甘兎の千代子さん   作:赤山グリテン

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皆様、明けましておめでとうございます。
早速ですが、物語はようやっと新学期に入りました。

千夜とココアの学校の始業はチョコ・シャロ達の学校の翌日からという設定にしました。(アニメ1期第1羽の設定)

それでは、お楽しみいただけると幸いです。


第12羽 初めて転校した日の事憶えてる? 私の家で配管工事してたわよね

*明日から新学期です。

 

  ―シャロの家にて―

 

シャロ「ねえ、チョコ。学校の転入手続きは大丈夫よね」

 

チョコ「うん、全部終わったよ。シャロが手伝ってくれたお陰だよ」

 

シャロ「学校の制服のこと、被服部に校長から話が通ってたのね。考えることは誰も同じね」

 

チョコ「2年しか着ないから、被服部がタダで貸してくれて、助かったよ〜」

 

シャロ「試着、よく似合うわ、チョコ…(ココアが着ている感もあるけど…)」

 

チョコ「ありがとう、シャロ」

 

シャロ「これで、明日から大丈夫ね」

 

チョコ「うん」

 

シャロ「じゃ、私服に着替えよ?」

 

チョコ「明日が楽しみ〜」

 

*二人は制服から私服に着替えた。しばらくして…

 

※ドアをノックする音(コンコン)

 

シャロ「はい、どなた?…」

 

業者「こんにちはアルヨ。相須千代子さんのお家はここですか?」

 

チョコ「はい、そうですけど」

 

業者「ママゾンで注文した品、お届けに来たアルヨ」

 

チョコ「あ、もう届いたんだ〜。ママゾンは早いね〜。今回は販売業者直送だったっけ」

 

シャロ「品って、何?」

 

業者「これアルヨ」

 

シャロ「何、この巨大な物体は…」

 

チョコ「シャワーブースだよ。小型だから、シャロの家のドアからでも入るよ〜」

 

シャロ(ウチにお風呂は無かったから、あるとここでシャワー浴びれて助かるけど…)

 

業者「ここに置いておけばいいアルか?」

 

チョコ「うん、ありがとう。重そうだから、私もお手伝いするね」ニコ

 

シャロ(業者とチョコであんな重いものを…)

 

業者「お嬢ちゃん、パワーアルね。組立説明書と取説はこれアルよ。中国語と英語で、日本語のはないアルヨ」

 

チョコ「まあ、英語版があれば何とかなるよ〜」

 

業者「それじゃ受領印、ここにサインかハンコ押すアルヨ」

 

チョコ「サインするね〜 あ、不良品だったら返品しちゃうよっ」

 

業者「中国で使われた日本製の高級品で、動作確認はしてるし、不良品じゃないアルヨ」

 

シャロ「………」

 

業者「ありがとうアルヨ。それでは失礼するアルヨ」

 

チョコ「どうも、お疲れ様〜」

 

*業者は帰った。

 

シャロ「チョコ、それ、高かったんじゃないの?」

 

チョコ「支給されてた被服代が浮いたんで、税込み配送料込みで4万9千円で日本製の中古買っちゃった」

 

シャロ「これ、工事が必要なんじゃないの?」

 

チョコ「そう、こっちでDIYするから工事費はゼロ。日本製だと本体だけでも新品は本体のみでも35万円超えるけど、中国製しか新品は安いのないし。」

 

シャロ「もしかして、今から?」

 

チョコ「そう、今から配管とかDIYやるよ〜 手伝ってね、シャロ」ニコッ

 

シャロ「はわわわ〜」

 

チョコ「部品をチェックするね〜。これはOK、これは使えないからホームセンターで買ってメーカー品に変えるっと…」

 

シャロ「慣れてるわね。もしかして合間に床に穴開けたり、家の裏でトンカンやってたのって」

 

チョコ「床下は排水工事と防水工事、もう終わってるよ。家の裏は水道配管と、解体現場からタダでもらってきた灯油式瞬間湯沸かし器をつけてたんだよ〜」

 

シャロ「プロ顔負けね…」

 

チョコ「あと外壁の傷んでるところは、ついでに直しといたよ〜」

 

シャロ「ありがとう」

 

チョコ「お互い助け合わないと。これが出来れば夜、ここでシャワー浴びれるから、千夜ちゃんに迷惑かけないで済むし…」

 

シャロ「そうね。バイトで遅くなった時、千夜ん()にお風呂借りるの、気が引けてたし」

 

チョコ「早速、組み立てちゃおう!今日中の完成は無理だけど、少しづつ…」

 

シャロ「わかったわ」

 

チョコ「ホームセンターで、資材を購入してくるね〜」

 

シャロ「あ、私も行くわ。帰りにスーパーも寄りましょ」

 

*ホームセンターで資材を購入して(&スーパーで買い物もして)組立中

 

シャロ「だいぶ配管組み上がったわね」

 

