「ここか…」
一夏は寮の自分の部屋の前にいた。
そして部屋へと入り、中を確かめる。
まるで高級ホテルだ。流石IS学園。
しかし…
「足りんな…!」
部屋を見て何かを企むニヤケ面をする一夏。
しかし一夏は自分意外に誰かいるとは知らない。
今シャワーを浴びている箒も、一夏が入ってきたことを知らない。
「ふぅ…さっぱりしたな…」
シャワーを終えて出て来た箒だが…
「ひっ!?」
扉を開けた先にいきなり着物を着た鉄鎧がいたから驚きだ。
「な、なんだこれは!?」
数分見ていないうちに、部屋はもの凄い変わりようだった。
二つのベットの内、一つの方の上にはヒトデがびっしりと張り付いており、自分が使っている方の上にはクリスマスツリーが倒れていた。
鏡にはフランスパンが数本突き刺さっており、机の上にはカブト虫が入ったムシカゴとタコの入った水槽。
窓の向こう側からゾンビの模型がこちらを凝視しており、天井にはテレビゲームが吊されていた。
この地獄絵図、誰がやったのかは分かる。
「ただいま〜」
すると誰か部屋に帰ってきた。それは巨大なダンゴムシだった。
「なっ!?」
いや、正確にはダンゴムシの着ぐるみを着た一夏だった。
「いいいい一夏!!また貴様か!?」
「何だルームメイトいたの蟹、しかもポニーソードか」
「何だ!?この部屋は!!貴様がやったのか!」
「そうだよ〜何か物足りなくテールナー!!俺が模様替えしたんだヨーテリー!!!」
着ぐるみから出て来た一夏はどこぞかの博士の格好をしていた。
「ここで一句。
ボルボロス
シャチホコ付けたら
福沢諭吉」
「字余りだ!!」
「皆もポケモンGOで、アクシデントじゃよ〜」
「ええい訳が分からん!」
箒がバンと机を叩く。
「一夏!この部屋を元に戻せ!!」
「嫌ッシングドレッシングなんですけど?」
「私は今の部屋の方が嫌だ!」
「それよりもお前、見えてるぞ」
「何が!?」
「胸のチョココロネ」
ここで箒は着替えてないことに気付く。
「あっ…貴様あああああああああああああああ!!!!」
遂に怒りが頂点達した箒は、木刀で攻撃したが…
「おいおい…いいのか…?お前の木刀が消し炭になるぜ…!」
そう言って一夏が懐から取り出したのはドロドロに溶けたチョコレートパフェだった。
「そんなもんで私が倒せると思ったかあああああああ!!!」
「甘い!これでフィニッシュだ!!」
一夏はグラスの底にあるスイッチを押した。
『3秒後に爆発します』
「「えっ——」」
こうして一夏と箒の2人は、部屋を失い、廊下で寝るはめになったとさ。
「あぁ!!たこ焼きが!!たこ焼きの豪雨がフィニッシュ武田をデストロイして…ZZZ」
(寝言がうるさくて寝られん…!)
モッピー、部屋を失う。