インフィニット・ネクサス   作:憲彦

19 / 50
どうでも良い話をさせてください。28日の学校祭で、劇をやりました。あ、勿論敵役の脇役ですよ。練習で尺が足りなかったので、直前になって主役をやっている人に「ステージから俺を落とせ」と指事しまして、特撮で良く見る高いところから落ちて地面に叩き付けられる。と言うのをやりました。学ランで。ただ、顔をスキー用のマスクとゴーグルで覆っていたので距離感が掴めず、結構な範囲と高さを飛んでしまい、しかも背中から落ちるところを右半身から落ちてしまって、右腕と右側の肋骨が痛いです。結構派手に落ちて大きい音がした様で、裏で準備していたクラスの人からは心配されました笑

因みにその後、何事も無かったかのように立ち上り、魔王役をしている先生たちを呼びました笑

では気を取り直して『教えて!憲八先生!!』

今日の質問はたけじんマンさんからです!

「もしサイボーグに改造される(ただし生殖器官は残ってる)ならば、どのような能力持ちがいいですか?」

ん~……サイボーグですか。ある程度の力と耐久性と飛行能力があれば良いです。持ちすぎるのは性に合いませんので。あ、飛行能力だけで良いかもですね。


タッグトーナメント 第2試合

タッグトーナメント第2試合。チームワークと言うものは微塵もないが、個々の実力なら他を上回る2人。先程の試合も、その力で代表候補生コンビを打ち負かして優勝へのコマを進めた。が、2人にとって優勝などに意味は無い。ラウラは一夏を叩き潰す事を、溝呂木は更なる闇の回収を目的としている。優勝はおまけみたいな物だ。

 

そして第2試合。2人の対戦相手、それは

 

『溝呂木信也&ラウラ・ボーデヴィッヒVS織斑一夏&シャルロット・デュノア』

 

となっていた。それを見た瞬間、溝呂木は待っていたと言わんばかりの笑みを浮かべた。反対にラウラは実に不愉快と言う顔をしている。

 

「溝呂木信也。私はあの男を倒す。手を出すなよ」

 

「あぁ。分かってるとも、存分に戦ってこい。手は出さないでおいてやる……お前の意識がある間はな(ボソ」

 

自分以外には聞こえない声で呟くと、時間にもなったのでアリーナへと降りていった。その数秒後に一夏とシャルロットのコンビがピットから出てきた。あちらもあちらで、やる気があるようだ。

 

(大体あの2人がやることはわかる。この試験管ベビーの機体の能力であるAICは、機体の動きを停めるために使う。だが、それには物凄い集中力が必要だ。試験管ベビーは本体と一騎討ちに持ち込むつもりだが、本体は2人で戦いに来る。AICを使わせないために……)

 

『試合開始!』

 

合図があるといつでも動けるように両者構えた。溝呂木とラウラの2人は無言だ。対して、一夏とシャルロットはここで作戦の最終確認をプライベートチャンネルで行っていた。

 

「じゃあ、作戦通りに行くよ。溝呂木は後。最初にボーデヴィッヒさんを倒そう」

 

「うん。2人で行けば勝てるよね。でも、溝呂木は?」

 

『先程積んだスモークグレネードを放って下さい。数秒ではありますが、動きを止められるかと』

 

(的な会話してるんだろうな。まぁ、レーゲンに積まれてるシステムが発動するまで手は出さない。大人しくスモークグレネードを食らって黙っておいてやるか)

 

全て筒抜けだったようだ。しかし、今はこの2人を相手にするつもりは無いようだ。ラウラの中にあるのは、彼女にとって絶対的な存在である千冬の強さ。そして、その千冬から教えられた技術。これが全てだ。もしその力が及ばないと分かれば、彼女は何人たりとも触れることの出来ない唯一無二の力を手に入れようとする。そうなれば、溝呂木の目的は達成されたも同然だ。後は闇を吸い取るだけ。態々拡張領域にダークエボルバーを仕込ませたのはこれが理由だ。

 

「ッ!」

 

一応刀を取り出して、防ぐ振りをした。1つ破裂して煙が溝呂木を包み込んだ。その後に3つ程投げ込まれ、より濃い煙が溝呂木の視界を奪い、動きを止めた。まぁ動かないだけだがな。

 

(さぁ!やれ。やるんだ!お前たちの作戦に協力してやる!さぁ、早く!!!)

 

煙の隙間から、一夏とシャルロット、ラウラの戦いを観察していた。一夏が正面からラウラを押さえ込もうと突っ込んだ。だが、当然の様にそれはAICで停められる。だが、その後に後ろからシャルロットがアサルトライフルで攻撃を入れた。

 

「ック!ちょこまかと鬱陶しい!!」

 

「これは協力バトル!僕は1人で戦ってない!」

 

「その通り!一夏と白式、そして僕の3人で戦っている!1人じゃあ勝てないよ?」

 

現役時代の千冬が零落白夜の力に頼っていたように、ラウラの強さはレーゲンの能力であるAICに頼ったものだ。軍人故、確かに機体の操作能力は他よりも高い。しかし、AICに依存した戦い方や、レーゲンがそもそも複数を相手にするのに向いていない等のため、この様な場面では本来の力を出すことが出来ないのだ。

 

「グ!ウワッ!?」

 

AICを発動させ、一夏かシャルロットの動きを止めようとしている。だが、必ず片方がAICの発動を邪魔する。これのエンドレスだ。そして、手を出さないと言っていた溝呂木は、言葉通りに何もせずにラウラの戦いを見ているだけだった。

 

(負けるのか……こんなところで……私は負けるのか……。駄目だ!負けられない!こんなところで!!敗北させると決めた!あの男を!私の力で!完膚無きまでに!!)

