三人の少女と一人の少年   作:A.L.I.C.E

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前回のあらすじ

数年前、マサラタウンから旅立った少年少女がいた。
その少年少女は、ある約束を交わしていた。

数年後。約束を交わすために新たなチャンピオンとなったホノカ。
その様子をリアルタイムで聴いていた少年。

そしてホノカは少年の待つシロガネ山へ向かわんとしていた。


#2 少年のもとへ

「やった・・・これで、×××くんと、戦える・・・」

「待っててね、あの時の約束、果たしに行くよ」

 

――――――――――――――――――――――

 

ここは殿堂入りの間。

オーキド博士が、チャンピオンになった直後のホノカを称賛していた。

 

「ホノカ、よくやったな。×××に続きお前までチャンピオンになるとは、マサラタウンの人間として誇らしいぞ」

「ありがとうございますオーキド博士!でも、私は...」

「わかっておる。あやつのもとに向かうのじゃろう?居場所も調べておいた。しかし、ポケモンたちも疲れておる。今日はゆっくり休みなさい」

「はい、そうさせてもらいます。」

 

この日、ホノカはオーキド博士の研究所で一夜を過ごした。

 

―――翌日―――

 

ポッポのさえずりを合図にホノカは起きた。

いつもなら二度寝なんて当たり前の彼女だか、ついに少年と戦う、ということで、彼女なりに緊張しているのだろう。

 

「×××くん...」

 

一言呟き、ホノカはオーキド博士の待つダイニングへと向かった。

 

「さて、×××の居場所だが、こちらも大体の見当はついておるのじゃが...」

「そうなんですか?」

「ああ、彼は今、シロガネ山という、ジョウト地方一の険しい山にいるだろうと思っとる」

 

シロガネ山。ホノカも聞いたことがある山だ。

というより、チャンピオンを目指すトレーナーなら一度は登りたいと思う山の代表格だろう。

ホノカも、いつかは登りたいと思っていた山だ。

 

「シロガネ山...」

 

とここで、ホノカはあることに気付く。

 

「ってことは、博士、もしかして、シロガネ山に君臨する伝説のトレーナーって...」

「ああ、あやつじゃろうな」

「やっぱり、×××くんだったんだ...」

 

ホノカの顔に微笑が浮かぶ。

 

シロガネ山には、ある言い伝えがある。

数年前、ある組織を壊滅まで追い込み、破竹の勢いでジムリーダーを倒してチャンピオンに上りつめた、という

トレーナーが頂上で挑戦者を待ち続けている、というものだ。

しかし、トレーナーはもう何十年も前に死んだトレーナーと噂され、ここ数年は頂上に近づく者はいなかったという。

どちらにしろ、オーキド博士の許可がないと、立ち入ることすら出来ないのだが。

 

「もう、シロガネ山への立ち入りの許可はこちらで手配しておいた。しっかり準備を整えてから出発しなさい」

「はい。何から何まで本当にありがとうございました」

「頑張るんじゃぞ」

 

ホノカは、マサラタウンの自分の家や、幼なじみの家、そして少年の家を回り、挨拶をすませて、トキワシティに向かった。

シロガネ山はチャンピオンロードのジョウト地方側に位置し、トキワシティからは、チャンピオンロード前のゲートへの近道である。道具を揃えたホノカは、ついにシロガネ山への登頂を開始した。

 

「待っててね、×××くん...!」




次回からは本格的に登頂シーンに入ります。
平日は投稿遅れるかもです...
では、また会うときまで!

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