「ではでは、転生先を発表します!」
「はい?」
一面真っ白な世界。そんな世界に私は綺麗な女の人と2人でポツリと立っていた。
「ちょっと......転生ってどういうことですか?私死んだ覚えないのですが…」
「......えっと、その実は......私、神なんです。びっくりした?」
.......何となく予想はついていたよ
「それがでここからが本題なんですが......私の先輩の神様が筋トレしてたんですよ…」
「......はぁ」
何故神が筋トレをする必要があるのだろうか......とうか筋トレしたところで何が変わるんだよ。
「それがうっかりダンベルを落としちゃったみたいで.......」
「あ、何となく理解しました」
つまりそのダンベルが落ちた所。そこに私がいたということだろう。
「というか......めちゃくちゃ理不尽な理由ですね」
「いやぁ......先輩もめちゃくちゃ反省しています」
反省したところで何も変わらないよね…
「で?生き返らせてもらえるんですか?」
「.....それがちょっと無理でしてー」
「は?」
意味がわからない。
「その代わりに転生させてあげようと…」
「すいません。日本語喋って下さい」
「だから転生させてあげようと…」
つまり私は神のせいで死んだ。だけど生き返ることができないから代わりに転生させてやろうと…
「......神じゃなくて実は紙なんですか?」
「..................」
女神らしき人はめちゃくちゃ落ち込んでいた。
「ごめん。私も言い過ぎだったね」
謝ると女神は直ぐに元気になった。
「じゃっ、気を取り直して転生場所を発表しまーす!」
「......立ち直りはやっ」
「あなたの転生場所はズバリ"銀魂"の世界です」
「無理」
「どうして?」
「どうしても何もあんな世界に行ったら私......死にますよ?」
"銀魂"確かに私が好きな作品だ。でも死ぬ確率が高すぎる。攘夷戦争なんかは万単位の人が死んでいる。そんなところに転生させられても直ぐ死ぬだけだ。
「じゃあ、チートにしてあげましょう」
「......別にいい」
「えっ?」
「だって、チートとかめんどくさいもん」
あれでしょ?チートって超美少女の主人公の幼馴染とかになっちゃっていろんなキャラとか関わって時に戦闘に巻き込まれ時に恋愛に巻き込まれるめちゃくちゃめんどくさいやつだよね?
「......あ、でも平和な田舎に住む優しい兄を持った少女ならいいですよ」
......優しいお兄ちゃん。ずっと欲しかった存在だ。それに田舎の方だったら平和だろう......
「......あぁ分かった。望み通りにしてあげましょう」
......そう言って女神が笑うと私の意識は吹っ飛んだ