…」

 

そしてフランは目を閉じると頬に光を一筋走らせてRASNへと顔を近づけた、RASNはそれに対してただただ困惑していた。

 

「RASN…アムゥでござる…イラヴでござる…ビジィしてほしいでござる…シャクタアムゥしたいでござる…ジュフルフレクションでござる…!」

 

「…………。…!」

 

RASNはそう言うフランを苦しげな表情で見せていた、だが何か覚悟を決めた様に表情を引き締めるとフランの後頭部に手を当て引き寄せた。

 

「アッ……RASN…」

 

「……。」

 

二人の距離は徐々に近づいた。

そして二人の口は同時に塞がれたのであった。

 

そして長くそれが続きようやく離れた時フランの方から雫が滴ったのであった。

 

「んむぅ…RASN…ブナゥでござる…。」

 

「…。」

 

フランは更に熱っぽい顔をするとRASNへとぎゅっと抱き付き、RASNは複雑な顔をしながらも抱き付くフランを受け止めたのであった。

 

そして止まってたゴンドラもガタリと動き始めたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ー♪」

 

「…。」

 

観覧車から出たフランとRASNは腕を組んで歩き出していた、だが観覧車へと向かう前より深く腕を組んでいたのであった。 そして時刻は夕刻を過ぎて夜となり様々なアトラクションはライトアップされてきらびやかとなっていた。

 

「…随分と遅くなってしまったでござるな…、これではイコールドフターの門限を破ってしまったでござるな…」

 

「…。(コクリ)」

 

「…でも大丈夫でござるよ…セッシャ良いところ知ってるでござるから…付いて来て欲しいでござる。」

 

そう言われRASNは引っ張られる形でフランに付いて行った。

 

「ここでござるよ…?」

 

「…?!」

 

二人の歩が止まったのはホテルであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-ホテル-

 

「…。」

 

「…美味しかったでござるな?」

 

「…。(コクリ)」

 

夕食を済まし腕を組んでまた客室へと戻ってきたフランとRASN、二人とも笑ってはいたがフランはニコニコとしてRASNは少し陰を落として笑っていた。

 

「…すりすりー…すりすりでござる…」

 

「…。」

 

そして部屋に一つしか無かったベッドへと二人は腰を掛けた。

フランは目を閉じて頭をRASNの体に擦り付け、RASNはこんな状況とされてる事に落ち着かずそわそわしていた。

 

なお星たぬきになるような兆候は見られない。

 

「すり…すり…くぅ…」

 

「…?」

 

何度もすりすりとされるうちにフランは心地好さのせいか頭が船を漕いでいたのであった。

 

「…んむぅ…そうでござるな、ちゃんとソメィルする前に湯浴びするでござるよ…」

 

「…。」

 

フランは目を擦りながらも部屋つきの浴場へと姿を消し、RASNはほっと一息ついたのであった。

 

「アッ…RASN、良かったら一緒にどうでござるか…?」

 

「…!?」

 

そして二息つこうと思ったら浴場からフランが顔を出し、RASNは驚き首を横に振ったのであった。

 

「オーララ…まぁいいでござる、ちゃんと待ってるでござるよ?」

 

「…。」

 

フランは少し残念そうな顔をしつつも顔を引っ込めてシャワーを浴び始めた、そしてベッドで浴場からの水の音を聞きながらRASNはただ座っていた。

 

 

 

 

 

 

「ふぃー…中々アグリアブルでござった…!」

 

「…!?」

 

そうして暫くして水音も鳴り止むと浴場の扉が開かれそこからはタオルを体に巻いたフランが姿を表し、RASNはそれに驚き顔を下に向けた。

 

「んー?どうしたでござるかRASN?」

 

「…!」

 

フランはベッドに座ると不思議そうに肩を抱き寄せ、RASNは顔を赤くさせていた。

 

「…ミニョンでござるな…んむぅ…」

 

「…!…。」

 

今度はフランの方から顔を近づけたのであった、RASNは驚きはしたがそれを受けていた。

 

そして先程よりかは短い時間で離れたのであった。

 

「…やっぱいいでござるな…、………でも…。」

 

「…?」

 

「でも…やっぱ不安でござる…だから…!」

 

「…?!」

 

するとフランはRASNを押し倒しジッと見下ろしていたのであった。

 

「…口やビジィだけではとても不安で…そのセッシャと…」

 

「…!…?!」

 

