東方転神録   作:どこにでもいる平凡人

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予定よりは遅くなってしまいましたが前回よりも早く出すことはできました。
それではどうぞ。


15話 人妖大戦④vsオリフィア

side漣

 

オリフィアと漣は剣でぶつかり合ってルーミアと同じように距離をお互い取り合う。すると距離を取っていたオリフィアが消えた。

 

文字通り、音もなく消えた。

 

オリフィアが消えてすぐ、漣は体の異変に気が付いた。

 

漣は痛みを感じ何かがこみあげてくるのを感じ、それを吐いた。そのものは血だった。

 

漣は吐血をしたのだ。

 

ただ吐血をした理由がわからない。

 

さっきまでルーミアと戦っていてダメージを受けたのはスサノオを張っていてスサノオの内側からルーミアの闇によって殴られ、スサノオを解除した時にルーミアの『ムーンライトレイ』を受けただけである。

 

ただそのダメージ気にするほどではなく、『ムーンライトレイ』も六道仙人モードで受けてはいなかった。

 

(何だ、何が起こった。)

 

すると、消えていたオリフィアが姿を現した。ただその姿は髪と服が赤くなっていた。

 

オリフィア「何が起こったのかわからなかったでしょ。まあ答えを言うとね、私が君の体内に入り込んで攻撃したの。」

 

「そんなこと・・・」

 

オリフィア「これができるんだよね~。私の能力で。私の能力はね『移動する程度の能力』なの。だからあなたの体内に入り込んで攻撃したの。まあ、胃のあたりを攻撃したかな~。たぶん胃は壊れてるだろうね~。」

 

「なら。統べろ『龍王』。」

 

丸かった剣の鍔が龍の形になる。連も霊圧を高める。

 

漣は羽織の裏にあったクナイを3本取り出し、それを投げた。ただそのクナイの持ち手には文字が刻まれていて、その文字で漣は飛雷身の術を使うことができる。勿論、クナイだけでなくマーキングをしたら漣は飛雷身の術でその場所に瞬間移動することもできる。

 

漣が投げたクナイはオリフィアの方へ向かっていく。

 

オリフィア「!!」

 

少しだけ反応が早かったオリフィアはそれを寸での所でよける。

 

だがクナイをよけられるのが漣の狙いであり、クナイがオリフィアを通り過ぎたところで漣は投げたクナイの中でオリフィアに一番近いクナイに飛雷身の術で瞬間移動して漣は龍王を両手に持ち、

 

「『龍王 斬月』!」

 

龍王は大剣に変わり、柄の部分が包帯でぐるぐる巻きにされている状態になった。

 

「『月牙天衝』!」

 

剣から出てくる霊圧による三日月状の斬撃でオリフィアに当てようとする。

 

当てようとしたが。

 

オリフィア「甘いわよ。」

 

オリフィアはそこから一瞬で漣の後ろにいた。

 

オリフィアは瞬間移動してすぐに回転をするように蹴りを食らわした。

 

オリフィア「クナイに文字が書いてあるのが見え見え。あれってマーキングでしょ。それくらいのことは読めるわよ。

 

ただ剣が変わったのは驚いたけどそこまでね。」

 

漣は背中に蹴りを食らわされて。そのまま落下し、地面と衝突する。

 

そして漣は気を失った。

 

 

 

 

 

sideオリフィア

 

「な~んだあっけない。」

 

オリフィアは久方ぶりに楽しめると思っていた相手、否、試験の時見て確信したこれはきっと楽しめると思っていた相手に失望していた。

 

ルーミアとの戦いで体力を消耗していたとはいえ、オリフィアから見たらまだまだ余裕がある感じであり、姿アも変わってたいして影響がないと判断していた。

 

しかし、内臓をやられて蹴りを食らわされて倒れるのは失望だった。

 

