アーラシュに憑依したオリ主がネギま!の修学旅行中にステラする話   作:偽馬鹿

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ゆえゆえ動いて(切実)


コスプレライダーちう3

「なんだ……どうなってる……!?」

 

千雨はライダーが斬り裂いたと思った敵サーヴァントが消えていることに気付いた。

敵サーヴァントに張り付いていた花びらがなくなっていたからだ。

 

「チッ……令呪か」

 

ライダーは舌打ちすると剣を消す。

令呪と聞いて、召喚された直後のライダーに聞かされたことを思い出す。

確か強力な魔力を使い、色々な現象を起こせるとか。

共闘したからだろうか、キャスターを警戒する様子はなかった。

 

「令呪って何ー?」

「さあ……?」

「もー何にも知らんやんかー!」

 

木乃香とそのサーヴァントの会話はふんわりしてる。

どうにも気が抜ける。

今はきっとそんな場合ではないというのに。

 

「そこのところ、どうなんだライダー?」

「ああ()()()。さっきのサーヴァントはまだ何かやらかすつもりだろうよ」

 

大立ち回りとした結果、辺りは激しく傷付いていた。

それに無数の花びらも落ちている。

これは片付けに手間取りそうだ。

 

 

 

「あ、そういえば。くるくるーっと」

 

辺りの惨状に気付いた木乃香のサーヴァントは、指先を上に向けくるくる回転させた。

すると、それだけで辺りの惨状が巻き戻されていく。

 

「お前、キャスターだったのか」

 

ライダーが呟く。

その声はあまり深刻そうではない。

何となく想像はついていたのだろうか。

 

「ええ、そうですよー。純和風でしょう?」

 

くるりと回り、キャスターは自身の格好をアピール。

確かに紅白巫女服で黒髪長髪。

実に大和撫子だ。

後でコスプレの参考にしよう。

 

「じゃなくて。どういう経緯であんなのに襲われる羽目になるんだ?」

 

千雨は巫女服を着る自分の姿を頭から追い出し、木乃香に事情を聞くことにした。

自分と似た境遇に置かれた木乃香に何となく親近感でも芽生えたのだろうか。

色々思いながら、木乃香に向かい合って話す。

 

「うーん。考えても思い浮かばんのよー」

「そうか……」

 

木乃香はそう思っているようだ。

襲い掛かって来た相手に何の心当たりもない。

そんなことがあり得るのだろうか。

 

 

 

「……いえ、心当たりはあります」

 

すると、キャスターがそう漏らす。

確信はないとのことだが、それでもあんな相手を野放しにしてはおけない。

どうにか手掛かりを掴みたい。

 

「ネギ先生です。きっとネギ先生に近い子達が狙われてるんです」

 

ネギ先生。

その名前を聞いて千雨は納得した。

 

彼女にとっての非日常の象徴のようなもの。

それが非日常と関わっていることはなんの不思議もない。

 

 

 

「どうするマスター? ネギ先生とやらを探すか?」

 

「いえ、私が探します。ちょっと待っててくださいね」

 

キャスターがその場で目を閉じ、両手を合わせる。

すると背後から強い光が放たれた。

後光かっ。

 

 

 

「……来ました。外の大舞台? にいるみたいですね」

 

その光が収まると、キャスターが不思議そうな顔で言った。

大舞台。

学祭で使うステージだろうか。

 

 

 

とにかく向かうしかない。

千雨はそう決心したところで、ふと違和感に気付いた。

 

 

 

そう、何故自分がここまで積極的に関わろうとしているのかである。

本来こんな風に誰かに関わろうとしないはずの自分が、どうしてか今回に限っては積極的になっている。

何か原因があるのかもしれない。

 

 

 

「……これか?」

 

思い至ったのは自分の右手の甲に刻まれた令呪。

これに何か細工がされているのではないだろうかと考えたのである。

 

しかし、これをどうにかすることは難しそうだ。

これをなくしてしまうライダーが何をするか分からない。

ただでさえ振り回されているのである。

これ以上制御不能になるのは困る。

 

 

 

「どうしたマスター? 行くんだろ?」

「うおっ!?」

 

ライダーが不思議そうな顔でこちらをのぞき込む。

いきなり顔近づけんな、驚くだろと言うつもりが詰まってしまった。

畜生、こいつが可愛いせいだ。

 

「……よし、行くぞ」

「わたしも行くでー! ネギ君を助けるんや」

 

ぐ、と力こぶを作るように木乃香も言う。

総勢4人のパーティか。

中々頼もしいのではなだろうか。

 

千雨も何だかんだと言ってネギが心配なのだ。

あんな小さな子供が1人で戦う必要はないのである。

少しは年上に頼れってんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

データが更新されました

 

 

 

 

 

【CLASS】キャスター

【マスター】近衛木乃香

【真名】???

【性別】女性

【身長・体重】142cm・35kg

【属性】秩序・善

【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷D 魔力A+ 幸運A 宝具A++

 

【クラス別スキル】

 

陣地作成:A

 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。

 “神宮”を形成する事が可能。伊勢神宮を創建した。

   

道具作成:D

 魔術的な道具を作成する技能。

 

【固有スキル】

 

神性:B

 天照大神の直系にあたり、本人も信仰を集めている。

 

鬼道:A

 天照大神の御杖代として鬼道を取得している。

 周囲に存在する霊的存在に対し、依頼という形で働きかけることにより、様々な奇跡を行使できる。

 行使される奇跡の規模に関わらず、消費する魔力は霊的存在への干渉に要するもののみである。

 あくまで依頼であるため、霊的存在が働きかけに応じない場合もあるが、

 ???は天照大神の御杖代に選ばれているため、成功率は非常に高い。

 

神々の加護:A+

 天照大神を始めとした伊勢神宮に祀られる神々の加護。

 危機に瀕した際に神霊レベルの支援行使が行われる。

 

神託:A

 神の託宣により、その状況での適切な判断ができるようになる。

 Aランクならば常に天照大神の判断を得ることが出来る。

 

 

 

 

 

 

 


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