ターゲットの暗殺教室   作:クローバー

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全ての告白

「ってことがあったんですよ。」

「……あのタコ何してんのよ。」

「本当ですね。」

イリーナと少しリビングに招き少し談笑していた。

「ビッチ先生お茶どうぞ。」

「ありがとう。でも中学生三人にこの物件を与える理事長もすごいわね。」

「本当にありがたいです。おかげでこの部屋は電波を弄れるようにしたのとGPS情報を混乱させるようにしたくらいですみましたし。」

「あんたまた防犯を強くしたの?」

「命がけですからやれることはなんでもやりますよ。それに矢田先輩とあかりねぇの安全性も確保しないといけないので。」

すると意外そうにこっちを見る。

「なんですか?」

「いや、あんたってもっと非常なんだと思ってたわ。賞金100億の賞金首でほとんどの殺し屋があんたの依頼を気にやめていくのに。」

その言葉に笑う。

「いや、殺し屋が辞めていくのは基本は別の職業につくようになったからですよ。マナフィーさんみたいにモデルをやったり腕っ節が強い暗殺者なら大統領の護衛など。多くの殺し屋をちゃんとした世の中に立てるようにしただけです。だからロヴロさんみたいに未だに暗殺業についている人とかいますしね。それに100億は最初からではないんです。俺が最初の命の値段はたったの100万円今の1000分の一です。しかし俺がアメリカ政府とロシア政府を味方につけた時には50億円になってたはずです。」

「……ちょっと待って。アメリカ政府とロシア政府を味方につけたってどう言うこと。」

「3年間海外にいたって言いましたよね?その間俺はアメリカ政府とロシア政府に戦争に使わないことを条件に反合成物質の危険性まぁ今の触手です。その危険性と解決策。つまり対先生ナイフと対先生弾。そして新型インフルエンザワクチンやいろんなものを提供してきたんです。その結果アメリカ、ロシア、また内密に中国、韓国、イタリア、フランス、ドイツ、オーストラリアなど多くの政府から支援や保護を受けられるようになりました。まぁ、全部の国が軍事的に利用しようとしていたので断りましたけど。」

「……ちょっと待ってそれじゃああなたを暗殺したときは世界各国から狙われるってこと?」

「はい。でもどうしても殺したい日本政府は80億円値段をつけた。だからそのことを知りながら暗殺に来るのは殺せない暗殺者つまり世界各国が利用している暗殺者。もう分かりますよね。仕事実績があり世界中の政府なら誰でも知っているような殺し屋に限定されることになります。まぁアメリカ軍やFBIの訓練を2年間くらい受けていたので絶対に殺されないように訓練されました。トラップ、薬品、銃の取り扱いなど軍隊のトップでもしないような訓練を受けさせられました。全てを生き残れるようにと。」

生き残られるようにずっと無茶苦茶な訓練を受けさせられた。

「ちょっと待ってじゃああともう20億はどうやって上がったの?これ以上の上がる要因がわからないんだけど」

「初代死神の暗殺失敗。」

するとイリーナは反応する。

「たった一回それだけのことで20億円上がりました。まぁ死にかけましたけど。」

「ちょっと待って。あなたあの死神を退けたの?」

「初代は一回ですが二代目は三回は退けてますよ。まぁ初代死神は今の先生ですが。」

「……」

イリーナは訳がわからなくなっているらしい。当たり前だ。

でもその前に

「えっとツッコミどころが多いんだけど。その前になんで羽川くんが触手について知ってたの?対先生BB弾も対先生ナイフも全部羽川くんが作ったっていってたけど」

矢田先輩の言葉に俺は下を向く

「それは俺が触手の元となった生物エネルギーを使った無限エネルギーの原案を作ったからだよ。」

「……どういうこと?」

「まず最初に先生のことについて説明しないとな。なぁまずおかしいと思わないか?先生は俺のことを最初から知っていたことがすでに。」

「うん。多分一番みんなが不思議なことだと思うけど。」

「そうだな。そして確か地球生まれってことは知ってるよな。」

「うん。」

「でも、みんなが一番不思議に思ってなくちゃいけなかったのはその先生のことをなんで俺が一番知っていたかってことだよ。」

そう。本来矢田先輩が不思議に思わないといけない場所はそこだった。

「だって普通本人でもないのに初速600kmってわかるんだ?しかも俺研究してたって言ってるんだぞ。矢田先輩はスルーしてたけど。それに弱点だってこのクラスに入ってきたときから知っている。暗殺対象のあのタコが教えてくらないのになんで知ってるのか疑問に思わなかったのか?」

「…そういえば。」

「……ちょっと待って私の触手を外せたのも。」

「あぁ。あの時は強化薬を作るためっていっただろ。あれはエネルギーが膨大させるつもりで子供の頃の俺が考えたものつまりだったんだけど」

「ちょっと待ってカエデちゃん触手をつけてたの。」

「うん。でも」

するとあかりねぇが固まる。

「ちょっとこうちゃん。もしかして奪われた技術って」

「あぁ。その触手の元々の原案だよ。元々はネズミとかそう言う生物に打ち込むはずだったんだけどすぐに危険だって気づいた。その生物が死ぬと細胞分裂はとまるだろ。でもそのエネルギーは周辺つまり地球や空気をそのエネルギーに変えていく。月が三日月になっただろ?あれは規模的に多分ネズミじゃないのかな?打ち込まれたネズミの細胞周期が終わってそれが外に移転した。つまりは月をそのエネルギーに変えたってこと。」

