インフィニット・ネクサス   作:憲彦

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鉄血
「ん~……」

バット
「おや?どうしました?鉄血さん。難しい顔をして」

鉄血
「いやね。ウルトラマンのパワーアップアイテムでブレスレットはありがちだけど、このウルティメイトブレスレットって他と何か違う所あるのかな?って。鎧や武器になる以外に違いってあるのかな?これ手に入れる前には別のタイプの使ってたし」

バット
「あ~。そう言う事ですか。ではでは、今回の前書きでは、私が簡単にウルティメイトブレスレットについてご説明しましょう」

鉄血
「よろしくお願いします!バット星人先生!」

バット
「ウルティメイトブレスレット。これはゼロが手にしたウルティメイトイージスが変形した状態です。中央に青いランプが常に点灯しており、イージス使用不可の時は消灯します。ゼロアイを取り出す能力もあり、ゼロブレスレットの時同様に武器も使用可能です。ランスやシールドの事です。鎧にして纏うとウルティメイトゼロとなり、どんな悪も倒すことができます。更に、これはノアから授けられた力ですので、時空を越えることも可能です。装着を解除すると弓の状態、ファイナルウルティメイトゼロと言う強力な武器になります。この現象をゼロディフェクターと呼び、イージスの名前の如く分離して盾として使用可能。あのエタルガーの全力の攻撃を防ぎきりました」

鉄血
「確かに強力な力を持ってますね。でも、武器になるなら他のブレスレットもそうですし、ジャックの持ってたのはバラバラになった体を戻してましたよね?」

バット
「確かに、これだけだと他のブレスレット系のアイテムと大差ありません。ですが、ウルティメイトブレスレット最大の特徴は、装着するだけでその恩恵が得られると言う事ですか。ウルトラ戦士最大の弱点は活動限界時間です。地球で3分。太陽光がエネルギーにならないアナザースペースでは1分足らずでエネルギーが無くなります。ですが、ゼロはウルティメイトブレスレットを装着することでそれを克服したのです」

鉄血
「活動限界時間を!?」

バット
「はい。ですが、戦闘による急激なエネルギー消費自体は起こりますので、装着していてもカラータイマーが鳴ることは度々あります。ジードでは、クライシス・インパクトの戦いで破損され、最後の次元移動で完全に光を失いました。結果、制限時間は元通りになり、タイプチェンジもできなくなりました。ゼロアイも父親のセブン同様に持ち歩くようになります」

鉄血
「成る程。ありがとうございました」

バット
「いえいえ。では、本編をどうぞ!」


孤高の英雄

先程現れたのとは全く違う怪獣。いや、怪獣よりも化け物と言う方が表現としては正しい。そしてその直後、空からは銀色の巨人が現れて化け物を殴り飛ばした。現れた巨人についてよく知っているゼロは驚きの声を出している。

 

「あのウルトラマンは?」

 

『数多存在する多次元宇宙を同時に監視する、伝説のウルトラマンだ……だが少し妙だな……』

 

「伝説の、ウルトラマン?!」

 

 

最後の方に小さい声で何か言ったが、そんなことは気にせず、ゼロの言葉に声を聞くことができるタイガとムサシは驚きの声を上げ、それを聞いた他のメンバーも銀色のウルトラマンを神か何かを見るような目で見詰める。

 

『キャアァアアア!!』

 

『フッ!ハァ!ディヤ!!』

 

化け物が炎の火球を銀色のウルトラマン目掛けて撃ち込むが、それは片手で握り潰され、距離を詰められて胴体に強烈な一撃を食らった。触手を伸ばして攻撃をしようとするも、逆に触手を掴まれて全力で振り回されて地面に叩き付けられてしまう。

 

『ハッ!シュワ!!』

 

「姿が変わった!?」

 

「赤くなった……」

 

化け物が怯んだ所で、腕を胸のクリスタルまで持っていき姿を変えた。全身赤い姿にだ。

 

『ハァァァァ……ディヤ!!』

 

右腕を空に向かって突き上げると、腕のプロテクターから黄金の光が放たれ、それが上空に留まるとシャワーの様に降り注いできた。それは広範囲を包み込み、タイガたちのいる場所まで包んでいく。

 

「え!?なになになに!?」

 

「みんな動かない…で……」

 

「どこ?ここ……?」

 

光が無くなると、さっきまで立っていた街中とは全く違う場所に立っていた。踏んでいる場所の感じがコンクリートではなく、完全に土や岩のそれだ。

 

『ハァッ!ディヤ!!』

 

「一体どうなってんだよ……」

 

『ここは戦闘用亜空間。メタフィールドだ』

 

