インフィニット・EATER   作:マスターM

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ある日の日曜日

シャルルとラウラが転校してきて数日の日曜日。一夏は中学の友達五反田家にいた。

 

「で?どうなんだ女の園は?いい思いしてんだろ?」

格ゲー大戦中に話しかけたのは一夏の友達五反田弾だ。入学式当日に知り合って以降三年間鈴と同じクラスでよくつるんでいた。

 

「男一人はきついぞ。まぁ今では男が後2人いるし、幼馴染の箒と鈴もいたから良かったけど」

 

「はぁ!!?男が後2人もいるのか!!?」

男が後2人いると聞き弾は驚いた。

 

「一体何処のどいつだテレビで報道されてなかったぞ」

 

「あーそう言えば報道はしていないって言っていたな」

 

「なあなあ誰にも言わないから教えてくれよ」

 

「・・・絶対内緒だぞ?」

 

「ああ」

 

「2人目は向こうの世界の人で俺よりも年上の18歳で一部隊の隊長だ。名前は櫻羽ジン」

 

「向こうの世界ってアノ化け物がうようよいるアレか?」

 

「ああジンはその化け物、アラガミと戦うゴッドイーターって言う者だ。めちゃくちゃ強いぞ」

 

「どっちが?」

 

「両方だ。ISの方は俺と鈴ともう1人イギリスの代表候補生3人相手に勝つし、ゴッドイーターの方は言葉で言い表せないほど強い」

 

「へー今日その人誘わなかったのか?お前なら誘おうと思ったが」

 

「それが今日は向こうに送る物資を買いに行くって言っていたし、アリサとリヴィも今日で向こうに戻るからジンと行動しているし」

 

「そのアリサとリヴィって誰?」

 

「この2人も向こうの世界の人でゴッドイーター。ジンの補佐で一時こっちに来たんだ」

 

「へーーー」

 

「お兄!さっきからお昼出来たって言ってんじゃん!さっさと食べにー」

どかんとドアを蹴り開けて入って来たのは弾の妹、五反田蘭。歳は一個下で今中三。

 

「あ、久しぶり。邪魔してる」

 

「あ、一夏さん。お久しぶりです。全寮制に通っていると聞いてましたけど・・・」

 

「ああ、うん。今日はちょっと外出。家の様子を見に来たついでに寄ってみた」

 

「そうですか。あ、よかったら一夏さんもお昼どうぞ」

 

「あー、うん。いただくよ。ありがとう」

 

「いえ」

ぱたん。ドアが閉じられ静寂が訪れたが、これは弾が固まっていたのが原因だった。

 

「蘭が一夏を見ても慌てなかった・・・」

ようやく弾が言葉を発したと思ったら、そう呟き一夏は頭に?を浮かべた。

その後一階に降りて裏口から出て、正面の食堂入口にと戻り用意された昼食を一夏と弾、蘭と取る事になった。

 

「そう言えば蘭あの時は無事でよかったな」

 

「え?何で一夏さんが知ってるんですか?」

 

「あの時俺達見てたんだ、ジンのゴットイーターとしての戦いを」

 

「いっ、一夏さんはあの人のこと知っているのですか!?」

一夏が蘭にアラガミに襲われていた時の事を言い蘭は驚いてジンの事を聞いた。

 

「知ってるも何も同じ学園の生徒で友達だし」

 

「ってことはその人も・・・」

 

「おう2人目の男性操縦者だ。名前は櫻羽ジンで一部隊の隊長を務めている」

 

「その人って茶髪に黒い服装で、大きな剣みたいな物を持っていた人ですよね?」

 

「ああそうだ」

 

「おい蘭まさか化け物に襲われた時に助けてくれた人って・・・」

 

「うん。多分その人だと思う。一夏さんその人は今日何処に?お礼を言いたいのですが・・・」

 

「ジンは今日向こうに送る物資を買いに行っているぞ」

 

「そう、ですか・・・」

そこで会話が途切れて静寂が訪れたが・・・

 

「へーここが一夏と鈴の友達の親がやっている食堂か」

 

「そうよ。私も何回か来てるわ」

店の外から一夏が聞きなれた声が複数聞こえて来て、店のドアが開くと見知った人物たちが入って来た。

 

「あれ、一夏も来てたんだ」

 

「鈴!どうしてジン達と一緒にいるんだ?」

 

「物資を買いに行こうとしましたが・・・」

 

「私達はこちらの地理を理解していませんし・・・」

 

「どうしようか悩んでいると・・・」

 

「鈴が通りかかり案内してくれると言うので」

 

「お言葉に甘えて案内して貰たんだ」

鈴と一緒にいる理由を一夏に聞かれ、フラン、アリサ、リッカ、リヴィ、ジンの順番で答えた。

 

「物資は買ったし、港まで輸送してもらう事にしたから、昼食をとろうとすると鈴が此処に案内してくれたという事だ」

 

「そうかなら一緒に食べようぜ」

 

「ああ。お邪魔します」

ジン達は一夏の近くのテーブルに座った。

 

「あ、あの、あの時は助けて頂きありがとうございました!」

蘭はジンに近づきこの前のお礼を言った。

 

「気にするな。アラガミから人を守るのは俺達ゴッドイーターの役目だからな。俺の名は櫻羽ジンだ。フェンリル極東支部所属ブラッド隊隊長を務めている。そしてこっちが・・・」

 

「リヴィ・コレットだ。ジンと同じブラッド所属だ」

 