RASNは首を振っていたがフランは顔を抑えるとそのまま身を預け、身に付けていたタオルを落としたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夜は更り、RASNらのいるホテルの一室は朝を迎えたのであった。ベッドにはフランがRASNに寄り添う形で寝ていたのであった。

 

「んぅ…ふぁぁ…ボンジュールでござる…RASN?」

 

先に起きたのはフランであり欠伸をしながら目を擦っていた。

 

「ぐっすりでござるな…昨夜は随分とアンタセクティして…イストマックがチュドでござる…」

 

そして熱っぽい視線を熟睡しているRASNに浴びせながらフランは腹をさすっていた。

 

「…でも…まだ怖いでござる…RASN少しアトンディでござるよ?」

 

フランは着替えると寝ているRASNの額を撫でると客室を出たのであった。

 

 

 

 

 

 

「…?…?」

 

フランが出てから暫くしてRASNが目覚めた、RASNは一端辺りを見渡してからフランがいないことに気づいたのであった。

 

「…!」

 

RASNはベッドから出るととりあえず服を着替えて部屋から出ようとした。

 

「…!?オーララ?!もう起きたでござるか?!」

 

「…?!」

 

だが扉が開こうとノブに手をかけようとしたら扉は開かれてそこにはフランがいてのであった。

 

「RASN、昨晩はメルシーでござったよ…」

 

「…。…?」

 

フランは赤面しつつ黙りこくるRASNの手を握ったのであった、一方RASNはもう片方の手の方を見たのであった。

 

「あっ、そういえばお腹が空いてくると思って近くのストアで色々買ってきたでござる。…本当は手作りの方がよかったでござるが…。」

 

そう言って『エキドナDストア』と書かれていた袋を机の上で広げた、そこにはいくつものインスタント食品等が並んでいた。

 

「好きなものを選んできたでござるが…どうでござろうか?」

 

「…。」

 

並ばれたインスタント食品にはRASNが好きなアストラパイ味のカップ麺や中辛カレー等があったのであった。

 

「アッ…セッシャ少し用があるでござるから先に準備してほしいでござる、セッシャは…これでいいでござるから。」

 

そんな時フランは広げた袋からガサゴソと錠剤の入ったシートを取り出すと懐にしまい、適当なカップ麺を取り出して置くと部屋つきの浴場へ姿を消した。

 

「…?…。」

 

RASNは疑問に思いつつもアストラパイ味のカップ麺と先程フランの置いたカップ麺持ってポッドの湯を注いでいた。

 

 

そしてカップ麺が出来上がる頃フランは戻ってきたのであった。

 

「お待たせでござる!良い香りでござるな?」

 

「…、…?」

 

「何をしていたかって?それは…シークレットでござる、それより麺がのびてしまうでござるよ?」

 

「…。」

 

RASNは疑問を抱えながらもカップ麺を食したのであった。

 

 

「ふぃー…美味しかったでござるな?」

 

「…。」

 

カップ麺を食べ終え片付けを終えるとフランはRASNの肩に抱きついていていた。

 

「…RASN、少しデマンドがあるでござるが…いいでござるか?」

 

「……?」

 

「えっと…実は昨晩と同じ様な事をしてほしいでござるが…駄目でござるか?」

 

フランはそう言うと掴んでるRASNの腕を更に強く胸に引き寄せて熱い視線を浴びせたのであった。

 

「……、…。」

 

RASNは少し考えるように頭を抱えてから溜め息をつくと渋々と頷いた。

 

「メルシーでござる!それじゃこっちでござるよ…!」

 

フランは嬉々となるとベッドに座り、RASNも嬉々とはしなかったがベッドへと座ったのであった。

 

「アッ…あと出来たら今度はRASNから…して欲しいでござる…。」

 

「……。」

 

そしてフランは顔を赤らめRASNの耳元でそう囁いたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-茶熊学園 生徒会室-

 

RASNらが遊園地へ向かってから二日経ち月曜となっていた。

 

そんな早朝の生徒会室には二日前に遊園地でRASNとフランを追っていたソウマとコリンとセツナにお茶を沸かしているチェルシーが集っていた。

 

「はぁぁ…炬燵暖けーなー…」

 

「そーですねー…眠たくなってきますよー…」

 

「そのまま寝てもらっちゃ困るんだがな…ほら今日分だぞ。」

 

ソウマはドサッと書類の山を炬燵の上に置いたのであった。

 

「うげー…こんなにあんのー?増員ないんですかー?」

 

