反省はしている、だが後悔はしない――
比企谷八幡、十七歳。
総武高校、二年生。
彼には人にはない、ちょっとした特技があります。
というのも、彼は人より霊感が強いらしく――
Caseその一。平塚先生、職員室にて。
「比企谷、この作文はなんだ?」
「はぁ……」チラッ
「私は、高校生活を振り返ってという課題で作文を出せと言ったはずだが?」
「へぇ……」チラッ
「……」
「……」チラッチラッ、チラッ
「――何もないところを目で追うなッ!!」コワイワッ!
「あっ、首……」
「言うな!!」
Caseその二。平塚先生、廊下にて。
「と、とにかく! お前にはちょっと教育が必要そうだな!」ゴホンッ
「はぁ……」チラッ
「~~ッ! と、とりあえず付いてこい!」
~廊下~
「……」テクテク……
「……」テクテク……
「……」テクテク……
「……」テクテク……
「……」テクテク……
「……」テクテク……サッ
「……」テクテク……
「……」サッ……ササッ……サッ……サッ、
「~~っ誰もいないのに避けるな!」
「いや、だって血ぃ……」
「ワァ――! ワァ――!!」キコエナーイ!
caseその三 平塚先生&雪ノ下、空き教室にて。
ガラガラッ
「ゆ、雪ノ下……」
「先生、ちゃんとノックしてからといつも……」
「す、すまん……」フラフラ……
「……? 先生、なんだか具合が悪そうですが……?」
「あっ……ああ、ちょっとな……。それより今日は、新入部員を……」
コンコン……
「えっ?」
「んっ?」
コンコン……コンコン……(二階の窓)
「……」
「……」
コンコン……ガチャガチャ……コンコン……ガチャガチャ……
『『な、なにかいる――ッッ!!』』マドニ、マドニ――!!
「先生?」ヒョコッ
「「ひぃッ!?」」
「えっ?」
Caseその四、平塚先生&雪ノ下、空き教室~続き~。
「しょ、紹介しよう雪ノ下、二年F組の比企谷だ……」ガタガタ……
「ども……」ジーッ
「は、初めまして比企谷くん……いまご紹介に預かった、雪ノ下よ……」ブルブル……
「へぇ……」ジーッ
「……」
「……」
「ふむふむ……」ジーッ
「あの、比企谷く……?」
「なるほど、【奉仕部】ねぇ……」ボランティア……
「誰ッ!? いったい誰と話してるのッ!?」ガビーンッ!!
Caseその五、雪ノ下、空き教室にて~続き~
「そ、それじゃあ後は二人でよろしく頼む! 私は仕事があるからッ!」ダッシュ!
「あ、ちょっと先せ……!」
「ではまた――ッ!!」ピュー!!
「……」ポツン……
「……」
「……」
「……」
「……雪ノ下」
「……何かしら」
「……」
「……」
「……入学式の事、気にしなくていいぞ」
「――えっ?」
「あの事故は、おれが道路に飛び出したからだし」
「あなた、どうして……いや、それ以前になんで……」
「いや、だって……」スッ……
「……」ゴクリッ
「さっきからお前のおばあちゃんらしき人が、おれに平謝りしてて……」
「おばあちゃん……!!」ブワッ!!
Caseその六、平塚先生、廊下にて。
「つ、つい雪ノ下に任せて逃げ出してきてしまった……雪ノ下のやつ、大丈夫だろうか……?」ソロ~ッ
『ーーおばあちゃん、心配かけてごめんなさい……』ポロポロッ
『"気にしなくていいっていい"って……』
『ヒキガヤクンモ……』
『ダカライイッテ……』
「……」
(……な、なんで比企谷に雪ノ下がガチ泣きして謝ってるんだ? というか"おばあちゃん"? いったい何の……?)
「ま、まぁとりあえず、危険はなさそうだな……心配して損した……どれ、ならば私も……」
ーークスクスッ
「ん?」フリカエリッ
『クスクスッ……クスクスッ……』(着物の女の子)
「……」
『クスクスッ……オネェチャン……』
「……」
『ア・ソ・ボ?』
「 」
……ドタドタドタドタドタドタッ!!
「うわぁあああああん比企谷ぁーーッ!!」トビツキー!!
「もがっ!?」ムニュ!!
「先生ッ!?」ナニゴトッ!?
「出たっ!! 出たぁぁあっ!!」ムギューッ!!
「もががががっ……!!」オッパイガ……!!
……その後、先生が離れるまで一時間ほどかかりました。
あと、なんやかんやで入部しました。
『クスクス……クスクスクス……』
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