アーラシュに憑依したオリ主がネギま!の修学旅行中にステラする話   作:偽馬鹿

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英霊剣豪七番勝負してたら遅れました。


拾われっ子の日常生活

二年生になって。

スピカは自分の容姿が気になりだした。

全く気にしてなかったわけではないが、それでも周りと違うところが多いとなると少し気になるのであった。

 

とあるストレスで白髪化した腰ほどまである髪。

自分でも気に入っているルビーのような瞳。

眼はツリ目、鼻はすらっと、輪郭はちょっと細すぎるくらい。

胸は控えめお腹にはくびれ、おしりはきゅっとしまってる。

 

控えめに言って美少女である。

ただし身長が低いのが災いし、どうしても幼女にしか見えない。

アーラシュからもそう見られていることは確定。

CVはきっと門脇舞以。

 

 

 

ノイズが混じったがスピカは周囲を見渡す。

周りには2-Aのクラスメイトたちがいる。

 

みんな可愛いわけだ。

みんな違ってみんないい、という言葉がよくあう光景である。

先程までの回想はどこに行ったのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

特に理由はない。

特に理由はないのだけれど。

スピカは最近弓道部に入部した。

特に理由はないのだけれど。

 

―――――ダンッ

 

的を貫く音が響く。

 

―――――ダダダンッ

 

的を貫く音が響く。

 

ズダダダダダダダ

 

的を貫く音が響く。

 

「何度も言うがその機関銃みたいな弓矢の腕は頭おかしい」

「そうかぁ? 魔法の矢って奴で似たようなことはできるし」

 

そう言いながら連打。

最早機関銃。

 

「魔力も気も使わずにそれができることがおかしいと言ってるんだ!」

 

見学に来ていたエヴァンジェリンがアーラシュを蹴り倒す。

確かに、と思いながらスピカはアーラシュの姿に見入っていた。

 

「……変な人」

 

スピカは小さく笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スピカちゃんに聞きたいことがあります!」

「……はい?」

 

ある日の朝倉。

スピカが昼食を食べているとハイテンションで聞いてきた。

 

「ズバリ! アーラシュ先生との関係はいかに!?」

「……?」

「いやなにその困惑顔?!」

 

「だって聞いたよ? アーラシュ先生追いかけて弓道部に入ったんでしょ?」

「誰から聞いたの?」

「くーふぇ」

「後で〆るわ」

 

おのれくーふぇ。

肉まんが美味しいから贔屓にしてやってたものを。

ほぼ八つ当たりである。

 

ちなみに勝ち目は0である。

魔法の矢解禁しても勝ち目があるかどうか。

それだけ肉体能力に差があるのだ。

 

「で、実際どうなのよ?」

「違うわ」

「本当にぃ?」

「違います」

「ノータイム目潰しはやめて!」

 

心外である。

ただ単にこのおしゃべりの口を封じようとしただけなのに。

口を封じるはずなのに目を潰そうとしてる辺り焦ってるのだろうが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アーチェリーの顧問としてもアーラシュが働くことになったが、流石に2足の草鞋を履くほどスピカは器用ではなかった。

どちらも評判がいいのはご愛敬。

ファンクラブが出来ているのだがアーラシュ当人は我関せず。

 

「……どんかん」

 

小さくつぶやく。

ちなみに彼女のファンクラブナンバーは1桁である。

別に関係ないけれど、こういうものは内側から管理しないと危ないから。

誰に対して言い訳しているのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

スピカは特に気にしたことがなかったが、担任の教師が変わるらしい。

タカミチの出張回数が多過ぎてクビになったともっぱらの噂である。

明日奈は残念そうにしていたが、エヴァンジェリンは楽しそうだった。

ついに来るか、とか何とか。

 

 

 

 

 

 

 

 

脱がされた。

殺す。

端的かつ物騒な台詞である。

 

「そんなに気にするな。まだこんなぼーやじゃないか」

「殺す」

「聞け」

 

エヴァンジェリンの制止も無視である。

おのれ乙女の柔肌を見るとか万死に値する。

誰に見せるわけでもないというのに物騒である。

 

「それに……いや、なんでもない」

「……?」

 

エヴァンジェリンが言い淀んだことで一瞬スピカが不思議そうに首をかしげる。

しかし、そのことで声をかけようとする前にネギ先生の魔法シュートが炸裂した。

 

声をかけるタイミングを失ってしまったが、気になることは気になる。

しかし、彼女はそれどころではなくなってしまうのだった。

 

 

 

そう……期末試験である。

 

 

 

「ぬあああああ」

 

スピカ自身、勉強そのものが嫌いなわけではない。

しかし、彼女には12年という勉強のブランクがあるのである。

簡単に言えば小学生分の知識が抜け落ちているのだ。

 

よって、まず彼女は小学生の勉強から始めなければならないのであった。

それでもギリギリ赤点は避けることはできていたのだが、今回は何やら赤点を取ると大変なことが起こるとのこと。

その大変なことを避ける為に、彼女は今猛勉強しているのであった。

 

「……かといって、別荘に籠るほどか?」

「バカレンジャーと呼ばれるのだけは避けたいわ」

 

エヴァンジェリンはのんきに緑茶を飲みながら猛勉強してるスピカを見ている。

スピカとエヴァンジェリンには勉強をしている時間に差があるのだ。

勝ち目はない。

 

「ほら、そこ間違ってるぞ」

「うぐっ……」

 

指摘されて思わず呻く。

こんな姿、アーラシュに見せるわけにはいかない。

何となくそういう風に思っているわけだが、どういうわけなのやら。

 

 

 

 

 

 

 

 


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