駄目神様にご注意を。   作:淋傘

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どうも淋傘です!初作品、よろしくお願いします!


プロローグ!

ファンタジー、幻想。みんなそういうものに少なからず興味があるものだと思う。

僕も興味がある、いや興味があった。

何故ここで『興味があった』などという過去形を使っているのかというと、興味をもつ必要性を失ったからだ。

いや、唐突にそんな台詞を言われても困ると思う。僕が聞いている立場だったらほぼ確実に困る。

回りくどかったね、じゃあ簡潔に。

 

みんな、【神様】って信じてますか?

 

いや危ない勧誘とかじゃあ無いので安心してほしい。

神様。そうファンタジー的存在の神様だ。

神様と聞いて、老人のような姿をを思い浮かべる人もいれば、正しく王といった威厳の有る姿を思う人もいるだろう。

 

だが、現実ってのはそんな幻想を受け付けてくれない!

 

何故そんなことが言えるか?それは今僕が身をもって体験しているからだ……

 

「……やめてください!」

 

今叫んだのは先程から長々とモノローグをいれている僕【神導運命(シンドウサダメ)】だ。

自分でハッキリと言うことは出来ないが、多分ごく普通の高校2年生。

 

「いや~、結局やってくれんの?ぶっちゃけさぁ、俺もう眠いんだよね~……」

 

で、今のいかにもやる気皆無です、という感じでぼやいてたのが、さっき話したね。そう、神様。

 

みんな疑問だと思う。何故普通の男子高校生と神様が会話してるんだよ、とか。

そもそも今のが神様の台詞かよ、とか。

本当は僕も理解できていなかったりする。

だが、これを読んでいる人はもっと理解できていないだろうから、それを説明する為に少しだけ時間を遡る。遡る、と言っても本当に少し、30分くらい前になるかな?

 

僕、神導運命は今日も普通に生活をしていた。

クラスでは珍しい、1人暮らしでけっこう気楽に生きていたんだ。

確か30分前は……

 

「よし!宿題やっと終わった!」

 

そう、宿題をやっていた。違うか、やり終えていた。

急に先生が多く出すものだから、随分と時間がかかったんだ。

 

「ハァッ……疲れた。もう眠ろう……」

 

時刻は12時より少し手前で、いつもならもう少し起きてテレビを見ていたりしていてもいい時間なんだけど、如何せん宿題をやり終えて疲れていた僕は眠ることを選んだ。いや、何というか体が勝手にベッドに入り込んでいった感じだったかな。

 

さて、また唐突だけどここで質問。

 

次に僕が目を覚ましたらどこにいると思う?

普通は、自分の部屋だ。

当たり前だ。自分の部屋で寝たんだから、起きたら自分の部屋に決まっている。起きたらそこは外国でしたーとか、未知の世界でしたー、なんて超常現象は物語の中だけで十分だ。

 

 

ということで正解は、真っ白な世界でした。

 

 

大丈夫、僕も理解出来ない。もし理解できる人がいたなら至急説明を求みます。ここに来てください。

 

「よしっ!お前今から俺の秘書な!決定だ!拒否権は無効!!!」

 

で、僕の前にはわけが分からないことを言う男が1人。僕より少し大人びた感じに見えるが、顔はまるで無邪気で残酷な子供の様な笑顔であり、そしてこの状況から考えたら只の不審者にしか見えない。

 

「ハ?えっと……誰ですか?」

 

そう、自己紹介は大事なことだ。子供から大人まで、一生していくであろうことでもある。

この状況でパニックにならずに誰だか聞くのは自分でもどうだろうと思うのだが、逆にそれしか言えないほどに脳内はパニック状態なのである。察していただきたい。

 

「俺?決まってるじゃねーか!神様だよ、か・み・さ・ま!みんなの憧れGODです!」

 

当たり前だろ、という表情でなにを言っているのだろうかこの人は。只のヤバイ奴にしか見えない。

 

「だれがヤヴァイ奴だ、誰が」

 

「そりゃ貴方です……って、え!?」

 

なんで脳内で思ったことなのに聞こえてるの!?もしかして僕無意識に言ってた?

 

「いや、心配すんな!言ってねーよ!」

 

「そっか、良かった……ってまた!」

 

なんだこの超常現象?僕の脳はどうやら話についていけないようなんですけど?というか別についていきたくないけど。

 

「俺は神様だからな!ちょっと力使えば、人間の心を読むなんて簡単なんだよ!」

 

「…………………………」

 

「胡散臭いとはなんだ、信用しやがれ」

 

「うわっ、本当に心読まれてる!」

 

えっと、この自称神様(笑)が言っていることが本当だったということは…………

僕は思い切り頬を抓る。

 

「イッタァ!」

 

「おいおい、信じられねぇのも無理はねぇけど、夢じゃあないぜ?」

 

おいおい、待て待て待て待てっ!本当に夢じゃない?ここは現実?現実にこんな所あってたまるか、いやでも心も読まれたし、現実?リアル?3次元?Way?本当にか?

 

「……………億歩、いや兆歩ほど譲りに譲って貴方が神様だったとしましょう」

 

「譲りすぎだろ」

 

「秘書になれ、というのはどういう意味でしょうか?」

 

そうだ。それも分からない。神様の秘書、というのは一体なんだろう?

 

「あ~……つまり俺の仕事を手伝いやがれ、ってことだ」

 

「神様の、仕事の、手伝いを、ですか?僕が」

 

「そうそう!OK!OK!物分りがいい奴は好きだぜ」

 

貴方に好かれても別に嬉しくありません。この台詞も聞かれてるかもしれないけどもうどうでもいい。

 

「……何故、僕が?」

 

他にも聞きたいことは沢山あるけど。

 

「それはな………」

 

 

「くじ引いたらお前だったから」

 

 

「………はい?」

 

 

今、なんて言った?




至らぬところも多いと思いますが、よろしくです!
今回と次回くらいは説明回かな?感想とか、待ってます!

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