「私達も負けていられないぞ!」
「ええ!」
そう言って箒は斬りかかり、セシリアはピットで一夏を狙撃するが…
「
電気を纏った一夏は、まるで神速の如くアリーナを駆け巡り、二人の攻撃を避けた。
「なっ!?何て速さ!」
「
そして超スピードで箒に攻撃し続ける。目には見えないので、一人で箒が苦しんでいるように見える。
「篠ノ之さん!」
「くっ…!」
「
そして強力な踵落としで箒は地面に激突する。ここで箒のエネルギーがゼロになり、リタイアした。
「ま、まさかここまで強いとは…!」
(強い…あの形態は凄まじい速さで一瞬にして勝負を付けられる…なら!)
ここでセシリアはピットを自分の周囲に集め、全方位にビームが撃てるようにした。
「俺の攻撃をカウンターするつもりだな…面白い、乗ってやる!」
一夏は超スピードでセシリアの周りを飛び始める。ビットはそれを狙って撃つが、避けられてしまう。
「何を考えていますの…?」
「すぐ分かるさ」
するとどうしたことか、急に風が強くなる。
「まさか…竜巻を!?」
一夏の猛回転により、セシリアは風の壁に囲まれてしまう。
「これぞ…
竜巻の中にいるため、セシリアは一夏の居場所を見失った。
(この竜巻を突破できないのは一夏さんも同じ筈…だから私に攻撃をする方向は!)
セシリアは全てのピットを上空に向け、その先にいる一夏を狙い定めた!
「風の監獄唯一の出入り口…それは上!」
「ビンゴ!だけど、それを突かれるのは俺も予想していたぜ!」
「なっ!?」
すると竜巻を突き破って、電気の光球が全方位から放たれる。
「しまった!ブルー・ティアーズを一点に集中しすぎ——!」
結果セシリアは攻撃を受け、シールドエネルギーがゼロになった。
「お疲れさん〜結構頑張ってたんじゃね?」
一夏が拍手をしながら降りてくる。
「ご冗談を…ボロ負けでしたわ」
「ああ…完敗だよ」
「今日はどうも蟻が5×2な!またトゥモロートウモロコシ!」
そしていつの間にか性格が戻っている。それに二人は溜息を吐いた。
一夏が更衣室に入ると、携帯電話で通話をする。
「あ、もしもし、束さん?」
『おぉ〜!いっくんお疲れ〜!見てたよ!』
相手は箒の姉である「篠ノ之束」であった。
「束さん、今の戦闘データで『例の物』作れます?」
『もう完成したよ!』
「マジかマスカット」
一夏はディスク入れを漁り、見たことも無いディスクを一枚取り出した。
それにはこう書かれている。
『
次は鈴とのバトルですね