あと十節だけ解放するの面倒過ぎ。自然回復じゃ終わらないだろこれ。いや、後一週間もあるんだし余裕だな!
そんなわけで投稿します。
「くっ…………俺はカードを2枚伏せて、ターンエンドだ」
「ふふん。私のターンだね、ドロー!」
やはりというか、何事もうまくいくと気分が良くなるものだ。
人生とはそう甘くはないとはいえ、全てが全て予想外なことではない。地道な積み重ねは成功に繋がるし、その逆も然り。私が今アイドル活動を続けていられるのも、そういった成功を積み上げてきた成果なのだから。
まあ、それはともかくとして、引いたカードはこれまた普通。期待値通り、とも言う。運気が見える私に言えたことじゃないとはいえ、これでいいんだよこれで。デュエルに非常識な要素が絡むと、どうしても計算が狂ってしまうから。
「私は………うーん。手札からフィールド魔法、《魂魄の格闘場》を発動。
このフィールド魔法は、ランク8以上のナンバーズが破壊された時に手札全てを捨ててその効果を発動できるんだけど、今はあんまり意味ないね」
「ランク8…………」
「まあ、気になるならそこまで行くのを阻止するか、普通に破壊すればいいよ。私もあんまり期待してないし。
で、私は手札から《RUMー幻影騎士団 ラウンチ》を発動。私のフィールドにいるグランブルロゴスを対象に、対象モンスターをランクアップできる」
《魂魄の格闘場》
フィールド魔法
このカード名の効果は各プレイヤーがデュエル中にそれぞれ1度ずつ、合計2度までしか発動できない。
①:このカードがフィールドゾーンに存在し、フィールド上に存在するランク8以上の「No.」と名のついたモンスターが破壊された時、
手札を全て捨てて発動できる。
エクストラデッキにある「No.」と名のついたモンスターを可能な限り特殊召喚する。
使えないフィールド魔法はさておいて、発動せしは2枚目のランクアップマジック。私にしても、真剣勝負で大真面目にランクアップチャレンジなんて初めてだからかなり緊張しているけど、さて、彼はどう出るかな?
「私はランク2、グランブルロゴスでオーバーレイ!
ランクアップ・エクシーズチェンジ!
顕れよ、ランク3、《No.47 ナイトメア・シャーク》!」
《No.47 ナイトメア・シャーク》
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/水属性/海竜族/攻2000/守2000
レベル3モンスター×2
①:このカードが特殊召喚に成功した時、
自分の手札・フィールド上から水属性・レベル3モンスター1体を選び、
このカードの下に重ねてエクシーズ素材とする事ができる。
②:1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
自分フィールド上の水属性モンスター1体を選択して発動できる。
このターン、選択したモンスター以外のモンスターは攻撃できず、
選択したモンスターは相手プレイヤーに直接攻撃できる。
召喚するのは、シャークくん繋がりで漫画の彼が使用していたナンバーズ。シャーク繋がりならリバリアンシャークでもよかったし、どちらかと言えば私にはそっちの方がお似合いかもしれないけど、流石にこの段階でセブンスワン想定のモロにバリアン要素を含むカードを出すのは気がひけると言うか。
「ランク3は、シャーク繋がりでこのカード。
このカードはオーバーレイユニットを一つ使って、水属性モンスターに相手プレイヤーへと直接攻撃できる効果を付与する能力があるんだけど、まあ今は関係ないね。君のフィールドは、モンスターがいないし」
「…………それはどうかな?
この瞬間、罠発動!《スプラッシュ・キャプチャー》!
墓地にある魚族モンスター、ハンマーシャークとキラーラブカを除外し、お前が召喚したナンバーズを頂くぜ!」
「……………………え?」
《スプラッシュ・キャプチャー》
通常罠
①:相手がエクシーズ召喚に成功した時に発動する事ができる。
自分の墓地に存在する魚族モンスター2体をゲームから除外して、
そのモンスターエクシーズ1体のコントロールを得る。
どや顔で効果の解説をしていたら、なんかナンバーズが奪われてしまったの巻。モンスターを奪うのは私の専売特許だと言うのに、少し油断しすぎである。
というか、やばいやばい。まさか本来ならばデメリットありきのナンバーズをこんなどうでもいいデュエルなんかで奪ってくるのは流石に想定してなかったよ。
え? もしかしてアレ? 彼はこのデュエル、そんなに覚悟をキメてやってるの? 嫉妬如きで? 嫉妬って怖いなぁ。いつか私にも、そんな相手ができるのかな?───って、違う違う。また思考が逸れた。
(───やっばい。どうしようかな)
私が好んで使っているからよくよく理解しているが、コントロール奪取は決まれば致命的な被害を被る必殺技だ。特にこの世界ではライフが半分しかないし、フォローができねば普通に死んでしまう。
もちろん、私にだってコントロール奪取対策のカードはいくらか積み込んでいるとはいえ、私にはそれを都合良くこの場面で手札に控えさせられるほどの運命力はない。いや、ガチでどうしよう?