「メタフィールド?」

 

『あぁ。どうやら、俺たちはあのウルトラマンの作った空間に巻き込まれちまった様だ。まぁ大丈夫だろう』

 

「大丈夫なのかよ。それ」

 

「でも、君の中にいるウルトラマンの言うことは確かなようだよ。ほら」

 

ムサシがゼロの言葉をタイガにも信じさせるために、銀色のウルトラマンの戦いに目を向けさせた。この空間を作る前も圧倒的な戦いをしていたが、ここに入ってからは更に一方的にウルトラマンが押している戦いになった。

 

「この空間はあのウルトラマンにとって有利な空間。戦いが終われば出られると思うよ」

 

「だと良いけど」

 

タイガはいまいち信用していないようだ。いや。信用はしているのだろうが、どこか不安が残る。と言う感じだった。

 

『キャアァアアア!!』

 

『フッ!ハァァァア!』

 

化け物も攻撃を避けると、地面に向かって手を差し出した。すると、突然竜巻の様な物が舞い上がって化け物を飲み込んでいく。器用に竜巻を操って浮き上がらせると、今度は回転させながら地面に叩き付けた。竜巻が無くなると、見事化け物は地面に突き刺さって動けない状態になっていた。

 

『ハァァァ……セェア!!』

 

すぐさまエネルギーを溜めて腕をL字に組んで光線を発射すると、直撃した化け物の体は一瞬青く光って分子状に分解されて消えていった。それと同時に、このメタフィールドも消滅していく。

 

「元に戻った?」

 

「終わったみたいだね」

 

「なんて圧倒的な強さだったんだ……」

 

みんな口々に色々と言っており、安心した様子が伺える。だが、まだ完全に安心できなかったようだ。

 

『キャアァアアア!!』

 

『キャアァア!!』

 

『キャアァアアア!!』

 

「「「「「ッ!?」」」」」

 

新たに3体。さっきのと形は同じだがサイズの小さいヤツがタイガたちを囲むように現れた。奇妙な鳴き声を響かせ、触手を伸ばして大口を開けている。完全に補食する気でいる様だ。

 

「おいマジかよ!!」

 

タイガは自分の脚に着いているホルスターに手を伸ばして、スーパーガッツの基本装備であるガッツ・ブラスターを手に取って狙いを付けて撃とうとする。だが、

 

「止めとけ」

 

「え?」

 

「ハァ!ゼヤァ!ハァア!!」

 

「ウオッ!?」

 

「ワァッ!?」

 

「キャア!?」

 

突然現れた人型の何かに撃つのを止められ、しかもそれが化け物を斬った後に全員抱えてその場から急速離脱したのだ。そしてその直後、さっきいた場所で大爆発が起こった。離れていなかったら確実に巻き込まれて死んでいたであろう爆発だ。

 

「アイツらは体のほとんどが純度の高いアルコールだ。銃で殺したいなら、せめて30メートルは離れた場所から撃つんだな」

 

「「「「「………………」」」」」

 

「あの、どちら様?」

 

目の前にいたのは、一言で表せば白い騎手。恐らく人間ではあるだろうが、纏っている物が原因で顔はおろか性別も分からない。声的に男ではあると思われるが。

 

『マスター。私を纏ったままです』

 

「あぁ済まない。俺は織斑一夏。さっきの巨人だ」

 

「えぇぇぇぇえ!?君が、さっきの巨人?!」

 

自分よりも明らかに年下の少年に、タイガは信じられないとでも言いたげに声を上げた。

 

「じゃあさっきのロボットみたいなのは―」

 

『そんなことより!さっきのウルトラマンからはノアと同じ力を感じたぞ!だが明らかに違う所がいくつもある!色々と説明してくれ!』

 

タイガの言葉を遮るようにして、珍しくゼロが一夏に食い付いてきた。よほど聞きたいようだ。

 

「……話しても良いけど。ここにいて大丈夫なの?」

 

「「「「「……あ」」」」」

 

一夏の言葉に納得したのか、取り敢えずタケル達がキャンプとして使っている場所まで行くことになった。説明が始まったのは全員一段落付いてからだ。




『今だから言える、小説あれこれ~』

ドラえもん のび太の新魔界大冒険~絆の戦士と七人の魔法つかい~で、実はザギの性別を男ではなく女にしようとリアルに考えたことがある。

理由
ノアとザギの日常を書いてるとき、その方が面白そうだと思ったから。でも結局は男の状態でと大差無いと言う結論に至ったので、性別は男のまま。

次回もお楽しみに!感想と評価もよろしくお願いします!!

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