アーラシュに憑依したオリ主がネギま!の修学旅行中にステラする話   作:偽馬鹿

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タイトルそのまま


アーラシュに憑依したオリ主がネギま!の修学旅行中にステラする話

「マジかよ」

 

主人公、最初の台詞である。

死んだと思ったら以下略。

そして制限時間まで設けられた。

 

曰く「修学旅行中にステラ確定」

曰く「能力は基本再現」

曰く「頑張って生き残ってね」

 

自称神の発言である。

悲しいことに、彼に自由意志はなかったのであった。

まさに神の玩具。

 

 

 

「しかも、どこだここ」

 

ひとまず落ち着いた主人公は周囲を見渡す。

辺りは暗く、よく見えない。

いや、彼の眼には頭がおかしくなるくらいの情報が叩き込まれていた。

 

ガラス片百円玉落書きペットボトルレンガ階段以下略。

どこを見渡してもなんでも見える。

鮮明過ぎて逆に気持ちが悪いくらいであった。

千里眼恐ろしす。

 

 

 

それはともかく。

主人公、周囲を見渡して即座に気付く。

でっかい木発見、麻帆良だここ。

 

一瞬で場所を把握してしばらくその場に佇む。

自身の状態がよく分からないのである。

自己分析大事。

 

 

 

そもそも能力が再現されてるというのはどういうことなのか。

アーラシュの身体に憑依しているのか、それとも身体が直接変化しているのか。

彼はどっちなのか分からないのが何かと不安だったのである。

 

気にするなー

まじかーそうかー

自己解決である。

ツッコミ不在。

 

 

 

「アーラシュでいい」

 

 

 

翌日、主人公――アーラシュ(仮)は学園長と対面していた。

そもそもボディアーマーを着ている不審者である。

即座に捕捉され、アーラシュ(仮)も抵抗することなく捕まった。

 

監視は眼鏡をかけた中年の男だった。

タカミチかなーとか軽く考えていた辺り余裕がある様子。

逆に監視役の方が不審そうに見ていたレベルであった。

 

 

 

対面した結果、アーラシュ(仮)は悠久の風に入ることになった。

どうなったらそうなるのか当人にもわからないレベルだったが、とんとん拍子に進んでしまった。

 

とにかく、アーラシュ(仮)は悠久の風に入り、仕事をすることになった。

どんな力があるかわからないというのに仲間にするなんてなんて凄い組織だ。

よく分からない感想である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1年が経った。

その間に色々とわかったことがある。

 

その1が、ネギがまだ学校に来ていないこと。

その2が、アーラシュ(仮)の身体能力、特殊能力のこと。

 

魔力や気を使うことができるかと考えたが、1年で取得は難しかった。

何となく雰囲気はつかめている気がするとは当人の談。

なおそんなものがなくてもぶん回せる火力を放てるのだが、彼本人は少し気にしていた。

 

「何度も言うがその機関銃みたいな弓矢の腕は頭おかしい」

「そうかぁ? 魔法の矢って奴で似たようなことはできるし」

「魔力も気も使わずにそれができることがおかしいと言ってるんだ!」

 

たまの帰宅でエヴァンジェリンに張り倒される日々。

拾った子供の世話をしたりと割と忙しく過ごしている。

 

「……変な人」

 

辛辣な台詞ばかり言われてるが、この世界に来てからできた大切な家族。

少なくともアーラシュ(仮)はそう考えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に1年が経った。

今年はネギ=スプリングフィールドが教師として出てくる年らしい。

らしいというのは何となく直感がそんな感じだと働いたからである。

多分千里眼のおかげ。

 

気付けば弓道部とアーチェリーの顧問としても働くことになっていたが、彼にとっては些細な問題であった。

なまじどちらもうまくできてしまう分質悪い。

ファンクラブ的なものも出来ているらしいがアーラシュ(仮)当人は我関せずの模様。

 

「……どんかん」

 

最近中学校に通うようになった拾われっ子が呟くが、これもスルー。

気付いているのかいないのか。

彼自身にもわからないのかもしれない。

 

 

 

ちなみにエヴァンジェリンの登校地獄は解決済(?)である。

千里眼で見た結果、ねじ曲がった魔法概念を見ることができた。

その絡まった術式を丁寧にほどいた結果、無事修学旅行にも行けるようになった。

千里眼便利過ぎワロタ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから暫く。

ついに決戦当日である。

ステラ記念日とでも言うべきか。

 

何の因果か引率の教師としてついていくことになり、『着々と準備が進められてる感ある』とは当人の談。

ふらふら観光に勤しんだり、拾われっ子に振り回されたりしながら最期の時を待つ。

 

なおエヴァンジェリンはのんきに観光中。

手を貸すつもりは欠片もなさそうだ。

 

 

 

 

そして夜。

運命の時が近づいてきた。

 

「やめて、やめてっ!」

 

拾われっ子が必死で止める。

分かっている。

使えばどうなるか、その子には伝えたからだ。

 

それでも。

 

それでもだ。

 

「やっぱり誰かが傷付くのは嫌なんだ」

 

それは英雄の言葉だった。

偽物でも借りものでも、その身は既に英雄のそれ。

 

蔓延る妖怪は射抜き、蹴散らした。

既に残るはリョウメンスクナノカミただ1柱。

放たれる矢は大地を割る。

ただしその身は八つ裂きになっているだろう。

 

 

 

 

「―――――流星一条!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の話。

何故か生き残ったアーラシュ(仮)は、拾われっ子に張り倒された。

曰く、「無断で死ぬのは許さない」。

何が何だか分からないが、分からないままでもいいかと考えを放棄した。

 

いつの間にか仮契約してたりそのアーティファクトが怪しい物体だったりと色々あったが割愛する。

何故ならこれは『アーラシュに憑依したオリ主がネギま!の修学旅行中にステラする話』だからである。

それ以外は蛇足ということだ。

 

 

 

おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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