Aono Canata no For Answer   作:一織

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あけましておめでとうございます。

アズレンのSS書いててこっちを忘れてると思った?

残念、生きているのじゃ

ということで続きだぞい!


過去との決別、そして自覚

私は困惑した、死にたがりの馬鹿な……じゃなくて

 

何故、私の所に人が集まっているのかだ

 

 

「……えと…何か用かな?」

 

 

 

「イェルネフェルトくん!是非陸上部に入らない!?」

 

 

「いや、うちの剣道部も…!」

 

 

「是非ともテニス部に!!」

 

 

 

 

なんでさ?

 

いや、確かに私は今はどの部活にも所属せずにふらふらとしたり、各務教諭と飛んだりしているが……

 

 

うーむ……

 

 

「まあ…見学だけならば行こう」

 

 

 

今日は特に放課後に用もないから安請け合いしてしまったのだが…

 

 

 

———————

陸上部にて

 

 

軽く走るだけでいいと言われやったところ

 

「すっげぇ!!イェルネフェルト!!全国レベルの速さだぞ!」

 

陸上部の恐らく同学年だろうの男子が驚愕していたので

 

「??そうなのか?よく分からんが、まだ少し余裕を持って走っている」

 

素直にそう言った所、顔を引き攣らせ

 

「え」

 

そのまま絶句してしまった。

 

「どうした?何かおかしかったか?」

 

 

 

「イェルネフェルトの中の軽くの定義がおかしいよ;;」

——————————

 

 

剣道部にて

 

 

 

少し素振りをするだけでいいと言われやったのだが……

 

 

「ちょっと待て、イェルネフェルト本当に初心者か?」

 

 

「そうだが?持ち方が悪かったか?振り方か?取り敢えず悪かった所を指摘してくれると助かる」

 

 

「初心者がやる素振りではないのは確実だ」

 

 

 

「???まあ、振れても実際にできるかは分からないからな」

 

 

 

「試しにちょっと1年生と模擬試合してみたら自分の異常さに気づくよ…」

 

 

 

————

 

 

「いやぁああああ!」

 

 

 

(遅いな…避けるまでもない)

 

 

私は振り下ろしのフェイントからの胴打ちを避ける事無く、竹刀で返し、そのまま竹刀を持っている篭手を打ち、体制を崩した所で胴打ち、突きに繋げる

 

 

渇いた音が道場に木霊し、相手は竹刀を取り落とす

 

 

「そこまで!!両者下がれ」

 

 

 

—————

 

 

「イェルネフェルト……お前、本当に未経験者か?」

 

 

「?どういう意味だ?初心者だと言っただろう?振りも足さばきも見ていれば解ったと思うが」

 

 

私は何が何だかわからずそう返す

 

 

 

「いや、普通フェイントが来ると解ったら避けるか身構える位する筈だろ?」

 

 

 

 

「ん?避けるまでも無いし身構えるほどでも無いと判断したからあれだったのだがな、だが俺には向いていない。」

 

 

「相手に攻撃するのに声を出すのが理解できない」

—————

そう言ってしまった後に気が付いた、自分は人を殺すのになんの躊躇いも、何の感情も無くなっているのだと

 

 

 

 

………私は殺す事に慣れすぎている…ネクスト乗りになる前からずっとレイヴンをしていた。更にその前まで遡ればレイヴンになる為に傭兵をしていたし、その時点で何人殺したかもう思い出せない。

 

 

 

私はこの世界では生きづらい…?いや、元々私なんかは戦場で戦い、戦いの中で朽ち果てるべきだったのかもしれない…

 

 

 

その日以降私はあの時の記憶ばかり思い出され、夢にまで見るようになった。

私は勧誘に来る部活の誘いは全て断る様になり、しばらくはグラシュにも触らなくなった。そんな風に擦り切れ2週間程過ごした頃だろうか?

