インフィニット・ネクサス   作:憲彦

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※短いです。

あ、後書き、前書きでうp主にやって欲しいコーナーとかありませんか?仮面ライダーやウルトラマンの紹介。うp主への質問「教えて!憲八先生!!」等。何かありましたら、感想と共に感想欄にどうぞ!決まり次第、連絡し実行します。あ、前書きでストーリーの紹介をしたいと言うのもアリですよ。

いつも通り、見かけても通報しないで下さいね。うp主からのお願いです!


クラス対抗戦への準備

あの一方的な試合が終わると、溝呂木は涼しい顔で、鈴はダメージを負った体を押してピットへと戻っていった。打鉄を脱ぎ捨てると、時間を無駄にしたとでも言いたそうにしながら自室へと戻っていくが、鈴はピットに入ると座り込んでしまった。

 

「鈴ちゃん」

 

「一夏……カッコ悪いところ見せちゃったね。ハハハ」

 

無理をして笑っているが、目にはうっすらと涙が溜まっている。余程悔しかったのだろう。そんな鈴を見ると、一夏は自分の上着を脱いで鈴に被せた。

 

「ちょっ!何するのよ!」

 

「人前では泣かないんでしょ」

 

「何でその言葉覚えてんのよ……」

 

「ハッハッハ。記憶力はある方だからね。それに、泣く姿を見られたくないって気持ちは、僕にも分かるよ」

 

彼女が日本に来たばかりの時の話だろう。言葉の違いと言う低レベル極まりない理由で虐められていたとき、一夏に助けられたがすぐにその場を離れた。それを怪しんだ一夏が後を付けていき、そこで見付けたのだ。泣いている鈴を。何故ここで泣いているのかと言う、今思えばとんでもなく失礼な質問をしたが、その時に鈴本人から聞いたのだ。「人前では泣かない」と。

 

「勝てると思ってた……今まで負けたこと何て一度も無かったから。自分が負けるなんて考えたことも無かったのに……なのに!……アイツには勝てなかった……」

 

「人は誰しも負けるさ。自分より強い相手にも、弱い相手にも。自分と全く同じ力を持った相手にも。時には自分自身に負けることもある。それは仕方の無いことさ」

 

「でも……それじゃあ……」

 

「負ければ、また次勝てばいい。ずっと負ければ、その分相手から勝てばいい知恵を、実力を、運を、その全てを使って勝ちを取りに行けば良いんだよ。君はこんなところで折れる人間じゃないだろ。じゃ、僕は部屋に戻ってるね~」

 

鈴に伝えたいことを伝えると、ピットから出ていき、自分の部屋に戻った。その後はひたすら白式と対策を練る。溝呂木に二度と負けないためにだ。

 

『マスター。彼に勝つのでしたら、機体の性能を自分に合わせてみてはいかがでしょうか?』

 

「あぁ。そう言えば、機体の調整やってないもんね~」

 

実は一夏、訓練によく白式を使っているが、機体の性能は送られてきた時と変わらない。と言うか変えていない。最低限のメンテなどはするが、自分に合わせた調整と言うものはしていない。

 

「んじゃあやってみようかね」

 

と言うことで向かったのは整備室。ここでは、機体のメンテから調整まで全てやることが出来る。白式を腕から外して、早速パソコンと繋げてみた。これで調整の準備は完了だ。問題は次。

 

「やり方が分からないな……どうしましょう」

 

一応、調整のやり方は授業で習うことになっている。と言うかもう既に習っている。しかし、一夏はパソコンやそれ関係が苦手なので、ほとんど覚えていない。

 

『マスター。まずは調節ページを開いてください。その後に基本スペックの表示をしてください。アイコンはすぐ横にあるヤツです』

 

「あ、これか」

 

白式に教えられながらではあるが、作業を始めた。

 

「ここからはどうすれば良いかな?」

 

『私の中にマスターの戦闘スタイルのデータがあります。そちらを見ながら自分に合うようにスペックの調節をしてください』

 

「自分に合うようにね~白式はどう言うのが僕にあってると思う?」

 

『そうですね。では、攻撃に使うエネルギーを少し減らして、防御とスピードに回してみてはいかがでしょうか?』

 

「成る程……機動力は大丈夫なの?」

 

『その辺は私が操作します。ご心配なさらず』

 

「それは心強い!じゃあ白式の言った通りに設定して見ましょうかね。どれくらい上げれば良いかな?」

 

『では、マスターに合わせて私が指示いたします』

 

ほとんど白式に助けて貰いながらではあるが、自分に合わせた機体を作り上げている。この調子ならクラス対抗戦までには間に合うだろう。

 

そして一夏が整備室で白式の調整をしている頃、試合を終えて部屋に戻った溝呂木はと言うと、

 

「さぁ~てと。今日の遊びで鈍感なアイツでも俺の正体に気付いただろうな……試合が楽しみだ。クックック」

 

今日の試合。溝呂木にはただの遊び程度の様だった。そして、あの戦いは一夏に自分の正体を分からせるための戦い。溝呂木にとってはそれ以外の意味は無かったのだろう。そして戦った相手である鈴。彼女のことは眼中にすら無かったとも言える。




山田真耶

1年1組の副担任。教師歴は千冬よりも上だが、今回は副担任として千冬のサポートに入る。元日本の代表候補。最終選考まで残った実力者。IS操作は学園教員3番目の実力。見た目のお陰か、教師としての威厳がない。いつも生徒と同じ感じに見られる。服とメガネのせいでもあるが、本人は気付いていない。地味に運が悪く、何もない所で転んだりすることは良くある。誰の目にも見えないだけかも知れないがな……

次回もお楽しみに!感想と評価もついでによろしくお願いします!!

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