チョコ「もう一回、塩ビ管に変えなきゃならないところと、コーキングは臭いがないやつを選んだけど、明日朝本格的にやっちゃうから。塩ビ管は学校帰りにホムセンで買ってくるね」

(注)コーキング:チューブや注射器状の容器から、防水効果のあるゴム化する接着剤のような白いコーキング剤を隙間に注入し、防水する作業。

 

シャロ「ありがとう。今日はここまでにしましょ…」

 

チョコ「うん。千夜ちゃんところでお風呂借りて、寝ちゃおう…」

 

 

―翌朝―

 

チョコ「朝早く起きて、コーキングは終わったよ。朝食はありがとね、シャロ」

 

シャロ「じゃあ、チョコ、学校へ行く準備はいい?」

 

チョコ「大丈夫だと思う…すこし緊張しちゃうね」エヘヘ

 

シャロ「では、レッツゴー」

 

チョコ「オー!」

 

―甘兎庵前―

 

千夜「あら、シャロちゃん、チョコちゃん、おはよう」

 

シャロ「おはよう、千夜。甘兎庵の道のお掃除、いつもお疲れ様」

 

チョコ「千夜ちゃん、おはよう〜」

 

千夜「私達の学校より1日始業が早いのね。チョコちゃん、制服姿似合ってるわ」

 

チョコ「ありがとう、千夜ちゃん」

 

千夜(二人揃ってリゼちゃんと同じ高校行くのね…)

 

シャロ「じゃチョコ、行くよ。じゃね、千夜」

 

チョコ「じゃ私も。あ、待って〜シャロ〜」

 

千夜「気をつけてね〜」ニコ

 

千夜(シャロちゃん、なんか明るくなったわ。同じ学校のお友達が出来たからかしら…)

 

千夜(でも、シャロちゃんが私から離れていくみたいで、少し寂しい。でも、シャロちゃんが喜ぶなら)

 

千夜(チョコちゃん、シャロちゃんをくれぐれもよろしくね…)

 

 

―お嬢様学校にて―

 

シャロ「予想通り、私とチョコは同じクラスね。特待生同士なのと成績順だから、必ず同じクラスになるんだけど」

 

チョコ「さすがシャロ。すご〜い」

 

シャロ「担任も前年度と同じ先生ね。良かったわ」

 

チョコ「シャロのお気に入りの担任、だっけ」

 

シャロ「ええ、今日授業が終わった時にでも、紹介するわ」

 

チョコ「うれし〜」ニコ

 

―教室―

 

担任「それでは、ホームルームを始めます。まず早速ですが、この4月から転入してきた生徒がいるので、紹介します。相須さん、前へ」

 

チョコ「はい、姉妹校からこの学校に転校しました、相須千代子です。右も左もわからない不束者ですが、よろしくお願いします」ペコ

 

一同「がやがや…」

 

 

―放課後―

 

シャロ「チョコ、大人気だったわね。まずは良かったわ…」

 

チョコ「シャロのおかげだよ」

 

シャロ「それにしてもチョコ、順応しすぎ! なんで皆から「みんなのお姉ちゃん」なんて呼ばれるのよ! たしかにお姉ちゃんオーラ出まくってたけど…」

 

チョコ「えっ そ、そうだった? 私はそんなつもり無いよ。不愉快だったらゴメンね」

 

シャロ「そ、そういうんじゃないわよ。私こそチョコを嫌な気分にさせてゴメンね」

 

チョコ「私、シャロがいなくなったら何にも出来ないよ。だから私を見捨てないでね…」シュン

 

シャロ(そういうところが、チョコの可愛いところなんだよね…)

 

シャロ「あ、あと、担任にも紹介できたし…どうだった? 担任の先生の印象は」

 

チョコ「とっても良い先生だね。バイトにも融通をきかせてくれてるんだっけ」

 

シャロ「ええ、恩人よ」

 

チョコ「そういえば、バイトは今からだっけ?」

 

シャロ「あっ今日フルールのシフトが入ってたの忘れてたわー。私のばかー!」

 

チョコ「私も甘兎庵、今日仕事なのうっかりして、忘れちゃってたよ〜」

 

シャロ「頭脳明晰なチョコにしては珍しいわ。ともかく、超特急で帰るわよ!」

 

チョコ「うん!、今日は私は甘兎庵でシフトをこなして、そのあとホムセン、シャロと合流して買い物、家に帰ったら取り付けたシャワーブースの配管工事の仕上げ、で大丈夫かな?」

 

シャロ「オーケーだわ。じゃ、ダッシュで家まで帰りましょ!」

 

チョコ「ラジャー」

 




 更新が遅くなり、申し訳ありませんでした。
 チョコとシャロを組ませると、シャロがホントしっかりして、かつ明るくなりますね。(シャロが千夜に「お疲れ様」って原作にも滅多に無かったりします)

 今回は少し短めになりました。すみません
 ともかく、本年もよろしくお願いします。

 今回もこの拙いssをお読みいただき、ありがとうございました。

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