オリフィアは彼が人間ではないことは知っていた。ルーミアと途中まで戦っている間は霊力を感じていたから疑問だったが、途中で霊力じゃないものが感じられたときは確信を持った。

 

こいつは人間じゃない。と

 

だから失望したのだ。

 

「この戦いも終わったし、どうしよ~。」

 

その刹那大量の何かわからない力があふれ出てきた。その場所は先ほど彼が落ちた場所であった。

 

「!!」

 

何かわからない力が収まった後、その場所から女性が出てきた。髪が足よりも長く銀髪で角が生えていて、目は白で額には渦と巴の目だった。着物は手足が隠れるほど長かった。

 

「・・・あなた誰。」

 

カグヤ「ワラワは大筒木(おおつつき)カグヤ。そちが蹴り落とした奴の中のものじゃ。」

 

 

 

 

 

side漣(精神)

 

そこは薄暗いところで尾獣たちに囲まれていた。囲まれている中、九本の尾を持った狐の尾獣九尾―――九喇嘛(クラマ)が言葉を発した。

 

九喇嘛「まったく高々妖怪に蹴り一発くらわせられただけで気絶とは人柱力ともあろうものが情けねぇ。」

 

「しょうがないだろ。胃をやられて、飛雷身で攻撃しようとしたらカウンターでその蹴りが強すぎたんだから。」

 

猫「・・・で漣、あなたはこれからどうするのですか。」

 

二本の尾を持った猫の尾獣二尾―――又旅(またたび)は問う。

 

「・・・カグヤの力を借りる。」

 

尾獣一同「!!」

 

九喇嘛「馬鹿かお前!」

 

「俺の力では無理だ。だからカグヤの力を借りる。」

 

又旅「・・・あなたがそこまで言うならば私たちはどうこう言いません。」

 

「ありがとう。」

 

九喇嘛と一尾の尾獣―――守鶴(しゅかく)が道を開け、その奥には扉があった。

 

漣は扉を開けるとそこには椅子に座っている女性がいた。ただ、髪が足よりも長く銀髪で角が生えていて、目は白で額には渦と巴の目だった。着物は手足が隠れるほど長かった。

 

「・・・カグヤ。」

 

カグヤ「なんじゃ。漣よ。ワラワに何か用か。」

 

「オリフィアとの戦い見ていただろ。あれじゃあ、俺は勝てない。だから力を借りに来た。」

 

カグヤ「それはそなたと変わって戦えということか。」

 

「そうだ。」

 

カグヤ「しかたない。ワラワ直々に戦ってやろう。」

 

 

 

 

 

 

side漣(カグヤ)

 

漣(カグヤ)は起き上がると地面から白いものが漣(カグヤ)を取り囲み渦巻いていた。そして収縮、限界まで収縮すると今度は破裂するかのようにほどけていき、その中心から大筒木カグヤが姿を現した。漣(カグヤ)の時に囲っていた白いものはカグヤの髪となっていた。

 

カグヤは地面から浮きオリフィアと対峙した。

 

オリフィア「・・・あなた誰。」

 

「ワラワは大筒木カグヤ。そちが蹴り落とした奴の中のものじゃ。」




どうでしたか。漣君、大筒木カグヤになりました。
ここでオリフィアの能力について補足します。オリフィアの能力は本編でもあった通り『移動する程度の能力』です。
その『移動する程度の能力』は場所は問わずマーキングもせずに移動できます。さらに移動するのなら人の体内や精神、別の次元にまで行けます。
さらに厄介なのが移動した場所に影響されないということです。どういうことかというと例えばオリフィアが能力で宇宙に行ったとしましょう。オリフィアはそこでも普通に暮らしていけるということです。ただ条件があるときはそれは適応されます。例えば本編でもあった漣の体内に入り込んで攻撃するときはオリフィア自身は小さくなります。ただ力は同じなのであまり変わりはありません。
こう考えたらオリフィアの能力はチートですよね。

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