仮面ライダーエグゼイド ウルトラガシャット   作:ぽかんむ

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第9話 At the topのお兄さん

 コスモスとパラドクスの戦闘が、そろそろ二十分を経とうとしていた。

 パラドクスはAボタンを押し、武器を斧に変えた。さらに、エナジーアイテム・高速化を出現させる。

 彼はそれを自分に使おうとした。ところが、エナジーアイテムは何故かコスモスの能力を上げた。

 

 

「俺は対パラドクス用の人員。パズルは通用しない」

 

 

 コスモスが自慢気に話す。パラドクスはエナジーアイテム・縮小化を虚空より取り出した。それに触れようとする。

 先程同様、コスモスは効果を横取った。その結果コスモスの身長は極端に縮む。

 

 

「一定の範囲内で使われたエナジーアイテムの効果をすべて得られるチート……ってところか」

 

 

 パラドクスはギアデュアルを、ガシャコンパラブレイガンのスロットに挿し込んだ。

 

 

キメワザ! パーフェクト! クリティカルフィニッシュ!

 

 

 パラドクスが引き金を引いた。そのとき、彼の背中に光線が当たる。彼がよろけたことにより、弾道は大きく逸れた。

 

 

「だらしないぞ、コスモス」

 

 

 パラドクスが振り返る。そこにいたのはゾフィー。彼は絶えず隠れていて、攻撃の機会をうかがっていたのだ。

 ゾフィーが巨大化のエナジーアイテムに触れる。コスモスは能力のお陰で、元の身長を取り戻すことができた。

 パラドクスを中心として見たとき、コスモスは右、ゾフィーは左に位置している。その二人が同時に、パラドクスに向かって走り出した。

 勝ちを確信するゾフィーとコスモス。一方でパラドクスも、余裕を崩してはいなかった。

 

 

「とっておきを見せてやるぜ」

 

 

 パラドクスはマイティブラザーズXXを、ガシャコンパラブレイガンに挿し込む。

 武器を変形させると、彼はパズルゲーマーとファイターゲーマーに分裂した。

 パズルゲーマーはコスモスの、ファイターゲーマーはゾフィーの相手を行う。

 パズルをする暇はないため、青いパラドクスは足止めに専念。まずはゾフィーから仕留める作戦だ。

 ゾフィーは左腕を横に曲げ、右腕を正面に突き出した。そこから放たれたのはM87光線。ウルトラマンでも随一の威力を誇る技だ。

 赤いパラドクスはそれの下を掻い潜りながら、距離を狭める。

 両者の拳が激突した。次いで、二人は乱打を繰り出す。しかし拳と拳がぶつかるばかりで、次に繋げることは出来ない。

 

 

「だぁぁぁ!」

 

 

 ゾフィーのハイキック。顎に当たったファイターゲーマーは、吹き飛ばされた。

 

 

「これで終わりだ。くらえ! M87光線!」

 

 

キメッワザ! ノックアウト! クリティカルスマッシュ!

 

 

 コスモスがパズルゲーマーに蹴り飛ばされる。彼が飛んだ先には、ゾフィーの光線が待ち受けていた。

 既に放たれた光線をキャンセルさせることは、使用者であっても出来ない。

 光線はコスモスを貫いた。コスモスのガシャットは壊される。

 

 

「しまった……」

 

「次はお前だ」

 

 

 その隙に、ファイターゲーマーは接近した。ゾフィーを連続で、左右に殴りまくる。

 グロッキーのゾフィー。赤いパラドクスは、それを拳で突き上げる。

 

 

キメッワザ! パーフェクト! クリティカルコンボ!

 

 

「「敗者らしいエンディングを迎えろ」」

 

 

 重力により落ちてくるゾフィー。パズルゲーマーは右足を高く上げたキック、ファイターゲーマーはアッパーパンチを放つ。ゾフィーはそれらの必殺技を受けた。

 彼は再び打ち上げられ、重力によって落ちる。その衝撃でガシャットは破壊された。

 パラドクスはその事を確かめると、一人のパーフェクトノックアウトゲーマーに戻った。

 

 

──────────

 

 

「こんなのどうやって倒すんだよ……」

 

 

 一方、レーザーとゲンムはタロウに苦戦を強いられていた。

 マキシマムゲーマーやレガシーゲーマーとの戦闘を通じて、タロウはさらなる強さを手に入れていたのだ。

 二人のあらゆる攻撃は効かず、もはや勝機はないと思われていた。そのとき

 

 

「……神の才能が必要になったか」

 

 

 そう呟くと、黎斗神は空のガシャットを出した。色が黒くなってはいるが、外側はマキシマムマイティXに似ている。

 

 

「永夢に出来て、私に出来ないものなどない!」

 

 

 彼が叫び出す。途端に、新たなガシャットが生み出された。

 タイトルには"ゴッドマキシマムマイティX"の文字が写し出されている。

 

 

「グレードビリオン、変身!」

 

 

ゴッドマキシマムマイティエックス!

 

ガシャット! ガッチャーン! フーメーツ! サイジョウキュウノカミノサイノウ クロトダーン! クロトダーン! サイジョウキュウノカミノサイノウ クロトダーン! クロトダーン!

 

ゴッドマキシマム エックス!

 

 

 仮面ライダーゲンム ゴッドマキシマムゲーマーレベルビリオン。

 シルエットはエグゼイドマキシマムゲーマーと同じだが、細部の色が異なる。暗闇の中なので、詳しい姿はわからない。

 

 

「で……でかい……」

 

 

ゲーマドライバーのレバーが閉められる。

 

 

ゲットオン キメワザ!

 

ガッチャーン! ゴッドマキシマム! クリティカルブレッシング!

 

 

 巨体が飛び上がる。ゲンムは空中で一回転すると、キックの体勢に移行した。

 

 

「ストリウム光線!」

 

 

 タロウの身体が虹色に一瞬輝く。彼は腕をT字に組む。ゲンムを撃ち落とすために、構えた腕から光線を放った。

 

 

「神の恵みを受けとれぇ!」

 

 

 光線をものともせずに進むゲンム。彼の足が、タロウの胸にぶつかる。

 タロウは勢いよく倒れた。そのまま、彼は後頭部を地面に強く叩きつけられて気絶する。ガシャットも壊された。

 

 

「神……どうしてこんなものを隠していたんだ」

 

「はぁ……はぁ……未知のガシャットは危険すぎるか……」

 

 

 黎斗神が元の姿に戻る。ドライバーの中の黒いガシャットは粉々に破壊されていた。

 

 

「自分でも予想外だったということか」

 

 

 レーザーは黎斗神を肩に担ぐと、落ちた穴から飛び立った。




ギンガ× マックス× ヒカリ× コスモス×

タロウ× ゾフィー× ???○ ??○

今回出てきたゴッドマキシマムマイティXはVシネのネタですが、細かい設定はオリジナルです。ご注意ください

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