 

 

「おい、イェルネフェルトちょっと来い」

 

放課後、各務教諭に腕を掴まれ、ズルズルと引きずられる

 

「各務教諭……!?」

 

 

 

 

「お前、何があった?前から何事も達観していた様に見えたが、今のお前は達観では無く諦観しているぞ」

 

各務教諭に呼び出され、屋上までやってくる

 

「各務教諭……俺は………」

限界だった、もうずっと擦り切れた状態で過ごしてきた、それに慣れていたのに……各務教諭に優しくされてしまえば……“自分”の秘密を知ってもっても良いと思えた

 

 

「どうしたイェルネフェルト…?」

 

「……やはり私はこの世界にとって異物なんだろう、私は元々この世界には存在しなかった……私は…戦場で多くの人を殺したんだ……その私が今更こんな風に平和な世界に来ても……世界とはズレて生きているに違い無い…!!」

 

 

 

「イェルネフェルト……それが私がお前と接していて感じた違和感か……」

 

 

「成程な……私などには想像もつかない壮絶な生き方をしたんだな……」

 

 

 

「だが私はそれを信じるし、受け止めよう。イェルネフェルト」

そう言い、各務教諭は私に近づいてきて、私をまるで赤子をあやす様に撫でる

 

 

 

「かがみ……きょうゆ……?」

 

 

 

「今は好きに呼べ、私はミナセの全てを受け入れよう」

 

 

 

「ぁ………ぁあ……フィオナ………私はフィオナと過ごして知った筈なのに……」

 

 

 

「よしよし……辛かったな、誰にもそんな事は言えなかったのだろう…?……お前のその年齢で私の想像を絶する体験をしたなら尚更だ、今は存分に私に頼れ」

 

 

 

「各務教諭……私は……私は……私の願いは大切な人とこの平和な世界を見る事だったのに……っ!!私だけ幸せになるのが怖くて……」

 

 

私は何故か涙が溢れて止まらなかった。

 

 

「そうか……お前は優し過ぎるんだ……お前が幸せになるのをお前の大切な人が望まないわけが無いだろうに…」

 

 

 

「各務教諭……」

 

 

 

「ここだけの話……私はお前をかなり気にかけているんだぞ?中途半端な時期にクラスに来て周りから浮かないだろうかとか、FC部の件だってそうだアイツに言われたのとは関係無く、お前を気にしていたから私はお前と飛んだんだよ」

 

——————

 

 

私は各務教諭に自分の秘密を明かし、ひとしきり泣いたあと、何故か各務教諭の家に来ていた

 

 

「まあ、何もない所だがくつろいでくれ」

 

 

 

「え、あの……いや」

 

 

「ん?なにかまずかったか?お前は一人暮らしと言っていただろう?だから今日は1人で居させてはまずいと思ったのだが?」

 

 

各務教諭がイケメンすぎる………私が女だったら惚れてる……いや、そうじゃなく…!!各務教諭が女性だから今現在困っているんだけども!!

 

 

「まぁ、本当は学園の誰かに見られたらまずいが……その時はその時だ、そもそも学園側にはお前を私の家に連れてくると言ってある」

 

 

「え……?」

 

 

「学園側がお前を心配しないとでも思っていたのか?」

 

 

「ぁ………」

 

 

そう言われて初めて自分は色々な人に支えられていると気づく

 

 

 

「まあ、そんなとこだ。何なら一緒に風呂に入るか?」

 

 

 

「は、入りません!!」

 

 

 

「まあ、私のようなのと一緒に入りたくは無いか」

 

 

 

そういう意味じゃなく!!各務教諭と一緒に風呂に入ったら鼻から赤いものを噴射して

 

ーYOU DIEDー

 

 

になること待ったなしだよ!?

 

うぅ……気付いてしまった……

 

 

 

私は恐らく各務教諭に

 

 

 

 

恋をしている……




_人人人人人人人人_
> 圧倒的急展開 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

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