アーラシュに憑依したオリ主がネギま!の修学旅行中にステラする話   作:偽馬鹿

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風邪引いてゲロって倒れてましたが、私は元気です(致命傷)。



このちゃんキャスター漫遊記1

『ほら、そこでこうですよ。くるりーんって』

「プラクテピギ・ナル火よ灯れ(アールデスカツト)!」

『ああ、違いますよ! くるりーんです。くるりーん』

 

うるさいなぁ。

近衛木乃香は()()()()()()()()サーヴァント、キャスターの小言を聞きながら魔法の練習をする。

 

そう、()()()()()()()()のである。

なんとなく覚えていた呪文を呟いたらあっさり成功。

無事、サーヴァントのマスターになってしまったわけである。

 

『んもーあんまり言わんといてー。集中できないやんかー』

『ですけど、やっぱり見ていられないんですよー』

『んもー』

 

口うるさいキャスターをスルーして魔法の練習を再開する近衛木乃香。

せっちゃんが既に同じことができると知り、やる気も倍増してるのである。

諦めるわけにはいかなかった。

 

 

 

『ああ、違いますって。もっとこう、ぎゅーって感じですよ!』

 

 

 

……それはそれとしてキャスターがうるさいのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『うっうっ……ネギ先生って大変な苦労をしてきたんですねぇ……』

 

キャスターがうるさい。

 

確かに大変な苦労をしてきたネギ君に、近衛木乃香も涙を禁じ得ない。

あんな経験をすれば、頑張らなくちゃならないという使命感にとらわれるのも無理はないと思った。

 

しかし、ひとりで頑張るのはいただけない。

もっと自分たちを頼って欲しい。

せっちゃんともキスしてるんだから。

 

 

 

と、ここまで考えて思い出す。

そういえば()()()()()()()()()()と。

 

確かにキスすること自体はちょっと恥ずかしい。

けれど、ここまで来て仮契約していないっていうのはなんだか遅れてる気がする。

 

『そうですか? やはり大和撫子的にはお淑やかに貞淑に、というが()()()()だと思うのです』

 

キャスターがうるさい。

 

とにかく。

ネギ先生の力になる為にも何かしないといけない気がする。

具体的には仮契約。

そうでなくても魔法を覚えることで役に立てるはず。

エヴァちゃんも言ってた。

 

『でも鬼道なんかも乙ではないですか? 純日本製魔法ですよ?』

『む』

 

確かに気になる。

キャスターが得意だというそれは、とても便利だと聞く。

呪術にも通じるというため、もしかしたらこっちの方が似合うのではないかと密かに思っている

 

「せっちゃん」

「なんですかお嬢様?」

「きどーって難しいん?」

「き、鬼道ですか?」

 

うーん、と唸るせっちゃん。

どうやらマイナーな魔法のようである。

ちらりとキャスターを見るが、知らんぷりなキャスター。

あとで〆る。

 

 

 

 

 

「それじゃあねー!」

 

別荘を出て寮に帰って来てすぐ。

みんなと別れて廊下を歩く近衛木乃香。

その隣にふわりと寄り添うように現れるキャスター。

 

服装は、和服巫女服紅白服。

髪は黒くて腰までの長さ。

キャラ被りも甚だしい。

 

「別に鬼道がマイナーなわけではないんですよー?」

「でもせっちゃんが唸ってたやんか」

「えーと……なんででしょう?」

「もう!」

 

近衛木乃香が珍しく声を荒げる。

どうにも調子が狂うようだ。

 

 

 

すると、ぼちゃんと音がした。

何かが来たのだ。

 

「な、なんなん……?」

「下がって」

 

キャスターが珍しく真剣な顔をして近衛木乃香を下がらせる。

気配は不穏。

キャスターは渾身の力を振り絞り、鬼道を放つ。

 

 

 

「―――――太陽びーむ!!」

 

 

 

閃光が奔り、着弾と同時に爆発。

不穏な気配は廊下と共に完全に消し飛んだ。

 

「ちょっ!?」

 

ドヤ顔のキャスターよりも近衛木乃香は消し飛んだ廊下の方が気になった。

この状況、どうすればいいん……?

割と真剣に悩んでいる。

 

「大丈夫ですよー」

「え?」

 

おろおろしていると、キャスターが更にドヤ顔を披露する。

ええからはよ何とかして。

近衛木乃香は本気でキレそうだった。

 

「私がこの()()()()()()()()()()()()()()()、修繕はこのように……」

 

ちょん、とキャスターが地面に指を触れると、粉々になった廊下が瞬時に元に戻っていく。

まるで時間が巻き戻っていくかのよう。

 

修繕が完了すると、何かの影が残っていた。

まさか焼け跡かと思った近衛木乃香だが、よく耳を澄ませるとその何かから小さな音が聞こえた。

 

 

 

……痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛痛痛痛ああああああ頭がいたいたいちあいあいあいあちあいいhしdgひsがいあいあいいいいいたちあいちあいちいいいたいちたいちあいちいいあいあいあいいたいいあちあいいあついいいいいいいいい!!!」

「ひっ!?」

 

 

 

狂気。

近衛木乃香が触れたのはそれであった。

 

奥歯ががちがちと鳴る。

背筋が凍るような錯覚。

心が折れそうになる。

 

 

 

「あっ……」

 

 

 

そして、気が付けば目前に剣が振り降ろされており。

 

 

 

「大丈夫ですよますたー」

 

 

 

その凶刃は、キャスターが持つ剣で止められていた。

 

 

 

「私がいる限り、ますたーに指一本触れさせませんから」

 

 

 

ニコリと笑うキャスター。

近衛木乃香は初めてキャスターが頼もしく感じた。

まるでかつて活躍した英雄のよう。

 

 

 

「さあさあお立合い! 我が身に宿りしは天照大御神! 太陽の神なるぞ!」

「異教徒は殺す殺す殺すころこrkろkろろろころろrkっころす!!」

 

 

 

神の名のもとに。

キャスターは漆黒の狂気と向かい合う。

 

 

 

 

 




データが更新されました


【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】???
【性別】女性
【身長・体重】142cm・35kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷D 魔力A+ 幸運A 宝具A++

【クラス別スキル】

陣地作成:A
 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
 “神宮”を形成する事が可能。
   
道具作成:D
 魔術的な道具を作成する技能。

【固有スキル】

神性:B
 天照大神の直系にあたり、本人も信仰を集めている。
 
鬼道:A
 天照大神の御杖代として鬼道を取得している。
 周囲に存在する霊的存在に対し、依頼という形で働きかけることにより、様々な奇跡を行使できる。
 行使される奇跡の規模に関わらず、消費する魔力は霊的存在への干渉に要するもののみである。
 あくまで依頼であるため、霊的存在が働きかけに応じない場合もあるが、
 ???は天照大神の御杖代に選ばれているため、成功率は非常に高い。

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