「ただい魔界のマスカット〜!!」
一夏が自分の部屋に帰ってくる。
「シャルルは帰って来たのか?」
どうやらシャワーを浴びているらしい。扉の奥から音が聞こえる。
一夏は自分のベットに座り、ランタンと大根を取り出す。
「さてと昨日の続きを…ってそうだ」
一夏はあることに気付く。それはボディソープをきらしていたことであり、それをシャルルに渡そうとした。
しかし、扉の前で立ち止まる。
「いくら俺がインフィニット・ストラトスの織斑一夏でも同姓のシャワー中に入るのは駄目か?」
そう思っていたが…
「まぁこうでもしねぇと話が進まねぇな、おいシャルル〜」
そう言ってシャワールームに入ると…
「…えっ」
「えっ」
男が本来持っていないはずの胸の膨らみをつけたシャルルがそこにいた。
「…ああっ!」
慌てて前を隠すシャルル。それに対し一夏も隠す。
「これ…チョコレートアイス」
そう言ってボディソープを差し出し、部屋を出る一夏だった。
シャルルが上がると、部屋は気まずい雰囲気になる。
「お茶でも飲むか」
「う、うん…貰おうかな」
そう言って一夏はシャルルにオレンジジュースを渡す。
「……………ありがとう」
こうしてシャルルは自分の事について話してくれた。
「今まで嘘をついて・・・ごめん」
「いいのか…それで」
「えっ?」
「良いはずないだろ!!」
一夏はシャルルの肩を掴む。
「確かに親がいなきゃガキは生まれねぇよ!だからといってそんな好き勝手ことできるわけねぇだろ!」
「…!」
シャルルは驚いた。普段見ている一夏からは想像できない熱さを感じたからだ。
「でも…女だってバレたから本国に呼び戻されるかな…良くて牢獄行きかも」
「大丈夫だろ」
「えっ?」
「IS学園特記事項『本学園における生徒はその在学中においてありとあらゆる国家・組織・団体に帰属しない。本人の同意がない場合、それらの外的介入は原則として許可されないものとする』…つまりここにいれば三年間は大丈夫って事だ」
「よく何も見なくて言えるね…全部55もあるのに」
ここで、シャルルの顔に笑みが戻る。
「生徒手帳はもう消し炭だからな、全部覚えた」
(…何をしたんだろう)
「これからどうするか決めればいい、俺も相談に乗ってやる」
「一夏…庇ってくれてありがとう」
「いいってことよ…」
一夏もシャルルも、二人して笑った。
「さてと…話もまとまった事だし、いつものやるか!」
「いつもの?」
そうすると一夏は不思議な形をしたボタンを押す。すると箒が急に転送されてきた。
「えっ…」
「なっ…」
これにはシャルルも箒もびっくり。
「束さんが作った『世界の何処にいても箒ちゃんを呼ぶスイッチ』…便利だなぁ…」
そして一夏は別のスイッチを手に持つ。
「「ま、まさか…!」」
「シャルル、これからもよろしく!」ポチッ
『3秒後に爆発します』
「「「えっ——?」」」
こうして、一夏とシャルルは廊下で寝るハメになったとさ。
「な…まさか犬の小便博士の正体は…マシンガンドアノブ伯爵だったとは!」
(…うるさいなぁ)
ちなみに寝言はシャルルが聞いてくれてる。
シャルの説明は面倒くさいでカットです。申し訳ございません。