戦姫絶唱シンフォギア~咲き乱れる少女たちを救え~   作:Mr.ツッキー

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 歓迎会の翌日、御剣先生は悩んでいた。

「くっそ、これじゃ終わんねぇ……」

 御剣先生が頭を抱えていたのは星衣のことである。度重なる戦いによってみきたちの星衣はボロボロになってしまい、ついには着装することさえもできなくなってしまった。

「直そうにもダメージの蓄積も多いし、なんせ時間がかかる。しゃーない、作り直した方が早いかもな……」

 御剣先生は修復を断念し、一から星衣を作り直すことにした。だがただ作り直すわけにもいかな。これからの戦闘に耐えうるものでないと意味がないと言え、それに加え強化も必要となる。

「アタシ一人でやるのもいいけど、たぶん、それじゃあ、同じになっちまう……

 だったら、頼むか」



第七話 新型の出現

 早朝から八雲先生と御剣先生がエルフナインに頼みごとをしている。

 

エルフナイン

「えーと、ボクに新しいバトルスーツの開発を頼みたいということですか?」

御剣

「そうなんだよ、この通り!」

 

 新しい星衣をつくるためにエルフナインに頭を下げて頼みごとをする御剣先生。八雲先生曰く、御剣先生が頼み事するのは珍しいことだという。エルフナインも唐突の頼みごとに少し考えたが答えなど最初から決まっていた。

 

エルフナイン

「わかりました、協力します。ボクの方こそ興味があったのでこちらこそお願いします」

御剣

「本当か?感謝するよ!一人じゃ行き詰ってたからな」

 

 こうして、互いが協力し新しい星衣の制作がはじまった。だがそれと同時に、イロウスの出現を知らせる警報が鳴り響く。

 そして、弦十郎が響たちに出動命令を下した。

 

 

 

 

 

 

 

 響たちは現場へ到着、データによると二か所の方向から迫ってきているため、響・翼・クリスとマリア・切歌・調のチームに分かれて迎撃を行う。

 

 そして響・翼・クリスはマリア達とは反対の方向へと行き、イロウスの大軍を待ち構える。

 

クリス

「とんだ数の多さだな」

「だが、引き下がる理由などここにはない!」

「自分の歌を信じて、戦いましょう!」

 

 <BGM:激唱インフィニティ>

 

 響が先行し、前方のイロウスに向かって攻撃を仕掛けていく。

 翼も並行して響と共に剣を持ち、斬りかかる。

 クリスは後衛で支援しつつ、ガトリング状に変形したアームドギアで打ち砕く。

 

クリス

「数が多くても、あたしらが強ければ、どうてことねぇーんだよ!!!」

 

 <CUT IN CUT OUT(カット イン カット アウト)>

 

 イロウスに向けて多数の小型追跡ミサイルを放つ。

 それにより、着々とイロウスを撃破していく。

 翼も「逆羅刹(さからせつ)」、「蒼ノ一閃(あおのいっせん)」を使い、周りのイロウスを一掃していき、数を減らしていく。

 

 

 

 

「あらかた片付いたが、この区域は終わりのようだな」

 

 イロウスの数は減っていき、見た限り数えられるほどしか残っておらず、勢力としても小さくなった。終わりをほぼ確信した状態の時、一本の通信が入る。

 

マリア

『翼、ちょっといいかしら?』

「どうしたのだ、マリア?」

マリア

『想定よりこっちの数はずっと多いわ。だから応援を頼みたいのだけど』

「わかった、立花と雪音と共にそちらに向かおう」

マリア

『わかったわ』

 

 通信を切り、響とクリスが居る元へ向かう。

 

「立花、雪音、マリアたちが苦戦を強いられているようだ。急いで向かうぞ」

「はい!」

クリス

「ここの敵は全然手ごたえ無くって詰まんなかったぜ」

 

 三人はマリアたちが居る区域に向かう。だが、向かおうとした瞬間、上空に巨大な影が出現した。その影は瞬間に響たちに襲い掛かり、響たちは急遽回避を行う。

 

クリス

「なんだコイツ!?」

「新たな敵だというのか?」

 

 見た目的には蜘蛛の形をしたイロウスといえる姿。標的を響たち三人に向けた後、蜘蛛型イロウスは遠吠えを上げる。

 

クリス

「コイツを倒さなきゃ、前に進めねぇってことか」

「強さのわからない相手……でも、無理やりにでもねじ込む!」

「もはや、立ち止まる理由など無い!」

クリス

「だったら、抜き時だな!呪いの剣!」

 

「「「イグナイトモジュール、抜剣(ばっけん)!!!」」」

 

