その後、またチョコのラビット・ハウスのお手伝い後の時点に再度進めて、萌夏が明日、木組みの街に来ることを知り、翌日、千夜と駅に迎えに行きます。
※ここでは「もか」さんが2人出てきますので注意して下さい。
・カタカナの「モカ」……ココアの姉。映画でもお馴染み原作キャラです。
・漢字で「萌夏」…………チョコの妹。当作品のオリキャラです。
では、お楽しみいただけると幸いです。
※時はココアが列車に乗った日に戻ります……
―――帰郷の道中にて―――
※ココアが木組みの街中央駅から、特急に乗り実家最寄り駅で下車、バスに乗り、海を遠くに望む丘沿いの道にある、バス停で降りる。徒歩でベーカリー保登へ帰郷の道中…
てくてく
ココア(お母さん、ギックリ腰大丈夫かな……)
ザワザワ
ココア(何?この行列…)
モー2ジカンモマッテル・・・・・
ドウシタンダゼンゼンススマナイジャナイカ・・・ガヤガヤ
ココア(ウチの実家へ続いている・・もしや・・)
―ベーカリー保登、店舗前―
ココア(やっぱりウチの行列だ、(モカ)お姉ちゃん、どうしちゃったんだろ)ダッ
ココア「ごめんなさい、通りま〜す(行列をかき分けて、店内に入る・・)」
ココア「お姉ちゃんただいま!、どうなってるのこれ?、大丈夫?」
モカ「コ…ココア! き…来てくれたのね。早く手伝って…、へるぷ〜」
ココア「もう、しょうがないモカお姉ちゃんだね。じゃ、いっくよ〜」
※ココアはベーカリ―の制服に着替えて、モカを手伝い始めた。
モカ「袋詰めは、今回は一人につき2.5秒が目標ね…」
ココア「了解!、前回は3秒だけど、早くしないとダメなんだね!」
モカ「ありがとうございました〜、いらっしゃいませ、お待たせしてすみません」
ココア「いらっしゃいませー」
お客(行列が進み始めた、ああ、ココアちゃんが来たからね〜)
お客(店主はギックリ腰だとよ。娘は大変だね〜)
ココア「おりゃーっ」シュバババ
モカ(ココア、ありがとう…)ウルウル
※本日の営業終了
モカ「全部品切れになったから、今日はこれで営業終了するわ。明日もあるから」
ココア「今日はどうしちゃったの、お姉ちゃん」
モカ「午前の大行列はなんとか一人で
ココア「やはり一人だときつい?」
モカ「お客さん増えちゃったからね。通常はお手伝いの人もいるので大丈夫なんだけど、たまたま今日から3日はシフトの穴が空いちゃってて、ココアしか頼めなくって」
ココア「春休み中だから、大丈夫だよ!」
モカ「心強いわね」ニコ
※ココア、モカの母の部屋
ココア「お母さん、ただいま… (動けないから、やっぱりベッドで休んでる……)」
母「おかえり、ココア。長旅で疲れてない?」
ココア「大丈夫。でも帰り道で、ウチへのすごい行列が続いてて、びっくりしちゃった」
モカ「その午後の行列を捌くのに、ココアが来たらすぐ店の仕事に入ってもらったの」
モカ「だからごめんなさい。お母さんにココアを会わせるのが、こんな時間になっちゃって」
母「いいのよ。お客さんの方が大事だから」
モカ「もう、お母さんと私とココアで『三姉妹』なんてお母さん自称してたけど、やっぱり年には…」
母「モカ、それを言わないで・・イタタタ・・ぎっくり腰が」
モカ「今日は、本当に私ダメかと思ったもん。でも、その時ココアが来てくれて助かったわ」
ココア「お姉ちゃん、私、活躍できた?」
モカ「ええ、正義の味方が現れたくらい、超大活躍よ。ありがとう、ココア」モフモフ
ココア「わーい」モフモフ
母「私もココアにもふもふ・・・イタタタタ」
モカ「お母さん、動いたらまた再発するよ」
ココア「じゃ、私からモフモフ」モフモフ
母「ありがとう、ココア・・(ここまで成長したのね。うれしい)」モフモフ
ココア「ところで今日来るときにね、木組みの街中央駅で、私とそっくりな娘に会っちゃった」
モカ「へえ〜 ココアと?」
ココア「その娘、千夜ちゃんとこの甘兎庵でアルバイトすることになって、シャロちゃんの家に下宿するんだって」
ココア「写真もあるよ、デジカメで撮ったから・・・・・この娘だよ。私と一緒に写ってる」ピッ
モカ「あら、本当にココアが2人いるみたい」
母「世の中には似た人が3人いるっていうけど、区別がつかないわね」
ココア「でっしょう〜。今度木組みの街に戻ったら、甘兎庵へその娘に会いに行くの」
モカ「そうなの。楽しみね」
ココア「うん、それと名前はねえ、千代子さんっていうんだよ。通称は『チョコちゃん』って呼んでる」
モカ「へえ〜、古風なかわいいお名前ね」
母「イタタタ・・・またぎっくり腰がひどく・・・」
ココア「お母さん、今日はゆっくり休んで早く治してね。お姉ちゃんと私で頑張るから」
モカ「お母さんはゆっくり寝てて。心配してるココアを、一日も早く安心させてね」
母「モカ、ココア、ありがとう。そうするわ…」
モカ「ココア、明日は四時起きだから、覚悟しといてね。パン屋の朝は早いわよ」
ココア「ラジャー、ベーカリー保登の一員として、がんばりますっ」ビシッ
モカ「夕飯食べて、今日は早く寝ましょう。いつも(注:ココアが帰るときは歓迎メニューで豪華)と違って
ココア「うん!」ニコ
―――萌夏が木組みの街に―――
※時はチョコのラビット・ハウスお手伝い終了後に、再び進みます。
――甘兎庵――
チョコ「ただいま帰りました」
千夜「ラビット・ハウスの助っ人、お疲れ様。チョコちゃん、どうだった?」
チョコ「楽しかったです。千夜ちゃんの昨晩の特訓が役に立ちました。お陰でチノちゃんも喜んでいました」ニコッ
千夜「そう、良かったわ」
(チョコのメール着信)ヤアヤアバンビーナ♪
チョコ「萌夏(もか)からメール・・なにかあったのかな。千夜ちゃん、ちょっと見てもいいですか?」
チョコ「なんだろう?」ピッ
――――――――――――――――――――
from:萌夏
to:お姉ちゃん
subject:お姉ちゃんに会いにいくよ!