「ただ今再試の真っ最中ですし…それに試験監督と監査員何名かは行かれておりますし…あと何人かは部活ですね。」

 

「ふーん、まぁシャルとかは油断したら抜け出しちゃうからねー。」

 

「そうですなー…そういや結局RASNさんとフランさんとは連絡取れてないんですか?」

 

「…そうだな、寮にも帰ってきたってシャナオウやゼロキスからも言われてないからな…。」

 

「不安ですね…無事であるといいですぅ…」

 

そう言ってチェルシーは炬燵のコリンとセツナにお茶を渡したのであった。

 

「おっ、サンキュー…ぷはーうめー…」

 

「いやー…おはぎが進みますなー…」

 

「…頼むからやってくれ…飲んでもいいから…」

 

ソウマが頭を抱えると生徒会室の扉がガラッと開き、フランとRASNが入ってきたのであった。

 

「皆のものボンジュールでごさる!」

 

「…。」

 

「あぁ…ボンジュール…って、RASNにフラン!?大丈夫だったのか?!」

 

「大丈夫って…あぁ、そういえばストラテジィでござったな…大丈夫でござるよRASNのストーカーはセッシャがセイバイしたでござるよ?」

 

「へぇー…ってか、ありゃ?何時もの様にシショーって呼ばないのかい?」

 

「…何ででござるか?RASNはRASNでござるけど?」

 

コリンがそう訊ねるとフランはジッとコリンに視線を差したのであった。

 

「……ま、そうさね…」

 

「…ともかくそのストーカーはどうしたんだ?」

 

「……ストーカーなら……まぁ心配要らぬでござるよ、徹底的にセイバイしてるからもうあの手紙は来ないでござるよ?」

 

フランはそう言いながら自分の席へと座り、RASNも自分の席へと座わったのであった。

 

「…そうなのか…ともかく良かった、みんな心配してたからな…」

 

「そうですね、特にカモメさんとかメアさんとかカスミさんが心配してましたねー。」

 

「そうでござるか…メルシーセツナ殿…」

 

「えっ…あっ、はい…」

 

セツナにそう言われたフランは眼を細めてセツナに礼を言ったのであった。

 

「何はともあれお疲れ様ですぅ、フラン様お茶をどうぞー。」

 

「メルシーでござる。アッ、RASNのはセッシャが淹れるでござるよ。」

 

「えっ、ですがもう…」

 

「…それならそれはセッシャが頂くでござるよ。」

 

フランはチェルシーの持ってるお盆の上の湯のみを自分の席へと置くとお茶を沸かし始めたのであった。

 

「……。」

 

「なんというか…フラン様変わられましたね…呼び方もですが…」

 

「んー…でもこれでRASNへの特殊呼称メンバーが一人減っちまったかー」

 

「…ともかく目の前の事をさっさとやるか…な?」

 

「「へいへいー…っと。」」

 

コリンとセツナは返事を合わせると目の前の書類に手をかけ始めたのであった。

 

「RASNー、お茶が湧いたでござるよーボナペティでござる!」

 

「…。」

 

そしてお茶を持ったフランは笑顔でRASNへと湯のみを渡し、受けとるRASNは少しぎこちなかった様に見えた。

 








