それじゃ本編、はっじまっるよー☆
「…ふぇ…。」
俺はそんな情けない声を上げながら目覚めた。
目覚めると目の前にさとり様の顔があった。
「!起きましたか、ユウマさん?」
「あぁ…はい…。」
「すみませんでした…。いきなりビンタしちゃって…ちょっと取り乱してしまって…。」
「ごめんね、お兄ちゃん…。」
声がしたと思ったらこいしちゃんもそこにいたようだ。
「あぁ、大丈夫ですよ。全然問題ないですから!そうなってしまったのは俺のせいですから、さとり様達のせいではありませんよ。」
「もう…こんな時まで優しいんですから…。」
元々は俺のせいなのだからさとり様達が気にすることではない。それよりもなーんかこの頭の後ろの感じ…前にもあったような気がするんだよねー。デジャブってやつかな?……違う、これはデジャブではない…‼︎そう思った矢先俺はそこから飛び起きた。
「!!!?」
案の定膝枕はされてた、うん。でもね、驚いたのはそこじゃないんだ。気絶から起きたばっかで気づいてなかったんだけどさとり様とこいしちゃんがタオルで体を絡んだままの状態だったんだ。
「ひ、膝枕…ありがとうございました…。」
「!あ、あの、それはまた咄嗟にやってて…!その…どういたしまして…。」
「それと…と、とりあえずあの…服…着てください…。///」
「え…あ、そ、そうですね…。///」
「そうだね…。///」
あれ、さとり様はわかるけどなんでこいしちゃんも顔赤いの?いつもなら平気な顔なのに…なんでだろうね?
そして、去り際になんかさとり様とこいしちゃんがやりとりしてた。
「お姉ちゃんばかり膝枕…ずるいよ…。((ボソッ」
「…?こいし、なにか言った?」
「なんでもないよ!」
そう言ってこいしちゃんは小走りでさとり様の前を走っていった。
「…?何ムキになってるのかしら、あの子…?そうだ、ユウマさんも男湯の方でお風呂入ってくださいね!残りの掃除はお燐がやりましたからー!」
「はーい、わかりましたー!」
そう言いながらさとり様は脱衣所に向かった。さて、俺は脱衣所にでも行きましょうかね…あ、男湯の方だからね?そして俺は創造能力でワープホールを作った。試しに作ったが作れるもんなんだな、この能力。これなら惜しい気もするがわざわざ女湯の…それもさとり様とこいしちゃんがいる脱衣所を抜けて男湯の方へ行かなくて良さそうだ。あ、なんで男湯作ったのかあとで聞いてみよ。そう思いながら俺はワープホールに入っていくのだった…。
☆
「ふぃ〜、さっぱりした〜。」
風呂を入り終えてパジャマになった俺はそんな事を言いながら部屋に向かうべく廊下を歩いていた。そして、部屋に着き、中に入った。すると、中でこいしちゃんがベッドの端に座っていた。
「おかえり、お兄ちゃん。」
「どうしたの、こいしちゃん?」
「お兄ちゃんとお話したくて。」
「お話?いいよ。」
「えへへ、ありがとう。//」
そう言うとこいしちゃんは頬を少し赤らめた。風呂から出て少し経っているが、こいしちゃんの肌には湿り気がまだ少しあり、妖美な雰囲気が醸し出されていて思わず息を飲んでしまった。それが赤らめた頬とまるで相性のいいボトルを見つけたかのようにベストマッチしてた。あ、ボトルってのは最近の変身してバイク乗る人のやつだから気にしなくていいよ。そして俺は尋ねながらこいしちゃんの隣に座った。
「で、何を話すの?」
「…ねぇ、お兄ちゃん。」
「ん?」
「あ、あのね…お姉ちゃんに膝枕されてどんな気持ちだった…?」
「え…えぇ⁉︎そ、それは…その…べ、別の話にしない?」
「ちゃんと答えて!」
こいしちゃんの目は本気だった。こ、これは答えるしかない…か…。
「わ、分かったよ…。…え、えぇっと…柔らかくて…いい匂いがして…気持ちよかった…かな…。」
「そう…なんだ…。」
あれ?なんでこいしちゃんそんなしゅんとしてるの…?
「そ、それが…どうかしたの…?」
「あ、あのね、お兄ちゃん。その…お願いがあるの!」
「!」
急にこいしちゃんが少し声を上げたので少しビクッとしてしまった。
「お、お願い…?」
「わ、私に……その……膝枕させて!///」
「…へ?」
その言葉を聞いてポカーンとしてしまった。え、何、どゆこと?つーかこいしちゃん顔赤すぎ…可愛い…。そ、それより…
「え…今なんて…。」
「もう、2度も言わせないでよぉ…次は…ちゃんと聞いてね…?///」
「う、うん。」
「私に…お兄ちゃんを膝枕させて?///」
「…冗談なしに?」
そう言うとこいしちゃんは顔を赤らめたままコクリと頷いた。あぁー、もう可愛いなちきしょう!
「本当にいいの?」
「早く…して?///」
こいしちゃんはそう言いながら自分の太ももをポンポンと軽く叩いた。準備オーケーなのだろう。
「じゃ、じゃあ失礼します…。///」
「うん…。///」
そして俺はゆっくりこいしちゃんの太ももに俺の頭を預けた。さとり様と同様、女の子だからなのか、柔らかく、それでいていい匂いがした。
「どう…?」
「うん…気持ちいいよ…。」
「よかった…。」
そう言うとこいしちゃんは安心した様に息を吐いた。そして…俺の髪を撫でてきた。
「え…こ、こいしちゃん?」
「お姉ちゃんがね、お兄ちゃんの意識がないときにいつもこうしてたんだ…。嫌だった?」
「い、嫌じゃないよ。少しいきなりだったから驚いただけだよ。それにしてもさとり様もやって…たんだ…ね。」
「うん、そうだよ。」
「そう…なんだ…なんか…い…がい…。」
「お兄ちゃん?」
「すぅ…すぅ…。」
そうして俺は眠りについてしまった。
☆
「寝ちゃったか…。…お兄ちゃんの寝顔、可愛い…。」
そう言いながら私はお兄ちゃんの髪を撫でた。お兄ちゃんの髪は綺麗な純白でサラサラしてる。私はお兄ちゃんの髪が好きだ。というよりお兄ちゃん自体が大好きだ。フランちゃんの言ってた恋愛的な意味で…だと思う。
「…んっ…。」
「!」
突然お兄ちゃんが寝返りをうった。真下を見るとお兄ちゃんの顔が真正面で見える。眼鏡…外してあげようかな…。そう思った私はお兄ちゃんの眼鏡を外し、ベッドの横にある小さなテーブルの上に置いた。
…今はお兄ちゃんを独占できる…。そう思った私はお兄ちゃんの口に顔を…正確には口を近づけた。そして、あと少しで唇がお兄ちゃんの唇に付きそうなときに、
「…こいし…?」
「!…お姉…ちゃん⁉︎」
気づかなかった。そこにはお姉ちゃんが部屋の扉を開けた状態で唖然とした様子でそこに立っていた。
はい、終わりー。また次はこの続きだよ。じゃあ俺は友達とブレブレしてくるから!それじゃ!