「アリサ・イリーニチナ・アミエーラです。独立支援部隊クレイドルに所属しています」

 

「フラン=フランソワ=フランチェスカ・ド・ブルゴーニュです。フランで構いません。私は極東支部でオペレーターをしています」

 

「楠リッカだよ。私は極東支部で神機のメンテとかをする整備士だよ」

 

「五反田蘭です。よろしくお願いします」

 

「蘭の兄で五反田弾だ。妹を助けてくれてありがとうな」

ジンから自己紹介を始め初対面である全員自己紹介をした。

 

しばらくすると筋肉隆々の男性が五反田食堂鉄板メニューである、業火野菜炒めを運んできた。

 

「お前が蘭を助けた奴だな?これはその感謝だ。遠慮なく食え」

 

「デザートもあるから食べ終わったら言ってね」

 

「ありがとうございます。ええと・・・」

 

「おじいちゃんと、お母さんです」

 

「祖父の五反田厳だ」

 

「弾と蘭の母の五反田蓮です。櫻羽君でしたね。娘を助けて頂き本当にありがとうございました」

そう言い蓮は頭を下げた。

 

「頭を上げて下さい。俺はゴッドイーターとして当然の事をしただけです。それに何時も間に合うとも限りませんし」

事実アラガミがアナグラやサテライト拠点を襲った時、急いで駆け付けても助けられない事がある中今回の事は本当に運が良かったと言うしかない。

 

「それでも蘭がこうして生きていられるのは貴方のお陰なんです。本当にありがとう」

そう言いもう一度頭を下げた。

 

暫く定食とデザートを食べこれからの予定を話し始めた。

 

「俺達は港に向かい輸送の準備をする」

 

「そっか・・・だったらジン蘭を送って行ってくれないか?何処かに出かけるみたいなんだ」

 

「そうなのか?」

 

「え、ええ。少しデパートに買い物に行こうと・・・」

 

「ならアリサ達を送った後でいいか?俺も少し買う物があるし」

 

「はい。大丈夫です」

 

「よし行くか。ご馳走様でした」

ジンの後にアリサ達もお礼を言って食堂を出た。

 

「所でジンさんどうやって港まで行くのですか?」

 

「ああ。それは車を使うこれだ」

食堂を出て近くの駐車場に寄り、8人乗りの車に乗り込んだ。

 

「ジンさんって免許持っていたんですね」

 

「こっちに来た時に乗れるようにしてもらったからな。ヘリの操縦も出来るぞ」

 

「凄いです」

 

 

 

 

車で走る事数分港に到着した。

港には極東支部のゴッドイーター達と職員が待っていた。

 

「物資は?」

 

「はっ!既に船に積み込みました」

 

「そうかご苦労。リヴィ、アリサ後は頼むぞ」

 

「ああ」

 

「お任せください。私達が責任を持って届けます」

そう言いアリサとリヴィ達は船に乗り出港した。

 

その様子を離れた所で見ていた蘭は鈴にある事を聞いた。

 

「鈴さんジンさんって偉いんですか?」

 

「ジンは階級が大佐で向こうの世界を救った英雄だから、他の人から憧れの存在なの」

 

「そんな凄い人だったんですね・・・」

 

「・・・ねぇ蘭アンタジンの事好きでしょう?」

 

「は、はい。あの時助けて貰って、戦う姿を見て好きになりました」

 

「アタシもねジンに助けて貰ったの。その時護ってやるって言われて好きになったの」

 

「そうなんですか。でも負けませんよ!」

 

「望むところよ。でもライバルは多いわよ」

 

「え?」

 

「アリサに、フランこの2人もジンの事好きよ」

 

「何故分かるんですか?」

 

「女の勘よ。それにアリサ達の話を聞くとジンの部隊の副隊長もジンに好意を持っているみたいだし」

 

「ジンさんモテモテですね。でも私は負けませんよ」

 

「いっその事アタシ達全員恋人にしてもらえないかな」

 

「鈴さん流石にそれは・・・」

 

「分かっているわよそんな事。言ってみただけよ」

鈴の言葉は後々現実になるが今は誰も知らない。

 

その後大型ショッピングモール・レゾナンスで買い物を済ました。この時の会計は全てジン持ちで蘭は最初遠慮していたが、ジンの説得と通帳を見せられたことにより買ってもらう事になった。

 

 

 

「土地って幾らで買える?」

蘭を送って行く車の中でジンは運転しながら助手席に座るフランに問いかけた。

 

「そうですね坪にもよりますが数億あれば可能かと。急にどうしたんですか?」

 

「いやな、こうやって物資を送るのも良いが、いっその事こっちに住んで貰った方がいいと思ってな。順番はサテライト拠点の住人やサテライトに入れない人を優先するが」

 

「なら広大な土地がいりますね。あと家いいえマンションを立てないといけませんね」

 

「土地は広大でなくてもいい。各地の空いてる土地を買えばいいだけだ」

 

「成程。一つの土地と建物の値段だ大体数百億円ですね。今のジンさんなら2、3の土地が買えると思いますよ」

 

「フランいい土地があるか調べといてくれ。候補は資料に纏めて提出してくれ。後は俺が見て判断してサカキ博士に聞くから」

 

「分かりました」

 

((土地を買うと平然に言う何で凄すぎよ/です・・・))

ジンとフランの会話を聞き鈴と蘭は心の中で驚いていた。


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