「えーと。…………私はこれで、ターンエンドで」
「俺のターン、ドロー!」
やれることがないので、素直にターンを明け渡す。対するシャークはと言えば、ナンバーズのデメリットがないからなのか
いや、私は別に彼を苦しめたいわけじゃないからそれでいいんだけど、今だけはその気力が恨めしい。だって私、なんだかんだで割と疲れてるし。過労死するほど過密スケジュールではないにせよ、まだ成人にもなってない小娘に与えられていい仕事量ではない。───まあ、かつての私よりは断然楽だけど(物理的に)。
「自分フィールドに水属性モンスターが存在する場合、手札の《サイバー・シャーク》はリリースなしで召喚できる!
更に俺は、サイバーシャークを対象にマジックカード、《アクア・ミラージュ》を装備!
このカードの効果により、装備モンスターをエクシーズ召喚の素材とする場合、装備したこのカードを装備モンスターと同じレベルのモンスターとして扱える!」
《サイバー・シャーク》
効果モンスター
星5/水属性/魚族/攻2100/守2000
自分フィールド上に水属性モンスターが存在する場合、
このカードはリリースなしで召喚する事ができる。
《アクア・ミラージュ》
装備魔法
水属性モンスターにのみ装備可能。
①:装備モンスターをエクシーズ素材とする場合、
この装備カードは装備モンスターと同じレベルの
モンスターとして扱ってエクシーズ素材とする事ができる。
(───えーっと、つまり、レベル5が2体?)
ややこしいが、多分間違いない。わざわざ装備カードを付けた以上、まさかそのまま攻撃してくるはずはないだろうし。しかし、彼に
それよりなんとなく出したナイトメアシャークくんがおもっくそ足を引っ張ってますね…………これはいけません。こんなんなら素直にアシゴを出せばよかったか。私のアシゴはアニメと違って特殊召喚を封じるから、すぐリリースされるにせよ最低1体はモンスターを減らせたわけだし。…………いや、今更すぎるけど。
「俺はレベル5のサイバーシャークと、アクアミラージュをオーバーレイ! エクシーズ召喚!
海よ切り裂け!猛々しき鮫の巣よ! 現れろ!《シャーク・フォートレス》!」
《シャーク・フォートレス》
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/闇属性/魚族/攻 2400/守 1800
レベル5モンスター×3
自分フィールド上にモンスターエクシーズが存在する場合、
このカードはエクシーズ召喚に必要な素材の数を1つ減らしてエクシーズ召喚する事ができる。
①:このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
相手はこのカード以外のモンスターを攻撃対象に選択する事はできない。
②:自分フィールド上に存在する「シャーク」と名のつくモンスターが
戦闘を行った自分のバトルフェイズ中、
このカードのエクシーズ素材1つを取り除いて発動する事ができる。
そのモンスターはもう一度だけ続けて攻撃する事ができる。
「あー…………」
そういえばいましたね、シャークフォートレスさん。
というか、なんで私はシャークカイゼルなんて微妙なモンスターを覚えていたのにあのカードを忘れてたんだろう…………多分「シャーク」のイメージじゃないからですねわかりますん。いや、だってあのカード、純正シャークデッキ(バハムート主体)にはほぼ入らないで別のデッキのコンボパーツの印象が強いんだもの。私は悪くない。全てはワンキル脳に溢れた前世が悪いんだ。
「バトルだ!
俺はナイトメアシャークで、ダイレクトアタック!」
「罠発動!《双龍降臨》!
相手エクシーズモンスターの直接攻撃宣言時、エクストラデッキからこのカードを特殊召喚する!
