無駄に新タイトルばかり思いつくのでそれらをここに書きたいと思います。
ちなみにこれ、まだ続けるか決めてないので読者の反応次第でどうするか決めたいと思います。
この世に異世界というものがあるのなら一度は行ってみたい、そんな事を思ったのは俺がまだ高校一年生の頃だ。
何を思ったのかは知らないが、あの頃の俺は酷く痛かった。
例えば部屋の中でいきなり奇声をあげながら中学の修学旅行で買った木刀を振り回したり、いるはずも無いヒロインが悪役に殺され一人嘆き悲しんだり、寝る前にはいつも自分の作ったオリジナル世界で俺TUEEEEEE妄想を膨らませたりした時もある。
しかしだ、そんな事をしている内に気づくのだ。
「……俺、何やってんだろ」
と。
そしてやっとの事で気づいた時には時遅し、気づけば俺はもう二十歳を超えていた。
もうそれは某カードゲームでスペルをがむしゃらに撃ちまくって気づいたら超越ぶちかました時の感情と同じである。
とにかく俺が何を言いたいのかと言うと、だ。
俺は踏み外していた、時代を、大人の階段を。
そうして気づいた今現在でさえ少しでも気を抜けば左手のヘルファイアーが火を吹きそうだ。
そんな風に自分自身の中二魔王とラストバトルを繰り広げていたもんで気が付かなかった。
「貴方は一体何をしているんですか?」
突然現れた銀髪碧眼の美少女に。
その瞬間の感情を俺は生涯忘れないだろう。
「超絶に死にてぇぇぇぇ!!!!!」
「!?」
そんな俺の中の中二魔王の断末魔を、天使のような銀髪碧眼の美少女が不思議そうな顔でずっと見ていた。
××××××××××
現在の状況をザックリと説明するとこうだ。
目の前に超絶可愛い銀髪碧眼の美少女、以上である、本当にただそれだけだったので特に描写したりはしない。
そんな風に自問自答を繰り広げていると疑問顔の美少女がまるで、『しゃーねぇ、これも仕事だしな』的なめんど臭そうな顔をして俺に一言切り込んで来た。
「えーと、突然ですが貴方が勇者に選ばれました、なので行きましょう!」
「いや何処に!?」
なんだその誘い文句、今時の小学生誘拐する時にピッタリの言葉じゃねーか!
「異世界です!!」
「……」
よーし、よく分かった、つまりこれはアレなのだろう、恐らく俺が勇者で、魔王倒すために俺TUEEEEEEして欲しいというアレなのだろう。
多分それには可愛い女の子達がついてきて俺は異世界でハーレムを構成するというアレなのだろう。
だがしかしだ、落ち着くんだ俺、ついさっきそんな妄想を捨てると誓ったじゃないか、お前の決意はそんなものなのか? いつまでも両親に迷惑かけ続けたいのか? 違うだろ! 俺は、変わるんだ。
「だが断る!」
「あ、あれぇぇ!?」
大げさに驚く目の前の美少女、よくよく見ると乳もデカイ。
うんうん、こういう巨乳キャラというのは大事だからな、うん。
「という訳で、勇者の件お断りします」
「む、無茶言わないで下さい! 賢者様に貴方を連れてくるまで帰らせないと言われてるんですよ!」
「知らん! と言うかお前こそいきなり押しかけて置いて無茶言うな! 俺はたった今真面目に働く決意を決めた所なんだよ!」
「と、とってもいいところですよ! エルフやドワーフ、ケモミミ少女何かも沢山いますよ!」
「戯け! 俺は確かに二次元が好きだがオカズにするのは専ら明日香〇ララだ!」
「お、おかず? あすかき〇〇?」
俺が何度断っても目の前の美少女は諦めない、いやぶっちゃけるとめちゃくちゃ行きたいよ異世界、エルフとかドワーフとかケモミミ少女とかめっちゃ大好きだよ? だけどね……
「……男ってのは一度決めた事は決してまげちゃいけねんだ」
「いやいきなりそんなかっこつけられましても!」
「よし分かった!」
「何がですか!?」
分かったこうなりゃ俺も覚悟を決めようじゃないか。
そして俺はたった今思いついた素晴らしい名案を目の前の美少女に投げかける。
「そこの綺麗なお嬢様。俺と一緒に住まないか?」
「……はい!?」
男綾影 練磨、初のナンパチャレンジを決行します。
スッキリ。