やはり俺に霊が見えるのは間違っている   作:寿限夢

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 お待たせしました!
 レーカン八幡、始まるよ!!

 ※修正しました!


寺生まれのH

 Caseその十二、由比ヶ浜&三浦、教室。

 

 ガヤガヤガヤ……

 

「……ん?」

 

 

 

「――てかさ、あーしら友だちじゃん? だからそーいう隠しごととか、良くなくない?」

 

「うん……ごめん」

 

「いや、だからごめんじゃなくてさ~」

 

 

 

「……」

 

 

 

「……ごめん」

 

「~~だからぁ!」

 

「……なぁ」

 

「ぁあっ!? あっ……!?」ビクッ!

 

「……ヒッキー?」

 

「それ、疲れねぇ?」

 

「は、はぁ!? なに言ってるし?」ビクビクッ!

 

「だからそれだよ。それ」ユビサシ

 

「~~ッだからどれだよ! 意味わかんないし! あ、あーしをビビらそうったって、そうはーー」

 

 ピピッ、カシャッ

 

「ほら、これ……」スッ……

 

 

 

 ズズズズズズズズズズズズッ……

【右肩に子どもがしがみついてる写真】

 

 

 

「「  」」

 

「……どっかから引っ張って来たんだろうな……こっちでどうにかするから、今日はもう大人しくしてろ……」

 

「「  」」

 

「……じゃあ」スタスタスタ……

 

 

 

「「  」」 

 

 

「「……」」

 

 

「……」

 

「……」

 

「……あ、じゃあ、私、もう行くから……」

 

「えっ? あっ、うん……ごめん、さっきはちょっと熱くなってた……」

 

「ううん、私の方こそごめん……でも、由美子たちのこと嫌いなったとか、そういうのじゃ……」

 

 