降臨せよ、我が魂! ランク8、《銀河眼の光波竜》!」
《双龍降臨(ダブル・ドラゴン・ディセント)》
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:相手のエクシーズモンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
エクストラデッキからドラゴン族・光属性のエクシーズモンスター1体を表側攻撃表示で特殊召喚し、
攻撃対象をそのモンスターに移し替えてダメージ計算を行う。
この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は
攻撃モンスターの攻撃力と同じ数値になり、効果は無効化される。
しかし、こちらも負けてはいない。普通の手札なら普通に防御札くらいは用意している。これで相手がモノホンのナンバーズを使っていたなら話は別だが、あのナンバーズは………。
「そして、この効果で特殊召喚したエクシーズモンスターの攻撃力は攻撃モンスターと互角となり、強制的に戦闘を行う!」
「───へっ、無駄だ! ナンバーズはナンバーズでしか破壊されない!
一度攻撃を防いでも、シャークフォートレスの効果で追撃をすれば…………」
「さて、それはどうかな?」
「───何?」
シャークの攻撃指示に従い、私の時より心なしか張り切ってハイドロポンプ(※違います)を放ったナイトメアシャークが、光波竜の迎撃の光線に巻き込まれて消滅する。
そう、改めて説明するまでもなく、私のナンバーズには特定の相手以外にのみ及ぶ戦闘耐性なんて面倒な効果は保有していない。これはエクシーズそのものの特別性を廃し、シンクロや融合といった普遍的な要素に擦り合わせるためである。まあ、シンクロがあるかも怪しいこの世界では、そんな理屈は通用しないんだろうけど。
「なっ───馬鹿な、ナンバーズが破壊された…………?」
「それはまあ、攻撃力は互角なんだから普通に破壊されるでしょ。
で、私はナイトメアシャークの素材として墓地に送られた光波異邦臣の効果発動。デッキから『RUM』を手札に。2体だから2枚加えます。
そして、罠カード、《光速速攻》を発動。このカードは、手札の速攻魔法を発動できる罠カード。この効果によって、私はさっき手札に加えた《RUMーマジカル・フォース》を発動するね。
これにより、この戦闘で破壊されたナイトメアシャークとこのカードを素材に、ランクが一つ上の魔法使い族エクシーズモンスターをエクシーズ召喚する」
「墓地のカードで、ランクアップだと…………!?」
《RUMーマジカル・フォース》
速攻魔法
①:このターンに戦闘で破壊され自分の墓地へ送られたXモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚し、
そのモンスターよりランクが1つ高い魔法使い族Xモンスター1体を、
対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚し、
このカードを下に重ねてX素材とする。
(───厳密には、墓地からランクアップってわけじゃないけど…………まあ、いいか)
どちらにせよ、似たようなものだ。実際、ソウルシェイブ辺りとの違いなんてトリガーの有無や進化先の指定くらいしかない。
そして、このカードを発動したならば、召喚するのは当然。
「天空の奇術師よ。華やかに舞台を駆け巡れ!
ランクアップ・エクシーズチェンジ!
ランク4、《Emトラピーズ・マジシャン》!」
《Em(エンタメイジ) トラピーズ・マジシャン》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/魔法使い族/攻 2500/守 2000
魔法使い族レベル4モンスター×2
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカードの攻撃力以下の効果ダメージは0になる。
②:このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターはこのターン、2回攻撃しなければならない。
2回攻撃しなかった場合、その対象のモンスターはバトルフェイズ終了時に破壊される。
この効果は相手ターンでも発動できる。
発動した人物繋がりで、このカード。私とのイメージでもさほど外れてないし、別にナンバーズ縛りをしているわけでもないしね。…………あとは単純に火力がシャークフォートレスを上回ってる魔法使い族のエクシーズがこれとシャイニングくらいしかなかったから消去法で。
「2500…………!」
「それだけじゃないよ。私はトラピーズマジシャンの効果発動。
オーバーレイユニットを一つ使って、シャークフォートレスを選択。選択したモンスターはこのターン2回攻撃ができる代わりに、2回攻撃をしなければ破壊されてしまうデメリットを背負う。
さぁ、シャーク。戦闘を巻き直すけど、どうするかな?」
「チッ…………!
