インフィニット・EATER   作:マスターM

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再会と初対面

保健室の騒動から数日。6月も最終週に入り、遂に本日から学年別トーナメントが開催される。

 

「しかし凄いな・・・」

 

「それはそうよ。各国政府関係者、研究所員、企業エージェント、その他諸々の顔ぶれが一堂に会するのだからね」

 

「なんでいる楯無?」

独り言で呟いたつもりが、返事をかえされいつの間にか隣に立っている楯無に問いかけた。

 

「あら?私は生徒会長よ?来賓の出迎え位するわよ。そう言うジン君はなんでここに?」

そうジン達がいるのは学園の入口だった。

 

「リヴィから連絡があって、本部からフェルドマン局長が来るって言うんで出迎えをな」

 

「へー。でもこんなところにいたら各国の要人達から声かけられなかった?」

 

「結構かけられたけど、任務中って言ったら引き下がってくれたぞ。どうしてだ?」

ジンは貴重な男性操縦者だからしつこく声をかけられると思ったが、アッサリと引いた事に疑問をもった。

 

「そりゃそうよ。向こうの世界の英雄でジン君の機嫌を損ねたら、自国に現れたアラガミの討伐の依頼が出来ないと思ったんじゃない?」

 

「はー。全くそんな事はないけどな。人を守るのが俺達ゴッドイーターなのに」

楯無から理由を聞いてジンは溜息をついた。

暫く楯無と来賓達を迎えていると、フェンリルのロゴが描かれたトラックが到着した。

 

「局長が到着したみたいだな」

 

「私も生徒会長として挨拶してもいい?」

 

「いいんじゃないか?よしいくぞ」

 

「ええ」

2人はトラックに近づいた。

トラックからはリヴィとナナが先に降りてその後にフェルドマン局長と初老の男性がおりてきた。

 

「リヴィ、ナナご苦労。そしてお久しぶりですフェルドマン局長」

リヴィとナナに労いの言葉を言ってから、敬礼しながらフェルドマン局長に挨拶をした。

 

「ああ、久しいな櫻羽大佐。紹介しようこちら本部の正規軍『グレイプニル』のトップのエイブラハム・ガドリン司令だ」

 

「初めまして。自分はフェンリル極東支部所属、ブラッド隊隊長の櫻羽ジンです!」

 

「エイブラハム・ガドリンだ。君の事はフェルドマン局長から聞いている、大変優秀だと」

 

「恐縮です」

フェルドマン局長から紹介されたガトリン指令に敬礼しながら自己紹介をすると、フェルドマン局長から活躍を聞かされていると聞くと謙遜した。

 

「ところでそちらのお嬢さんは?」

フェルドマン局長が隣に立つ楯無について聞いてきた。ジンが紹介するより早く楯無が口を開いた。

 

「IS学園の生徒会長を務めています、更識楯無です。お見知りおきを、フェルドマン局長、ガトリン司令」

と優雅にお辞儀しながら言った。

 

「更識?ああレイの家の者か」

 

「あら?私の家の事もご存じなのですか?」

 

「無論だ私は本部の情報管理局にいるのだから、情報は入ってくる。敵対はしなくないな」

 

「私もです。ですがジン君とはいい関係をとらせていただいてます」

 

「それなら安心だな。よろしく頼む」

 

「こちらこそ」

そう言い楯無とフェルドマン局長は握手した。その後にガトリン司令とも握手した楯無は2人を来賓用観客席に連れって行った。

 

「ナナ最近どうだった?」

ジンは久しぶりに会ったナナに調子を聞いた。

 

「私もブラッドの皆も聖域は変わりないよ。カルビも他の動物も元気だよ。シエルちゃんが今回来れない事は残念がってたけど・・・」

 

「シエルにはブラッドバレッドの授業をしてもらおうと思っているから、その時でも大丈夫だろ」

そう言いジンだったが、リヴィとナナは後ろを向いて小声で話し始めた。

 

(隊長普段はカンがいいのに、自身に向けられてる恋愛感情には疎いね~)

 

(ああ、シエルやアリサ、フラン、ユノが気の毒だ)

 

(しかもこっちの世界でも隊長の事が好きな子がいるんでしょう?)

 

(そうだな。私の見た所、先程の楯無、に中国の代表候補生の鈴、それにこの前私が派遣された時に助けた民間人の蘭あたりか・・・)

 

(うわ~シエルちゃんが知ったら大変な事になるね・・・)

 

(ああ。だから余計な事は言うなよ?いつ爆発するかわからないからな)

 

(了解)

 

「おーい2人共話は終わったか?」

 

「あ、うん終わったよ。隊長の試合は何時から?」

 

「それが突然のペア対戦への変更で、今まで使っていたシステムが正しく機能してなくって今、他の生徒達が手作りの抽選クジ作成中だ」

 

「大変だね。私は試合見えないけど頑張ってね!」

そう今回ナナはコウタ達と一緒に警備に入っている。リヴィはフェルドマン局長とガトリング司令の護衛で観客席にいるが、ナナはコウタ達と第五部隊以降のゴッドイーター達と警備に当たる事になった。この警備は言わずもがな対アラガミである。人が集まりISもある事あから極東支部から少しばかし人員を裂いた。最悪ナナの血の力をつかって学園から引き離すつもりだ。

 

「ナナ。もしもの事があっても無茶だけはするなよ?」

前科もある為ジンはナナに釘を刺した。

 

「分かってるよ!そんな無茶はしないよ!!」

 

「ならいい。俺もそろそろ組み合わせが発表される頃だから行く。リヴィは護衛に、ナナはコウタと合流して警備区の確認を」

 

「「了解!」」

ジンが命じるとリヴィとナナは返事をして自分の担当の所に向かった。

GE3の世界に行くのは福音編の前か後か

  • 福音前で
  • 福音後で
  • どちらでもいい
  • これ以外

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