 

 ~~~

 

 

 

「――あら、比企谷くん。お昼ご飯それだけ?」

 

「ああ……出張費でな……」カンコーヒー、グビッ

 

「……出張費?」

 

 

 

『クスクス……クスクスクス……』モグモグ……

 

 

 

 Caseその十三、雪ノ下&由比ヶ浜、奉仕部(前)

 

 

「どうしようか、ゆきのん?」

 

「そうね、どうしたものかしら……」

 

「……お前ら、どうかしたか?」

 

「あっ、ヒッキー!」

 

「部室の前の廊下で……入らないのか?」

 

「ヒッキーそれがね……」

 

「実は、部室に変な人がいて……」

 

「変な人?」

 

「ほら、アレ……」ユビサシ

 

「ん?」ソッ……

 

 

 

    ポクポクポクチーン……

『……』(スキンヘッド&法衣に袈裟)

 

 

 

「……」

 

「さっき、ちょうど中に入っていくのが見えて……」

 

「あの服どこで売ってるんだろ……?」

 

「不審者かもしれないから、どうしようか迷っていて……」 

 

「……お前ら、ちょっとここで待ってろ」

 

「えっ?」

 

「ヒッキー?」

 

「大丈夫だ、すぐ終わらせる……」ガラガラガラッ……ピシャ

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「……入ってっちゃったね」

 

「……そうね、入ってったわね」

 

「ヒッキーどうしちゃったんだろう……?」

 

「さぁ……でも、あんなに真剣な顔、初めて見たわ。きっと、彼なりの事情がーー」

 

 

 ガタガタガタッ!

 

『ま、待て八幡! 話せばわかる! だから我の話しを……!!』

 

 

 

『破ァーーッ!!』カッ!

 

 

 チュドォォォォォォンッ!!

 

 

『ギャアアアアッ!!』

 

 

 

「「  」」

 

 

 ドォォン、ォォォン、ォォン……(エコー)

 

 ……ドサッ

 

 ……ガラガラガラッ

 

「……」スタスタスタ……

 

「……」

 

「……」

 

 

 

「……終わったぞ」

 

「「なにが!?」」

 

 

 Caseその十四、雪ノ下&由比ヶ浜&材木座、奉仕部

 

 

「――と、いうわけで紹介する。同じ二年の材木座だ」

 

「うむ! お初にお目にかかる! 拙僧は材木座輝義! 法名は……」

 

「言っておくが別に坊主でもなんでもない。頭の毛は前に馬鹿して、詫びとして全部持っていかれただけだ。服もただのカッコつけ……」

 

「ちょっ、八幡ッ!? それは言わない約束……!」

 

「した記憶がねぇよ……」

 

「くっ!? ――ま、まぁいい! それより八幡! ひとつ聞きたいことがあるのだが……?」

 

「あ、私もある!」ハイッ

 

「奇遇ね……私もよ」オナジク

 

「……なんだ?」

 

 

 

 

 

 

「「「この人生きてる?」」」ユビサシⅹ3

 

「……おい」

 

 

 Caseその十五、雪ノ下&由比ヶ浜&材木座、奉仕部

 

 

「……それで、今日はなんの用事だ……?」

 

「うむ! 今日はまた、これを見てもらいたくてな……!」ゴソゴソ

 

 バサッ

 

「……これは?」

 

「実は拙僧、こう見えて怪談小説を生業としていてな! なんやかんや出版していて、作家デビューもしているのである!」

 

「えっ、すごーーい!」

 

「それで? その作家先生がなんの用なのかしら?」

 

「うむ! それはだな! ……八幡!」

 

「ん……」ペラッ……

 

 ペラ……ペラ……

 

「……」ジッ……

 

 

 

「……えっ? もしかして、比企谷くんに校正してもらってるの!?」

 

「うむ! デビューする前からな!」エッヘン!

 

「普通そういうのは、編集の仕事じゃ……」

 

「ああ、それはだな……」

 

 

 パラッ……パサッ

 

「……終わったよ」

 

 

「えっ、もう!?」

 

「読むの速っ!?」 

 

「それで、感想は?」

 

「……前の作品と比べれば、誤字脱字がだいぶ減ったね……けれどまだ、いくつか文章に改善点がある……」

 

「ふむっふむっ!!」キラキラッ

 

「例えばこの、『その時、背後から~』の部分は……」

 

 

 

「ツマリハコウイウ……」

 

「ナルホド……!」

 

「す、すごい……なんだかヒッキー、本物の先生みたい……!!」

 

「ええ……的確な指摘に、分かりやすい解説付き……まるで一流の大学教授の講義を受けているかのよう……!」

 

「でも、なんだろう? なんかいつものヒッキーと、ちょっと違うというか……?」

 

 

「……という様に、このように柔らかい表現にすれば、より分かりやすい文章になるわけだよ」

 

「なるほど! いやぁ勉強になります!」

 

「こう言った文章を勉強するなら、もっと色々な作品を読んだ方が良い……前にも言ったが、僕の弟子(・・・・)だった芥川くんの作品なんか、まさに打ってつけだよ?」

 

「ふむふむ!」

 

 

「ん? "僕"()!?」

 

「それに弟子(・・)って……まさかそんな……!?」

 

 

「いやぁさすがは先生! いつも的確なご指導、ありがとうございます!」

 

「別に気にしなくて構わんよ。私も()を通じて、色々と見られるし……それより、日々勉強だよ? もっと精進したまえ」

 

「はい!」

 

 

 

「君が今撒く種はやがて、君の未来となって現れる。

 恐れてはいけない。暗いものをじっと見つめて、その中から君の参考になるものをお掴みなさい」

 

 

 

「やっぱり、夏●漱石先生ッ!?」

 

「あっ、私知ってる! 昔の千円札の人でしょ?」

 

「小説の編集に、なにとんでもない大御所起用しているの!?」

 

 

 その後、先生はお茶して帰った。




 case番外編、平塚先生、自宅。


「……ふぅ。今日は特に何事もなく、平和に過ごすことが出来たな……」

【冷蔵庫】ガチャッ、

「最近は色々とあって、落ち着いてタバコも吸えないし……」 サケ、トリダシ、

 プシュッ、

 ゴクゴクゴクッ……

「ぷはー! あ~! 油断すると、また何があるかわからないからなーー!!」ヒック!

『アイヤ~。先生オ疲レミタイネ! デモ、ソナトキハコレ! 特製麻婆豆腐ダヨ~!』コトッ

「おぉっ! 旨そうじゃないか! このスパイシーな匂い! 食欲をそそるな~!」モグモグモグ……

 ごっくん!

「んぅーー! 辛いのにあとを引くこの味付け! ご飯が欲しくなるなぁ! やっぱり麻婆は、辛口に限……?」ギギギギッ……



『他ノ皆ニハ甘口ダヨ~!』(中華服の少女)

『わぁい!』(着物の子)

『ナプキンはあるかしら? 服が汚れちゃう』(白いドレスの子)


「……」



「……ふ、ふふふ……ふふふふふふ……ッ!」シロメ


 この後、むちゃくちゃ麻婆食ってから寝た。
 その結果麻婆に含まれていた薬効で、肌がピチピチになったという。
 

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