俺はカードを一枚伏せて、ターンエンドだ」
「じゃあ、バトル終了後、シャークフォートレスは破壊される」
これで形勢は逆転。攻撃される順番が逆だったら厳しかったけど、ナンバーズ耐性やシャークフォートレスが破壊された場合のリスク、奪ったモンスターへの思い入れとかを考慮すればこんなものだろう。少なくとも、私が彼の立場だったのなら、次元幽閉とかを警戒してナイトメアシャークから攻撃する。
それに、彼からすればナンバーズ耐性がないナンバーズなんて、完全に思慮の外側だっただろうしね。
「私のターン、ドロー!」
引いたカードは上々。多分、形勢がこちらにはっきり傾いているからだと思う。私の感覚だとあと二、三手は必要そうな感じだったけど、下手したらこれはこのターンで終わりかな?
「私はトラピーズマジシャンの効果発動!
オーバーレイユニットを一つ使い、トラピーズマジシャン自身を対象に、2回攻撃の権利を与える!
今、君のフィールドにモンスターはいない。これが通れば、君は終わりだね」
「っ…………!」
「バトル!
私はトラピーズマジシャンで、シャークにダイレクト───」
「───罠発動、《ディープ・カーレント》!
その攻撃を無効にし、バトルを終了させる!」
《ディープ・カーレント》
通常罠
①:相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
その攻撃を無効にしバトルフェイズを終了する。
(───あっ)
「…………むぅ」
やばいやばい。まさかの無力化だったのねそれ。いや、想定内ではあるんだけど、このタイミングではその中でも最悪に近いなぁ。
しかしまあ、未だ運気は私を味方している。ならば、どんな状況だろうとも挽回ができるのが運命力という力。そして、デュエリストという存在なのだ。
「なら、チェーンして速攻魔法、《RUMークイック・カオス》を発動!
自分フィールドのエクシーズモンスター1体をランクアップさせ、カオスエクシーズを特殊召喚する!」
「───カオスエクシーズ!?」
《RUMークイック・カオス》
通常魔法
①:自分フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターよりランクが1つ高い「C」と名のついたモンスター1体を、
選択した自分のモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
「───顕現せよ、CNo.39!
混沌の力まといて勝利を目指せ、進化した勇姿が今ここに現れる!
ランク5、希望皇ホープレイV!」
ランク5、カオスエクシーズと言えばこのカード。ホープレイV。色々と嫌な印象を受けるこのカードも、私が使えばただのカードと変わらない。だって、私にしたらどちらも同じカードでしかないから。
「ホープ、だと…………!?」
「そう。これは遊馬くんのエースがカオス化したモンスターだね。まあ、残念なことにその真価が発揮される機会はなさそうだけど。
───じゃあ、シャーク。時間もそろそろ良い感じだし、最後は飛ばしていくよ!」
「っ───」
私の残る手札は2枚。その内1枚がさっきサーチしたRUM。
普通に考えたら、この状況でランクアップをしたところで上がり幅はたかが知れている。しかし、かつての私の
「メイン2。
私はホープレイVのオーバーレイユニットを一つ取り除くことで、エクストラデッキにある《No.21 氷結のレディ・ジャスティス》の効果発動!
このカードは、自分フィールドのランク5以上のエクシーズモンスターのユニットを一つ使うことで、そのモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる!
来て! ランク6、レディジャスティス!」
《No.21 氷結のレディ・ジャスティス》
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/水属性/水族/攻 500/守 500
レベル6モンスター×2
このカードは自分フィールドのランク5のXモンスターからX素材を1つ取り除き、
そのXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
①:このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×1000アップする。
②:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
相手フィールドの守備表示モンスターを全て破壊する。
この前からロクな扱いをされないホープレイVさん。でもまあ、私はホープに思い入れなんかあんまりないし。むしろホープ一族はだいたいライトニングさんの素材扱いしかしてなかったし、いいのだ。
「ランク6………!」
「まだまだ。
続いて私は、手札から、《RUMーアストラル・フォース》を発動。
このカードは、自分フィールドにいる最もランクの高いエクシーズモンスターを選択し、そのモンスターを2つまでランクアップできる」
「一気に2つ、更にランクアップか………!」
《RUMーアストラル・フォース》
通常魔法
①:自分フィールド上のランクが一番高いモンスターエクシーズ1体を選択して発動する。
選択したモンスターよりもランクが1つまたは2つ高いモンスターエクシーズ1体を、
自分のエクストラデッキから、選択したモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる。
②:自分のドローフェイズ時に通常のドローを行う代わりに、
このカードを自分の墓地から手札に加える事ができる。
当然のように使われるアストラルフォース。さっきからRUMを多用しているせいか、だんだん驚かれなくなっているのが少し悲しい。もっと周囲の生徒みたいに手放しに驚いてもいいのよ? おどろおどろしいフィールド魔法がいろいろと台無しにしているけど。
それとも、そんなことを考える暇もないのだろうか。『アストラル』・フォースってカードなのにその辺はノーリアクションだし…………いや、このカードの特異性を知ってるのは私だけだから別に不思議はないんだけど。
「ランクアップ・エクシーズチェンジ!
