「一夏…大丈夫?」
更衣室にてシャルルが一夏の身を案じた。
「大丈夫大丈夫。この通りピンピンしてコロンブス!」
それを逆立ちして答える一夏。もう性格は元に戻っている。
「じゃあ僕は先に戻るね」
「…何かお前ここでシャワー浴びたがらないよな」
「えっ!?」
「俺と着替えるのがそんなに嫌かぁ…?」
「えっ…とぉ…」
「そうつれないこと言うなって!イッツ脱ぎ脱ぎタイムだ!」
そう言ってシャルルの肩に手を乗せると…
「うわあああああああああああああああああ!!!」///
悲鳴をあげて部屋から立ち去る。
「……やっぱ原作通りの行動は嫌か…」
一夏は珍しく後悔したが…
「つーかあの反応…まさか」
そして何かを察した。
帰り道、一夏は今朝ラウラに叩かれたことを…
(張り手エメラルドングリ焼きそばっーーーー!!)
考えていなかった。
「答えて下さい教官!何故こんな所で!」
「何度も言わせるな、私には私の役目がある。それだけだ」
するとラウラと千冬が話し合っていた。
「こんな極東の地で何の役目があるというのですか!お願いです教官、我がドイツで再びご指導を!」
ラウラは必死に千冬を説得していた。
「ここでは貴方の能力は半分もいかされません!」
「ほぉ?」
ここで千冬の目の色が変わる。
「大体この学園の生徒など教官が教えるにたる人間ではありません!危機感に疎く、ISをファッションか何かと勘違いしている!そのような者達に教官が時間を割かれるなど…!」
「そこまでにしとおけよ小娘」
「!!」
「少し見ない間に偉くなったな、15歳でもう選ばれた人間気取りとは恐れ入る」
「わ…私は…!」
「寮に戻れ、私は忙しい」
「くっ…!」
ラウラは走ってどこかへ行ってしまった。
「……そこの男子、盗み聞きか?異常性癖は感心しないぞ」
そう言って木の陰から出て来たのは…
「ソンナンジャナイデスヨチフユサン」
「何故貴様が!?」
舞妓・カルロスだった。
「イチカサンナラコノバヲワタシニマカセテイッテシマイマシタヨ」
「あの馬鹿…」ハァ
「……サッキノラウラガイッタラシイ『弟とは認めない』ハ…アナタガニドメノユウショウヲノガシタノトカンケイアルノデスカ?」
「…一夏が気に病む必要は無い…そもそも今のあいつは気にしてないだろう」
「イイエ、ケッコウトラウマラシイデスヨ」
「そうか…そう言えば誘拐されてからだな…」
「?」
「一夏があんな風に変わったのは…」
「イマノイチカサンノコトデスカ?」
「ああ、忘れもしないさ」
それは、一夏が誘拐された時に起きた。
次回、回想します。