ゼロの使い魔×ジョジョ・短編集   作:海棠

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――――奴より下にいてはいけない。



ジョジョの奇妙な冒険Part5「黄金の風」より「グリーン・デイ」を召喚。


個人的にデザインは五部で一番好きです。






ゼロのカビ
ゼロのカビ


突然だが、私ことルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの使い魔は『奇妙』。その一言に尽きるの。

 

 

まずはその姿、容姿よね。

身長は高く2メイル半程で体のほとんどは深緑緑色をしている。足(?)もあるがなぜかローブのように広がっている。・・・いや、訂正するわ。ローブというよりスライムね。そして体の管(?)という管から常に空気(?)がふしゅっ、ふしゅっと出ている。指も管のようになっているわ。何が出てくるのかしら? そういえばいまだに空気以外見たことがないわ・・・。

 

 

そして何より動き回る。移動速度はそこまで早くないのだけどいつの間にか教室にいたり食堂にいたり自分の部屋にいたりする。そのせいかいつの間にか私の知らないメイドとも仲良くなっている。・・・いや、あれはメイドが一方的に話しかけているだけか。

 

 

なぜそれがわかるかと言えばしゃべらないからだ。うんともすんとも言わないし、更にはわき腹をどついてもうめき声すら上げない。無口だ。おかげで使い魔のくせに名前も知らない。なので自分は新種のゴーレムもしくは亜人ということで納得している。

 

 

だけど自意識的なものはあるようで呼んだらちゃんと反応する。ただし私以外の人が話しかけても完全無視。・・・あのメイドには少し反応するみたいだけど。

 

え?どうしてそんなのが私の使い魔かって? ・・・それは召喚した日までさかのぼるわ…。

 

 

 

 

 

 

 

~召喚した当日~

 

「おい、ルイズゥ! まだ召喚できねぇのかよぉ!!」

「これで計26回目の爆発だぞぉ?!! いい加減にしろよなぁ!!」

「もうあきらめろよルイズぅ!!」

私は泣きそうになっていた。皆は召喚できているのに私だけできていない。

私は万感の思いを込めて叫んだ。

 

「宇宙の果てのどこかを彷徨う私のシモベよ……神聖で美しく、そして強力な使い魔よ、私は心より求め、訴えるわ!我が導きに…答えなさいッ!!」

 

ズドガァアアアアアアアアアア―――z_____ン!!!!

 

恐らく今世紀最大の爆発が起きた。私は衝撃でふっとばされて地面を転がる。まただ。また爆発した。

 

「やっぱりルイズはゼロのルイズだな!!」

「ほんと、やれやれだぜ」

私は悔しかった。一度でいいから私を馬鹿にするやつらを見返したかった。そう思って地面を握りしめた次の瞬間、悲鳴が上がった。

私は思わずその方を見るとそこには

 

マリコリヌの首を絞めながら地面にねじ伏せている亜人の姿が!

 

この時、私は混乱したわ。さっきまであんな亜人いなかったもの。そしてこうも思ったわ。

 

アレ、もしかして私が召喚したやつじゃ……、ってね。

 

私はそう思った瞬間、思わず叫んだわ。

 

「あなた、こっちに来なさい!!」

するとその亜人は素直にマリコリヌから手を放すとこっちに向かってきたの。私はちらっとしか見れてないけどマリコリヌの首には絞めた跡がついていたわ。結構力強いのね。

そんなことを考えている間に亜人は私の目の前まで移動していた。うわ、予想以上に大きい。

 

~☆~

 

 

 

 

・・・え?そのあとはどうしたって? この後普通に契約したわよ。そうしなきゃ私は進級できないし。

こんなあまりよくわかんない奴だけどきちんと周りの世話はしてくれるのよ。洗濯ものはするし、席を下げたりすることもできるし。だけど、たまにわざと多めに引いて私を転ばせることがあるの。それで私がひっかかった時は目元がニヤッと笑ってるのよね…、むかつくわ。

案外いたずら好きなのかもしれないわね、あいつ。

 

 







基本的にこれは一人称です。

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