そして時は過ぎ…

夕方の茶熊学園の屋上にフランがいたのであった。

フランの片手にはすにゃほがあり画面にはカスミとカモメとメア宛に宛てたメッセージがあったのであった。

「これで…送信でござる。」

送信ボタンを押すとフランは画面を切り替えて電話を掛けようとスニャホを耳に当てた。

「……ボンジュールでござるRASN、少しお話しがあるでござる屋上に来てほしいでござる。…ウィ少し遅れても良いでござるよ、セッシャは何時までも待ってるでござる。」

そうしてフランはスニャホをポケットへとしまったのであった

「あとはあの三人とレギュモンドを着けるでござる…大丈夫でござる…セッシャにはRASNとのセフィシキットがあるでござる…」

フランは屋上の金網に背を預け空を見上げながらお腹に手を当てたのであった。





そして暫くしてガチャリと音がして扉が開くとカスミが姿を現したのであった。

「大至急来てほしいって来たけど…何の用かしら?」

「あ、カスミ殿。…もう少し待って欲しいでござるよ。」

「もう少しって…?」

カスミが首を傾げると足音が屋上へとかけ上がってきて、ジャージ姿で髪が少し濡れていたカモメがやって来たのであった。

「着きました!…あれ?カスミさんも呼ばれていたんですか?」

「カモメ?貴女も呼ばれてたの?」

「はい、大至急来てほしいってありまして!」

「そう…それほど大事な用なの?」

「そうでござるな…でももうちょっとだけ待ってほしいでござる。」

「ちょっととは…?」

今度はカモメがそう言って首を傾げるとまた足音がかけ上がって来て、テニスウェア姿のメアがやって来たのであった。

「お待たせ!大至急って…あれ?カスミにカモメ?何で?」

「えっとフラン…また少し待たないといけない?」

「いや…これで全員でござるよ。」

「そう、それでなにかしら?」

「……。」

フランは揃った三人を一瞥し背を向けたのであった。

「…実は話したいことは…RASNの事でござる。」

そしてフランはポケットの中の黒い写真のようなものと白く測定と書かれてもいる棒状の物のうち白い方を掴んだのであった。

「RASNの事?どうしたの?」

「まずはこれを見て欲しいでござる…。」

フランはそうして掴んだものを三人の前に見せたのであった。

「何ですかそれ?」

「…フラン…まさかそれって…しかも反応は…」

メアが目を疑うように近づき判定と書かれた横にある円の中の線を見ていた、そして線は太くあったのであった。

「そうでござる…セッシャはグーセスしたでござるよ…」

「…待って下さい…RASN君の事で話がって事は…まさか…」

「そうでござる…。」

フランは口に手を当てて青ざめているカモメを見てそう言った。

「……!」

「どうしたでござるかカスミ殿?そんなに目を広げて…。」

「こっ…こんな事急に言われて信じられないわよ…!こんな…!」

「…信じられないでござるか…そう言うと思ってこっちも用意したでござるよ?」

フランは手にある検査薬をしまうと替える様に黒い写真の様な紙を見せたのであった。

「…!?」

それを見たカスミは膝から崩れ落ち口を手で塞いでいたのであった。

「…これで分かったでござるか?セッシャの中にはRASNとの愛のセフィシキットがあるでござる…。」

「それを言うために私達を…」

「ウィ、そうでござるが…?」

「どうして…どうしてそんなことを…?!」

そしてそんな空気が張り詰める中ガチャリと扉が開きそこにはRASNが姿を現したのであった。

「…。」

「あっ、RASN!来たでござるか…!」

フランはやって来たRASNを見ると失意の顔をした三人を追い抜いてRASNの抱きついたのであった。

「RASN…フランと本当に…?!」

「…、…!」

RASNはメアからの問いかけに少し申し訳なさそうな顔をしながらもコクりと頷きながらもフランの手を握ったのであった。

「…RASN君…本当になんだ…うっ…本当にそうなんですか…?!」

するとカモメは口だけでなく眼まで隠して地に膝を着けたのであった。

「ずっと…ずっと傍にいてたのに…幼馴染みたいな感じだったのに…うっ…」

「…でもカモメ殿はそんな幼馴染みたいなと言う関係に甘んじて、思いも告げることなく今に至ってるでござるが。」

「そっ…それは…!うっ…ううっ…」

「フラン!幾らなんでも言い過ぎよ!!」

カスミは泣き崩れたカスミの傍に寄り添いフランに向かって声を上げたのであった。

「…それはエクスキューズでござった、でもカスミ殿は正直になれずツンケンとして今に至ってるでござるよ…?」

「…くっ…!」

「それにヒナ殿からママと呼ばれいい気になっていたのもあるでござるな…でもセッシャがRASNとこうなったらママは誰になるでござるかな…?」

「…!」

「大丈夫でござるよカスミ殿…ヒナ殿…ヒナはセッシャらがこの子と共に大事に育てるでござるよ…。」

フランはカスミにお腹を擦りながらそう言ったのであった。

「……。」

「…わっ…私は…!」

「メア殿は甘いでござるよ…仕事では隣にいれて甘んじられるでござるが、それだけでござる。たったそれだけでござるよ。」 

「……。」

メアはガックリとしてから膝を抱えて落ち込んだのであった。

「…?」

「あっ、そういえばお話でござったな。これからでござるが…この子の為のベビーファニチャを買いに行かないでござろうか?」

「…!」

「ウィ!それじゃ行くでござるよ!」

そうして二人は失意の三人が座る屋上を後にしたのであった。
しかしフランだけはあと一歩で入口に足を入れるときに止まり首だけを振り返らせた。

「それと…RASNはとても優しいでござるから…これからRASNを誘惑するようならセッシャは許さないでござるよ?」

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