 三人のギアが漆黒のギアへと変貌する。

 魔剣・ダインスレイフの力を埋め込んだ諸刃の剣といえる形態「イグナイトモジュール」一時的に攻撃力、防御力共に飛躍的に上げる効果を持っている反面、奏者自身の精神状態などに影響されやすく、失敗をすれば、ダインスレイフの持つ闇に呑まれ暴走をしてしまう。そのうえ、カウントダウンが仕込まれており、999秒を過ぎると強制的にモードが解除されてしまう。

 

<BGM:激唱インフィニティ IGNITED arrangement>

「早期に片付けるぞ!」

 

 翼が自身のアームドギアの剣を展開し、ビーム状の刃を形成し構えをとる。

 

 <蒼ノ一閃>

 

 大きく振りかぶり、横殴りの刃の閃光を蜘蛛型のイロウスの足に放つ。

 その攻撃は当たり、イロウスはバランスを崩す。蜘蛛イロウスは蜘蛛特徴の粘着のある糸を吐き出す。そして、三人は当たらないように回避を繰り返す。

 

クリス

「少しばかり、黙っていろや!!!」

 

 <BILLION MAIDEN(ビリオン メイデン)>

 

 ガトリングの弾幕を蜘蛛イロウスに浴びせるが、硬い装甲に歯が立たない。

 

クリス

「ちっ、防御だけはいっちょまえらしいな」

「だったら、衝撃でぶっ飛ばす!」

 

 響が走り出し、蜘蛛イロウスへ突撃していく。腰にあるバーニアを吹かし、自身の身に炎を纏わせ、拳を正面に叩き込む。グラついたところに下から勢いよく自身が上昇しながらアッパーを食らわす。空中に浮いた状態から腕のハンマーパーツを変形させブースターの代わりにし、勢いよく降下し蜘蛛イロウスの頭部へ炎を纏わせた足蹴りを食らわせる。

 

 <我流・星流激槍(がりゅう・せいりゅうげきそう)>

 

 響の攻撃を食らった蜘蛛イロウスは、さらにバランスを崩し動けなくなる。もがいて動こうとするが翼がとどめにかかる。

 

「受けるがいい!我が剣の舞を!」

 

 自身の剣に炎を纏わせ、大きく振りかぶり、蜘蛛イロウスの巨体を一刀両断する。

 

 <焔刀・爆炎斬(えんとう・ばくえんざん)>

 

 攻撃をまともに食らったイロウスは爆発を起こし、その身は焼き焦がれその場から消滅していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 響たちが未確認のイロウスを倒した姿を指令室にいる先生たちが喜びの声を上げていた

 

先生

「いやーすごいですね、彼女たちも。未確認のイロウスを倒せるなんて」

八雲

「きっと、鍛錬を重ねたのでしょうね。ですよね?弦十郎さん」

弦十郎

「まぁな、だが基本俺はヒントを教えてるくらいだからな。答えなどは彼女たちが見つけてる」

エルフナイン

「イロウスに対しても抜剣は効果があると考えられるので、しばらくの間はこれで行けそうですね」

 

 未確認のイロウスの出現に戸惑いを隠せなかったがそれを倒せたということはとてもいいことだ。このまま終わればいいものなのだが……

 

 そうはいかずに、再び警報が鳴り響く

 

藤尭

「レーダーに反応!数は……3です!って少なくないですか?」

 

 藤尭は疑問に思った。先ほどの蜘蛛型のイロウスはたった一つの反応であったが波形はとても大きかった。だが今回は小さい波形が3つしか見えていない。これに不信感を持った藤尭はすぐにデータを調べだした。

 

友里

「3つの反応は、響ちゃんたちの方向に向かっているようです」

弦十郎

「なんだとっ!?すぐに響君たちに知らせろ!」

藤尭

「指令、待ってください!」

弦十郎

「どうした?藤尭」

 

 響たちに連絡をしようとすると、藤尭に呼び止められてしまう。どうやら、調べたものが解析できたようなのだ。

 

藤尭

「先生方、驚かないでくださいよ。先ほどの小さな反応は、この子たちです…」

 

 そういうと藤尭は大型のスクリーン画面に調べて出てきた資料を見せる。

 そこには見覚えのある者の写真が載っていた。

 

御剣

「マジ、かよ……」

 

 その時、先生方が驚きを隠せなくなった……

 一体、なにを観たのだろうか……




<アクションスキル・技 紹介コーナー>

 我流・星流激槍(アクション:GXのキャロル戦を推奨、技名:XDを推奨)


 焔刀・爆炎斬(今作オリジナルアクション)

 イグナイトモジュール発動時に繰り出される、翼のカットイン技
 技を繰り出す際、刀身に炎を纏わせた大型に変形した剣を振りかざす。文字通りその炎を纏った剣で相手を一刀両断し、両断した物体をも焼き尽くす。

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