チョコお姉ちゃん、こんにちは。
嬉しい知らせがあります。
木組みの街に行けることになりました!
お母さんに何とか許可をもらいました。
もう一人のお姉ちゃんにもひと目会いたいです。
いま木組みの街中央行きの列車に乗ってます。
お姉ちゃんが乗ったのと同じ列車だよ。
でも、この列車、今の時間もこんなにお客がいるんだね。
デッキまでぎゅーぎゅー。
木組みの街中央に着いたら、迎えに来てね。
楽しみにしててね!私も楽しみ!
ps:お客が多いので通話は禁止みたい。
連絡はメールかSNSでお願い!
萌夏
(注:デコレーション(装飾文字)は省略)
―――――――――――――――――――――
チョコ「萌夏がいま木組みの街に向かって列車に乗ってる・・」
千夜「おやおや、アグレッシブな妹さんね」
チョコ「こんな混んでる時期にあわてて来なくても……」
千夜「チョコちゃんに会いたいのよ。やはり…」
チョコ「私が乗ったのと同じ、一昼夜走る夜行急行だから、木組みの街中央駅に着くのは、明日の朝になります」
千夜「明日はお店が休みだから、ちょうどいいわ。明日、一緒に駅まで迎えに行きましょう」
チョコ「ありがとう千夜ちゃん。シャロにも伝えますね」
千夜「うん。(妹がいるって、いいわね…)」
※翌日
――木組みの街中央駅――
千夜「シャロちゃんと一緒に、チョコちゃんを迎えに行った時を思い出したわ」
チョコ「そのシャロがバイトのシフトが入っていて来れないので、『ごめん、姉妹で仲良く楽しんできてね。千夜にも謝っといて』と言ってました」
千夜「残念ね。シャロちゃんと一緒じゃなくて」
チョコ「うん」
放送スピーカー「まもなく、1番ホームに当駅止まりの列車が到着します・・」
千夜「いよいよだわ」
チョコ「列車が入ってきました…」
千夜「相変わらずギュギュウね…」
チョコ「私が乗ってた列車より混んでますね。萌夏大丈夫かな……」
千夜「本当、デッキまで人が
放送スピーカー「ご乗車ありがとうございました、木組みの街中央、木組みの街中央、終点です…」
ガヤガヤ
??「おねーちゃーん、おねーちゃーん」ダダダ
チョコ「萌夏!」
萌夏「おねーちゃーん、もふもふ〜」ダキッ
チョコ「もう、萌夏は本当にしょうがない萌夏ですね〜」モフモフ
萌夏「えへへ〜 お姉ちゃん分補給〜」モフモフ
千夜(ほほえま〜)
チョコ「千夜ちゃん、紹介します。この娘が萌夏、私の妹です」
萌夏「初めまして、
チョコ「萌夏、こちらは千夜ちゃん、私の勤め先の若社長よ」
千夜「私は宇治松 千夜よ。チョコちゃんが甘兎庵で働いてくれるので、チョコちゃんにはお世話になりっぱなしよ」
チョコ「萌夏、千夜ちゃんはとっても優しい方です。良くしてくれるのよ」
萌夏「千夜さんは和風美人さんだね!」
千夜「まあ、お上手ね… あと、私を呼ぶときには『千夜ちゃん』でいいわよ、萌夏ちゃん」
萌夏「ありがとう、千夜ちゃん」
千夜「よろしくね、萌夏ちゃん」
チョコ「では、改札へ行きましょう」
てくてく・・・・
原作やアニメを読んでも、ベーカリー保登は、いつも人手不足感がすごいですね。ココアがモカを助ける、いつもと逆のパターンになってしまいました。
拙いこのSSをお読みいただき、ありがとうございました。