それはさておきはっじまっるよー☆
「・・・んっ・・・?」
俺はそんな声とともに目覚め、体の違和感に気づいた。
・・・なんか体にかかる重力が増えたような・・・そんな気がした。まぁ、その正体にすぐ気づいたんだがな。さとり様とこいしちゃんが俺の上に乗ってんのよ。それより寝顔の方が気になったんだけどね・・・可愛いったらありゃしないよ。天使かって思うほどだよ。
その時、部屋のドアがカチャッと音を立てた。
「起きてるかーい?」
「お、お燐。おはようさん。」
「あぁ、おはよー・・・その様子だとあんまり眠れなかったっぽいね。」
「なぜわかったし。」
「なんかまだ疲れてそうだから、そう思っただけさ。」
「まぁ、女の子が隣で寝てさらに腕に抱きつかれるときたもんだ。そんな状態であっさり寝れる程の耐性が俺にはないのでね。」
「で、その状態からどーするんだい?」
「助けて。」
「はいよ。」
そういうとお燐はこいしちゃんを自分の背中に負ぶさった。
「こいし様はさとり様よりも起きるのは遅いから、私が部屋まで運んでおくよ。さとり様は頼んだよ。」
「お、おぉ・・・ありがとな。」
「あぁ、どーいたしまして。」
そう言いながらお燐は部屋から出て行った。
その瞬間だった。
「・・・んっ・・・。」
「おはようございます、さとり様。」
「あ、ユウマさん・・・おはようございます。・・・あれ、こいしは・・・?」
「さっきお燐が部屋に運んで行きましたよ。」
「そうですか。・・・‼︎///」
さとり様は今の状態に気づいたのだろう。顔を赤くし俺の上からすぐに寝る前に寝転んでいた場所に座った。
「す、すみません!寝ていた間とはいえ上に乗ってしまって・・・。」
「いえ、大丈夫ですよ。こっちとしてはいいものが見られましたから。」
「うぅ・・・。///」
さとり様は顔を赤くし黙り込んでしまった。まぁ、可愛いわな、そりゃ。一瞬俺の心がキュンと高鳴ったよ。
「さとり様、大丈夫ですか?」
「誰のせいだと思ってるんですか!」
「ははっ、すみません。」
「もう・・・。そういえばユウマさん。ユウマさんがお風呂に入ってる間にお燐に聞いたんですがマッサージが得意なんですか?」
「まぁ、センスあるとは言われましたけど・・・。」
「やってもらえませんか、私に?」
「えぇ、いいですよ。」
「ふふ、ありがとうございます。」
「それじゃ、そこに横になってください。」
「はい。」
そんなわけで朝食前にさとり様に昨日お燐にやったのと同じマッサージを施すことになった。
「なるほど・・・これは確かに気持ちいいですね・・・。」
「そうですか?ありがとうございます。」
「やっぱり、優しい手ですね、ユウマさんの手は・・・。」
「そう言ってくれたおかげで、自分はここに帰ってこれました。さとり様とこいしちゃんのおかげです。」
「そう言ってもらえてよかったです。」
「・・・はい、マッサージ終わりましたよ。」
「ありがとうございました。・・・すごいですね。体がすごく軽くなりました!」
「よかったです。」
「またいつかお願いできますか?」
「えぇ、またいつでもどうぞ。」
「では、またお願いしますね。それでは私はこれで。一緒に寝てくれて・・・その、ありがとうございました。」
「まぁ、言うこと聞く約束ですからね。」
「ふふ・・・それではまた食卓で。」
「はい。」
そう言うとさとり様は俺の部屋から出て行った。・・・さて、パジャマから着替えて、食卓に向かいますか。
☆
俺たちは朝食を食べ終え、リビングでくつろいでいた。すると地霊殿の扉に付いている、人を呼び出す金具が鳴らされた。どうやらお客さんが来たようだ。お燐が出迎えに行き、その客人を連れてきた。そのお客というのがこれまた久しぶりに見た顔だった。
「いらっしゃいませ、レミリアさん。咲夜さんも。」
「えぇ、お邪魔するわよ、さとり。」
「お邪魔いたします。」
「おぉー、レミリア、咲夜さん。久しぶりー。」
「えぇ、久しぶり。」
「久しぶり、ユウマ。」
「そういえば、なぜ今日は地霊殿に?」
「ユウマが遊びにこないからこっちから来ることにしたのよ。」
「あっ、いっけね。忘れてた・・・。」
「そんなことだろうと思ったわ。まぁ、紹介したい子もいるからちょうどよかったわ。」
「紹介したい子?」
「えぇ。・・・フラン、いらっしゃい。」
「はーい、お姉様!」
「あ、フランってレミリアの妹の?」
「よろしくね、お兄さん。私はフランドール・スカーレット。フランでいいよ。」
「俺はユウマ。よろしくね、フランちゃん。」
「うん!」
「あー、フランちゃんだー!」
「こいしちゃん、久しぶり〜!」
どうやらフランちゃんとこいしちゃんは友達らしい。するとさとり様が、
「こいし、フランさんと遊んでらっしゃい。私はレミリアさんとお話してるから。」
「わかったー!行こ、フランちゃん!」
「うん!お兄さん、じゃーねー!」
「おう。」
そう言うとこいしちゃんとフランちゃんは走って行ってしまった。
「それじゃあ、さとり様。あたしはお茶を入れてきますね。」
「えぇ、お願い、お燐。」
「お任せを。ユウマ。君、紅茶飲めたかい?」
「すまん、無理。甘いカフェオレお願いできるか?」
「はいはい、わかったよ。」
お燐はそう言うとキッチンの方へ行った。
「さて、私達は世間話とか身の回りのこととかをお話しましょうか。」
「えぇ、そうね。ユウマについても聞きたいし。」
「おぉ、いいぜ。」
妹組が遊んでいる間にこちら側は話をすることになった。
はーい、今回はここまでー。次回はこの話の続きだよー。お楽しみにー☆