インフィニット・ネクサス   作:憲彦

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今日は仕事を終えた溝呂木の話です。

『教えて!憲八先生!!』

今日の質問はロムラーさんからです!

「ネクサスで1番嫌いなキャラは?」

ん~、嫌悪感を抱いた連中ならいますが、嫌いになったキャラはいませんね。ネクサスと言う作品は、人間の綺麗な部分も汚い部分もリアルに作り出しています。それまでのウルトラマンや仮面ライダー等のヒーロー物の様に、綺麗な部分80%、汚い部分20%みたいな感じではなく、綺麗な部分38%位。汚い部分62%位と、現実をリアルに表しています。ですので、どのキャラも魅力的に思えています。

唯一嫌悪感を抱いたのは、ウルトラマンの力を兵器としてしか見ないTLTの上層部ですかね。

※短いです


その後

デュノア社の社長夫婦の消滅と、フランスに現れた2体の巨人。そして暴かれた大量の不正と悪行の数々。それはフランス国内だけではなく、世界中を混乱させた。特に、デュノア社と提携していた企業や子会社等がだ。国内では政府の人間で逮捕者が複数出た。

 

そして、その次の日。溝呂木はいつものように屋上でくつろいでいた。

 

「結構溜まったな」

 

ダークエボルバーを見ながら呟く。溝呂木の今回の目的。それは、シャルロットに依頼された以外にもある。闇の収集だ。デュノア社の悪行をばらしたお陰で、世界中に負の感情が溢れた。フランス国内では、国民が怒り政府の人間は逮捕に怯える。国外の人間は社長夫婦が自分の娘に行ってきた数々の暴行などへの怒り。それを闇の力に変換して収集し、自らの力とすること。それが溝呂木の最大の目的だ。

 

「あ、居た」

 

「何か用か?」

 

まだ男子用の制服であるが、シャルロットが溝呂木を探して屋上にやって来た。

 

「うん。まずはありがとう。デュノア社を消してくれて。お陰で解放された気分だよ」

 

「そうか」

 

「でも……あの映像は……」

 

あの映像とは、溝呂木が流した映像の中にあった強姦の映像の事だろう。全部の悪行を暴くためとは言え、あれを流されたのはシャルロット的に少しキツいのだろう。

 

「誰かにそれを聞かれたか?」

 

「え?いや。別に聞かれてないけど……気を使ってくれてるんじゃないのかな?」

 

全てが暴かれた後、女と言うことがバレたが、強制され暴行も受けていたと言うことで、周りからキツく言われることは無かった。しかし、全員暴行の事や強制されたスパイ行為についての事だった。

 

「記憶操作。あの映像の記憶とデータは昨日の内に全部処理しておいた。半端な仕事はしないのが俺の流儀だ」

 

「そ、そうなんだ……」

 

「お前の頭からも消してやろうか?」

 

「い、いいよ!怖いから」

 

「そうか」

 

そんな話をしていると、放送が流れた。シャルロットは至急学園長室に来るように言われたのだ。完全に今回の件だろう。

 

「じゃあ、邪魔したね。あ、報酬は?」

 

「気が向いたらって言っただろ。さっさと失せろ」

 

それを言うと溝呂木は眠りに入り、シャルロットは学園長室へと向かっていった。

 

学園長室では、担任である千冬と真耶、当然であるが学園長。そして、フランスの大頭領とその秘書が居た。シャルロットが部屋に入ってソファーに座ると、フランスの大頭領が真っ先に頭を下げた。

 

「今回の件。国を統治する立場にある私の責任です。貴女にかけた迷惑と苦痛の数々。誠に申し訳ありませんでした。政府の事件関係者は全員裁判にかけ、厳罰に処したいと考えております」

 

「そうですか。あの、デュノア社はどうなりますか?」

 

「取り潰しの予定です。残しておいて欲しいと言うのなら、残せますが」

 

「いえ。それは大丈夫です。それよりも、僕の処分はどうなるんですか?強制されたとは言え、スパイ行為を働いたわけですので」

 

「それに付いては、私からご説明します」

 

代わって、処分の内容は学園長から説明されることになった。

 

「貴女には、この学園にシャルロット・デュノアとして再編入してもらいます。スパイ行為の処分は、卒業後にこの学園で職員として働いてもらいます。つまり、貴女をこの学園の監視下に置くと言うことです」

 

学園追放等の重い物を予想していたので、シャルロットは驚いている。大頭領も本国で処分しろと言われるかと思っていたので、口を開けて驚いている。

 

「専用機の所有権はフランスではなく、IS学園に一任させてもらいます。よろしいですね?」

 

「は、はい!問題はありませんが、IS学園はそれで大丈夫なのですか?」

 

「大丈夫とは?彼女はこの学園の生徒です。何が問題なのですか?」

 

「いえ。それでしたら、よろしくお願いします」

 

深々と頭を下げ、シャルロットのクラスの担当である千冬と真耶、そして学園長に頼み、学園をあとにした。

 

「では織斑先生と山田先生、後はよろしくお願いしますね」

 

「はい。では、この書類を書いてくれ。転入時に書いたものと同じだが、名前と性別は本当の物を書くんだぞ」

 

「はい」

 

書類を書くと、真耶から女子用の制服を受け取り、それに着替えて1組の教室へと戻っていった。その姿は憑き物が取れたようにも見える。




織斑天十郎

一夏と千冬の父親で、超のつく天才科学者。しかしISが出てからと言うもの、危険な研究に手を染め始めて、科学者仲間から危険視されるように。研究と称して奪った命は数知れず。ISに人間の脳を積むと言う物まで考えて論文にまとめ学会で発表。周りの制止を振り切って実行に移し追放。その後の事は誰も分からないが、逃亡する直前に妻を殺害。事故に見せ掛けて処理し、姿をくらます。現在はテロリストの頭をやっているそうだ。

次回もお楽しみに!感想と評価、活動報告もよろしくお願いします!!

溝呂木が優しいや、いつもと違うと思った方、それは間違いではありません。理由は最終回に近付けば分かります。それまでお待ちを。

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