鉄血のオルフェンズ 悪魔と堕天使   作:魔女っ子アルト姫

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釣り



第36話

ジャスレイ・ドノミコルスよ、念仏は唱え終わったか。鉄華団はお前を許さない、例え地獄の業火に焼かれる事になったとしてもそれだけでは不十分だ。鉄華団はお前を逃さない。

 

―――さあ、散らして貰おうじゃないか。自らの命の華を、墓前に手向ける為に。

 

 

真空と闇が支配する海にポツポツと命の花が散っていく、赤い花びらを撒き散らしながら瞬時に花が咲き散って行く。鉄華団の主力MS、獅電とランドマン・ロディが散開して行く。ユーゴーと共に編隊を組む百練の砲門が開き銃撃を行っていく。獅電は所持している巨大な盾、ランドマン・ロディは自らの重装甲でそれらを容易く弾きながらもお返しと言わんばかりに銃撃を相手の武器に狙いを絞って放って行く。武器が破壊される事で後退しようとする相手を食い破るように突撃する機体があった。それは黄色をメインにペイントされたゲシュペンスト、腕のプラズマ・ステークを胸部へと突き刺し内部から抉るように破壊し戦線に穴を開けると仲間と共に更に戦線を押し上げていく。

 

「二番隊行くぞぉ!!」

「おいおいライド遅いぜ、置いてくぜ!!」

「あっシノさんずりぃ!?」

 

敵機が爆発したことで突破した戦線からさらに奥へと潜り込もうとしながらも残った敵へ機体を向けたライドを尻目に、マゼンタの機体があった。フラウロスこと流星号がくるりと回転するかのように変形すると両肩に装備されている『ショートバレルキャノン』を連射する、ナノラミネートアーマーの防御があってもやや脆弱なスラスター部へと砲撃を直撃させ三機のユーゴーを撃墜する。

 

「邪魔」

 

流星号と同じくガンダム・フレームであり歳星にて改修を受けた機体を駆る三日月は以前よりも巨大となったメイスを振り下ろし隊長機の百錬を容易く粉砕してしまった。三日月は以前よりも遥かにパワーアップした相棒(バルバトス)の圧倒的な力に機嫌を良くしながらも更なる獲物を求めるように機体を動かすと隣にブルーとピンクにカラーリングされたゲシュペンストが付いた。登録コードはアジーとアミダの物だった。

 

『やるじゃないか三日月。早速新しいバルバトスを使いこなしてるのかい?』

「うん。テスラ・ドライブのお陰で制御も楽だからね」

『やっぱりエクセレンの親父さんは大天才だね。にしても新しいバルバトス凄いゴツいね、名前なんだっけ』

「えっと……確か"バルバトス・ルナ・ルプス・レクス"だったかな」

『また、長くなったねぇ……』

 

思わず名前の長さに苦笑するアミダだが三日月も大体同意見であった。彼にとってバルバトスはバルバトスに変わりは無い為此処まで名前を変える意味があるのかと疑問を浮かべているがそこへ一機のMSが突っ込んできた、百里であった。瞬時に反応した三機は機体を上昇させ回避するがバルバトスはサブアームを展開し百里の装甲にそれを引っ掛け捉えると腕を振るって投げ飛ばす。

 

『そぉら!!』

『ハァッ!!』

 

完璧なシンクロを見せながらゲシュペンストのプラズマ・ステークが百里へと炸裂した。完全にコクピットを潰された百里は沈黙した。機体性能や反応速度では勝っているが矢張り純粋な操縦の技術ではあの二人にはまだまだ勝てていないと三日月は思った。

 

『百里で此処まで接近するとかアホかい?折角の高機動を潰しかねないじゃないの』

「ラフタの百里に比べたら凄い楽だったよ」

『だろうね、ラフタだったらもっと上手くやるし今の機体だったらそうは行かないだろうけどね』

『さてと三日月アタシらに付きあいな、一緒にあいつら潰すよ』

「うんいいよ」

 

快諾した三日月はアミダとアジーに続くように翼を広げて突撃して行く。正しく悪魔に相応しい活躍を、周囲に轟かせながら……。

 

「おうらぁぁぁっっ!!!」

 

そのバルバトスに負けず劣らずの活躍をするのはグシオンを駆る昭弘、強化改修が施されたバルバトスほどではないがその怪力と4本の腕を巧みに使いながら相手を圧倒し時にはその怪腕で接近戦を仕掛けて来た敵機を掴むと力任せに装甲を引っぺがすとコクピットをブロックごと引き抜いて戦闘不能にするという常識外れな力技を披露していた。

 

『昭弘後ろに3機!!』

「おう、ラフタケツに4機着てるぞ!」

『ああもうしつこいなぁ!!』

 

高速で戦場を引っ掻き回すラフタ専用のゲシュペンストが背後に迫ってきたユーゴーへとライフルを向ける最中グシオンは両目を輝かせながら両腕で敵機の頭部を鷲掴みにすると出力を一気に上げて頭部を握りつぶすとそのまま残った一機へと投げつけハルバードを力任せに振り下ろして深い傷を刻み込んで爆発させた。

 

「ッシャア!!」

『うっわぁ凄い馬鹿力…アタシのゲシュちゃんとは比べ物にならないなぁ……まあいっかガンダム・フレームと比べるのが間違ってるし。昭弘、今度は敵の船を落としに行くよ!』

「おう任せろ!!」

 

全ての腕にライフルを持たせてラフタと共に船へと突撃していく昭弘、圧倒的なライフルによる支援砲撃を背後に受けつつラフタは最高出力で一気に敵戦艦に肉薄すると腕部のプラズマ・カッターでエンジン部を破壊するとそのまま砲塔も破壊し僅か1分足らずで一隻の戦艦を戦闘航行不能へと落としいれた。

 

「よし!」

 

戦闘開始から僅か10分、新世代の暗闇団は大きな損害を受けて始めているがそれでもまだギャラルホルンという戦力は加わっていなかった。これからか彼らにとっての地獄になるのだ。




短めですいません!少々忙しくてこれが限界です!

出来るだけ急いで次回も上げます。多分次回もまだまだ戦闘です。

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