 

『願うか……?汝、自らの変革を望むか?より強い、唯一無二の力を……』

 

(よこせ!力を……あの男を敗北させる唯一無二の最強の力を、よこせぇぇぇ!!!)

 

「ッ!来たか……!待ちわびたぞ!!」

 

「アアアアアア!!!!」

 

ラウラの身を切り裂く様な悲鳴のあと、レーゲンから電撃が放たれ、近くに居た一夏とシャルロットを吹っ飛ばした。そして、レーゲンの装甲の線が歪み始め、別の形を形成し始めた。歪むだけではなく、溶け始めもしている。

 

「な、何!?あれ……!?」

 

「ISには変形機能は無いはずなのに……!!」

 

『マスター!早く彼女を助け出して下さい!あれは危険です!!』

 

「一体あれは何なの?」

 

『説明している暇はありません!早くレーゲンから分離させてください!!彼女も、レーゲンも死んでしまいます!!』

 

「ッ!?分かった!」

 

いつもクールで冷静な白式だが、今回の慌てようは普通ではない。何より、ラウラだけではなくレーゲンも死んでしまうと言う言葉は、普段の白式は絶対に言わない。それほどまでに危険な状況と言うことだ。白式の言葉を理解した一夏はすぐにでもラウラを助けるために猛スピードでレーゲンに向かった。だが、

 

「おっと。ここから先は行かせない」

 

「溝呂木……。こんなときに邪魔をするな!状況は君でも分かってるはずだ!!このままじゃあ!」

 

「あぁ。死ぬだろうな。だが、それがどうした?お前に問題でもあるか?」

 

「言ったはずだ!もう誰も死なせないと!だから助ける!」

 

「お前はお前であるために人を守ると言ったな?だったら、俺は俺であるために、俺の目的を達するために動く。周りがどんなに苦痛に歪もうともな。闇を得るためなら、犠牲は問わん」

 

「ふざけるな!」

 

溝呂木を雪片で斬るが、当然の溝呂木に受け止められる。だが、出力を上げて溝呂木を押さえ込んだ。

 

「シャルロットちゃん!早く!彼女を助けるんだ!!」

 

「分かった!」

 

「させるか!!」

 

溝呂木は力を抜くと、一夏は力を入れていたため支えを失い体勢を崩した。そこを蹴り飛ばされ、シャルロットの妨害へと向かう。

 

「俺の邪魔はさせん!!」

 

「ウワアアアアア!!!」

 

シャルロットを倒した後に、レーゲンに視線を向けてみた。そこに居たのは、レーゲンの形を完全に失い、黒い暮桜となっていたラウラだった。

 

「よし。そろそろだな」

 

「溝呂木ぃぃぃ!!!」

 

「ん?」

 

一夏が零落白夜を発動して攻撃してきた。瞬間加速を使った上での攻撃だったので、受け止めることが出来ず間一髪の所で避けた。そして、一夏の持っている雪片を蹴飛ばすと、無防備になった一夏を殴って壁にめり込ませた。

 

「邪魔をするなと言ったろ……さぁ~てと……そろそろその闇を頂くか」

 

拡張領域からダークエボルバーを呼び出し、誰にも見えない位置に隠し持っている。そして暮桜擬きに視線を向ける。目が合うと、暮桜擬きが瞬間加速で溝呂木に近付き、零落白夜で攻撃。現役時代の千冬と同じで、攻撃力は凄まじい物だった。だが、溝呂木はそれを軽々と受け止めたのだ。そして、ダークエボルバーを暮桜擬きに突き刺した。すると、徐々に黒いものが吸われ、元のレーゲンの姿へと戻っていった。

 

「ふん。まぁ質は兎も角、結構な量が溜まったな」

 

吸い終わると、レーゲンは解除されてラウラは気を失った。試合を観ていた者は一部を除いてこれがISの暴走だとは分からないだろう。試合の一部の様にも見えるからだ。ダークエボルバーをしまうと、打鉄を解除してアリーナから出ていった。間近で観ていた一夏とシャルロットは唖然とするばかりだった。

 

後日、これが違法のシステムによる暴走だと生徒たちに伝えられ、タッグトーナメントは中止となった。今回取得した闇の量で、溝呂木はまた力を付けただろう。そして、自分の目的を達するために動くのは、もう少し先だ。




シャルロット・デュノア

デュノア社長と不倫相手の女性の間に生まれた子供。実の母親の死亡後に父親の元に引き取られ、ISの適正が高かったため、非公式でテストパイロットに。IS学園には男性操縦者として潜入。光一夏からはデータの取得と専用機の奪取。溝呂木にはダークメフィストと言うことをダシにデュノア社の傀儡にすることを命令され実行。しかし転校初日に溝呂木に全てがバレ、溝呂木にデュノア社の破壊を依頼。見事デュノア社からは解放。現在はIS学園が監視と言う名目で彼女を保護している。

最近思うこと、ボーリングのボールってオーバーロードのパンドラズアクターの顔に似てね?

次回もお楽しみに!感想と評価、『教えて!憲八先生!!』の活動報告もよろしくお願いします!!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。