ランク8、《No.23 冥界の霊騎士ランスロット》!
───そして私は、今召喚したランスロットを素材にして、更にエクシーズ召喚を行う」
「っ…………」
「出落ちみたいで申し訳ないけど、これも勝負だからね。
───このカードは、自分フィールドのランク8から10の闇属性エクシーズモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚することもできる。
ランクアップ・エクシーズチェンジ!
ランク11、《No.84 ペイン・ゲイナー》 !」
《No.84 ペイン・ゲイナー》
エクシーズ・効果モンスター
ランク11/闇属性/昆虫族/攻 0/守 0
レベル11モンスター×2
このカードは自分フィールドのX素材を2つ以上持った
ランク8~10の闇属性Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
①:このカードの守備力は、自分フィールドのXモンスターのランクの合計×200アップする。
②:X素材を持ったこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手が魔法・罠カードを発動する度に相手に600ダメージを与える。
③:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このカードの守備力以下の守備力を持つ相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
発動しているフィールド魔法にこれ以上なくマッチしていたランスロットくんが消滅した先に現れたのは、割と普通の彩色をしている体長1メートル近くの巨大な蜘蛛。
ぶっちゃけこの時点でかなり不気味なモンスターではあるのだが、遊戯王の昆虫族は下手をしなくても人間大を遥か上回るモンスターばっかりなために全体を見れば小柄な部類に入るという…………。
でもまあ、言い方は悪いのだがこのカードも所詮は繋ぎだ。流石に全てをランクアップマジックで、なんてことは不可能だったけど、【RR】を使わないでこれだけやれたのなら十分だろう。少なくとも、授業としては。
「そして、これが最後。
このカードは、自分フィールドのランク10及び11の闇属性エクシーズモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚することもできる。
ヒトの絶望を紡ぐ化天を司る糸よ。
儚き無幻となりて我が混沌なる魂を導け!
ランク12、《No.77 ザ・セブン・シンズ》 !」
《No.77 ザ・セブン・シンズ》
エクシーズ・効果モンスター
ランク12/闇属性/悪魔族/攻4000/守3000
レベル12モンスター×2
このカードは自分フィールドのランク10・11の闇属性Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
この方法で特殊召喚したターン、このカードの①の効果は発動できない。
①:1ターンに1度、このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。
相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て除外し、
除外したモンスターの中から1体を選んでこのカードの下に重ねてX素材とする。
②:フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
天空を覆い尽くす、魔天を統べる大蜘蛛。
空そのものを我が庭として扱うその不条理な存在は、その邪悪にして異質な威圧感を以ってして、この世界すらも震わせんとして君臨した。
「こいつは………!?」
「ランク12、ザ・セブン・シンズ。私の持つ、最高ランクのエクシーズモンスター。本当はもっと解説すべきことはあるんだろうけど………今の君は敵だから、それを語る理由はないね。
じゃあ、私はこれで、ターンエンド───さぁ、君はこのカードを超えられるかな?」
セブンシンズを背後に従え、にっこりと微笑んで宣言する。
そんな、あまりにアイドルというイメージにかけ離れたカードを使う、デュエリストとしての私を今更ながら認識したシャークは、ただでさえ険しい顔つきを更に精悍なものへと切り替えて、力強く
我が魂(壁)
流石に一つ一つRUMは長くなり過ぎてシャークさんのリソース(アニメ・漫画での使用カード)が尽きたので後半をざっくり削りました。今度は逆にシャークさんのターンが薄くなった感はありますが勝てばいいんだよ!(勝てるとは言ってない)
一応、まだどちらも勝てる状況にはしています。というか割とどっちも盤面はスカスカです。次回はゴールドラットやギャラクシークイーン辺りが出せるかもしれません(出すとは言ってない)
あ、光波竜の出番はこれで終了ですので悪しからず。