「そろそろ時間ね」
『はい』
それから数日が経過し、ディオドラとのレーティング・ゲームが行われる日となった今日、リアス達はオカルト研究部の部室に集結し、ゲームフィールドへと転移する魔法陣が光り輝くその時を今か今かと待っていた。
「良い事、皆。分かっていると思うけど、今日の相手はアスタロト家次期当主ディオドラの眷属。先日のレーティング・ゲームでは若手の中でサイラオーグに次ぐ実力を有していると言われた『大公』アガレス家次期当主シーグヴァイラを破るという金星を上げたわ。この試合に関しては不可解な点も見受けられるし、その他にも色々と不審な所が彼からは見受けられる。けど難しい事は後で考えましょう、今は彼とのレーティング・ゲームに、一切の油断なく臨むわよ!良いわね、皆!」
『了解!』
『マイティブラザーズダブルエックス!』
『マイティアクションエックス!』
『デンジャラスゾンビ!』
『ときめきクライシス!』
『スペースギャラクシーフォーゼ!』
『ハコニワウォーズ!』
『開眼ゴースト!』
『PERFECT PUZZLE!What’s the next stage?』
『KNOCK OUT FIGHTER!The strongest fist!Round 1!Rock & Fire!』
『TADDLE FANTASY!Let’s going king of fantasy!』
『BANGBANG BURSTER!I ready for battleship!』
『BAKUSOU TURBO!Are you ready!Attention!』
『HURRICANE RISING!』
その最中リアスが激を飛ばす、それに応じたのを受けて、各自がガシャットを取り出した。
今までゲームフィールドに入ってから、もっと言えば(一部を除いて)ゲームが始まってから変身して来たリアス達、だが今後そんな悠長な事をしていたら奇襲されるかも知れない、そう考え、予め変身してからゲームフィールドへ入る方針となった。
「だーい…!」
「グレードX-0!」
「エクストラステージ!」
「
「全消し連鎖!」
「ファイナルラウンド!」
「術式レベルX!」
「
「爆速!」
「チャプターX!」
『変身!』
『ダブル・ガシャット!ガッチャンガッチャンガッチャーン!ダブルアップ!』
『『『ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!』』』
『『『『『『デュアル・ガシャット!ガッチャーン!デュアルアップ!』』』』』』
『俺がお前で!お前が俺で!ウィーアー!マイティマイティブラザーズ!ヘイ!ダブルエェェェェックス!』
『マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクショォォォォン!エックス!アガッチャ!デンジャー!デンジャー!デスザクライシス!デンジャラスゾンビ!』
『ちょっぴり照れるわ、ときめき!クライシス!アガッチャ!ぶっ飛ばせ!友情!青春ギャラクシー!3.2.1.フォーゼ!』
『ハコニワウォーズ…!
アガッチャ!ゴー!ゴゴー!ゴゴー!開眼!レッツゴー!ゴー!ゴゴー!ゴゴー!開眼!覚悟!』
『ゲット・ザ・グローリー・イン・ザ・チェイン!パーフェクトパズル!』
『エクスプロージョン・ヒット!ノックアウトファイター!』
『辿る巡るアールピージー!タドォォォォルファンタジー!』
『スクランブルだ!出撃発進!バンバンバースター!発進!』
『爆走!独走!激走!暴走!バァァァァクソウターボ!』
『レッツスニーキング!ハリケーンライジング!』
その方針を受け、何時もの手順で今なれる最も強力な姿へと変身した仮面ライダー達。
その中でゲンムは、腰に装着されたベルトがゲーマドライバーで、胸のディスプレイに体力ゲージが表示され、左腕にガシャコンバグヴァイザーが装着された以外はゾンビゲーマーと変わらない姿――ゾンビアクションゲーマーレベルX-0に、ポッピーは、着用しているワンピースが水色になり、胸のディスプレイがX字型に拡張、両肩にスペースシャトルの翼を思わせる装甲を装着した姿――フォーゼクライシスゲーマーレベル7に、其々初めて変身した。
因みに何故ゲンムはゾンビゲーマーに変身しなかったのかと言うと、先日のレーティング・ゲームで見せたゾンビゲーマーの無敵と言うしかないその強さに「ゲームにならない、増して今回の若手悪魔が相手では誰であろうと圧倒的に勝つに決まっている」と運営委員会が危惧し、レーティング・ゲームでのゾンビゲーマーへの変身を禁止された為である。
とはいえデンジャラスゾンビガシャットの使用までは禁止されていない、という訳でレーティング・ゲームでの代替策として、デンジャラスゾンビガシャットの力を限定的ではあるが発揮出来るこのゾンビアクションゲーマーレベルX-0に変身したのだ。
「準備OKね。皆、気を引き締めていくわよ!」
『はい!』
「皆様、御武運をお祈りしておりますわ!」
其々が変身したのを見計らったのかは分からないが、部室中央に描かれた魔法陣が光り輝く、それを受けてのレイヴェルの声を背に、仮面ライダー達はゲームフィールドへと出陣した…!
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「此処は、ギリシャの神殿群を模したフィールドか?随分と開けた場所だ」
彼らが送り込まれたゲームフィールド、其処はエグゼイドが呟いた通り、ギリシャの地に建てられたそれと思しき神殿が幾つも並ぶ場所だった。
無論其処が人間界のギリシャその物でない事は、上空に広がる真紅一色の空が物語っている。
だが…
「…おかしいわね」
「アナウンスの声が、聞こえない?どういう事にゃ…?」
何時まで経っても審判役の声が聞こえない、その異常事態に皆が怪訝そうな声を上げた。
その時だった、彼らの疑問に答える様に、それほど遠くない場所で魔法陣が出現した、
「これは、アスタロトの紋章じゃない!」
『ガシャコンソード!』
彼らを囲む様に、多種多様なそれが、
「魔法陣全てに共通性は無いのにゃ、だけど…!」
『ガシャコンパラブレイガン!』
「全部悪魔ですわ。それも記憶が確かなら…!」
「旧魔王派、禍の団に皆揃って加入した旧魔王派に傾倒していた者達よ!」
今の悪魔勢力と敵対する事を決めた、裏切り者達のそれが。
「ディオドラが裏切ったか、或いは運営委員会の誰かが禍の団と内通していたか…
どちらにしろ、このゲームは仕組まれていた物という訳か!」
『ガシャコンキースラッシャー!』
「僕達は嵌められたって事かよ!」
『ガシャコンブレイカー!』
「やってくれたな、禍の団!」
『ガシャコンスパロー!』
「良いわ、そっちがその気なら、全力で振り切って見せる!」
『ガシャコンニンジャブレード!』
事態を把握した仮面ライダー達は、各々の武器を装備し、やって来るであろう敵に備えて構えを取る。
そして魔法陣から、大勢の悪魔達が敵意をむき出しにしながら現れた…!