これは、織斑一夏が誘拐された時の話である。
彼の姉である織斑千冬を第二回モンド・グロッソで優勝させないための人質であった。
「よし、織斑千冬は大会に出てないな」
「お前のおかげだぜ」
テロリスト達は一夏を殴っていた。それほど苛ついていたのだろう。
「くっ…俺をどうするつもりだ!」
「さぁな、生きるも死ぬもお前の態度次第だぜ」
その時だった。一夏の頭上の瓦礫が今にも崩れそうである。
案の定、瓦礫が崩れ、それが一夏の頭にヒットした。
「んがっ!?」
一夏は気を失い、項垂れる。
「お、おい!?」
「ふざけんなよ!?勝手に死なれたら…」
男達は慌てて一夏の元へと駆け寄る。これで死なれてブリュンヒルデに恨まれたらたまったもんじゃない。
一夏を叩いて起こす。
「ん…?」
「お、生きてたか…よか——」
「ここにソフトクリームの両生類化を全ヒーターに宣言する!!」
「「「…は?」」」
一夏が急に立ち上がり、回り始めた。
「いいよいいよ〜!!その豆腐に似たエリマキトカゲの三段階ジャンプすごくいいよ〜!!」
「「「は?」」」
「はい!織斑一夏は!!今日!!世界一ふざけた男になるマッシュ!!」
今度は拍手をしながら謎の宣言をする。
「プーさんな男じゃないよ!ふざけた男だああああああああああああ!!!!」ドゴォ!!!
「うげぼっ!?」
そして目の前にいた男を殴って気絶させた。
「てめぇ!!何しやが——」
「鼓膜の中の灯油切れバッタ聞こえますかっーーーー!!!???」バシッ!!!
「タコスッ!?」
もう一人を叩いて気を失わせ…
「い、いい加減にし——」
「汗臭い鮪のチーズフォンデューーーーーー!!!!!」ドドドド!!!
「サーモンッ!?」
また一人、気絶させる。
「ひ、ひいいいいいいいい!!!???」
残った男達は逃げ出すが…
「逃がさんぞテレスドンめっーーーーーー!!!!!」
悪魔のような姿で、それを追った。
「一夏!無事か!?」
そう言って千冬が来た。彼女の目に映ったのは…
「回る〜♪回る〜♪カッパ巻きが〜♪自転回転〜♪」グルグルグルグル
テロリスト達を紐で縛って豪快に回していた一夏であった。
「い、一夏!?」
「おう千冬シスター!!助けに来てくれてあざーすアザトーストロール!!」
「ど、どうしたんだ一体…!?」
「今だ!!気絶しろ千冬姉ーーーーーーー!!!!!」
そうして千冬に跳びかかったが…
「ふんっ!!」
「どげぬっ!?」
思わずISを起動した状態で殴ってしまった千冬。
「しまっ!?一夏っーーー!!」
瓦礫の中に埋もれた一夏を掘り返す千冬であった。
シリアスだと思った!?残念!通常運行でした!