「……えっとごめん意味がわからない。」

まぁ当たり前か。

「なんていえばいいんだろう。簡単にいえば火事かな?物質が建物でエネルギーが火。ネズミという建物が火事になって全焼する。すると火は他の燃やすものを探す。そしたら月という建物がありそれに燃え移ったって訳。」

「んじゃ次はあのタコという火が地球に燃え移るってこと?」

イリーナの意見に頷く。

「そういうことですね。まぁそれで水となっているのが今やってる暗殺ってこと火は消してしまえば燃え移らない。つまり先生を殺してしまえば。」

「地球に燃え移らないですむ。」

「そういうことです。そして全焼して地球に移る前の期間があと一年ってこと。」

まぁこうしておこう。わかりにくかったが伝わったのでいいや。

「それって結構まずいんじゃ。」

矢田先輩はいうが実際のところそうでもない

「って言っても実際完全燃焼しきれないときもあるんだけどな。例えばデパートがあるだろ。でもああ言った施設って防火シャッターとか結構備えてあるだろ。」

「うん。あるけど。」

「確実に止められる訳じゃないけど火は弱まっていく。。つまりは大きな施設ほど完全燃焼する前に消える可能性が高いってわけ。それが人間の場合70%つまり燃え移る確率は30%しかないんだ実際。」

「えっ?」

「まぁそのほかにもあかりねぇに渡した薬あるだろ?あれは触手を液状化させる物質なんだけどあれは大きなふただと考えていい。」

「えっ?」

「油に燃え移った火を消すときふたを閉めるのが消す方法があるだろ?あれの原理ってなんだと思う?」

「確か酸素を失わせて燃やすものをなくすんだよね。」

「そうだな。…でも消すのには時間がかかる。それが小さい火ならすぐに消える。あかりねぇみたいにな。」

多分あれ一日か二日しかたってなかったな。多分だけど

「ちょっとそれじゃあ。」

「正直な話もう1%もないんだよ。地球が燃える確率は。100万分の3くらいしか。死神には強化薬って言ってレシピは渡してるしアメリカ政府が今宇宙国際ステーションで実験している。」

「……嘘。」

「本当だよ。まぁ違うのはその建物が燃えたままの状態で生き残るってだけだ。つまり。」

「殺せんせーを殺せないでも。」

「地球は破壊されないってこと。」

「あぁ。そういうこと。」

俺がいうと二人は少し嬉しそうにする

「でも、あなたよくそれを黙ってたわね。」

「まぁ、いくつかやりたいことがあったのとそれに死神がそれを望んでいなかったからですね。」

「どういうこと?」

不思議そうにしていると俺はちょっと厳しい顔になる。これをあかりねぇの前で言わないといけないのか

「矢田先輩は落ち着いて聞いてください。」

「えっ?」

「雪村あぐりさんの遺言が椚ヶ丘中学3ーE組の先生になってほしいってことだったそうです。」

「……えっ?」

「……誰?」

「わたしのお姉ちゃんで去年まで先生をしていたんです。」

あかりねぇが話す。

「そして俺と死神の恩人。死神にとったら好きだったらしいです。でも」

すると目元が熱くなる。そしてかすかに水滴が流れる。

「あれ?」

「……こうちゃん。」

あかりねぇがぼやけて見える。そしてうしろから抱きしめられた。

「もう無理しないでいいよ。」

「えっ?」

「ずっと我慢してたんだよね。知ってるよこうちゃんがうつ状態だったの。」

「えっ?」

「殺せんせーから聞いてたんだ。全部それで矢田さんに全部見られたんでしょ。」

「……本当なの?」

「…はい。」

イリーナの問いに矢田先輩は答える。

「私は体験したことがないし安全なところにいたけど殺されるのも佳奈ちゃんが死んだのもこうちゃんにとったら辛かったんだよね。」

すると声が震えてるのが分かる。

「私も辛かった。こうちゃんが死んでいるって聞いたとき泣いちゃった。私はこうちゃんのことが好きだったから。昔から泣き虫で臆病だったけど困ったときがあったらなりふり構わず助けにきてくれて。なりたいって言ってた女優の応援もしてくれた。でも、最初に主演が決まって喜んでくれるって思った時には。」

「あかりねぇ。」

「もういいから。私ももう我慢しないから。だから」

我慢しないでいいよ

そう言われて先は泣いた。あかりねぇも矢田先輩もイリーナもいることを忘れるくらいに泣いた。

しばらく泣いたあと何か優しく暖かいものに包まれたが何構わず時間を忘れるくらいに泣いた。

そう泣いた。

涙が出続け声がかれ

そして次第に意識は闇の中へ落ちていった。

 

「……」

目がさめると背中にかすかに暖かいが取れ冷気が体を包む

そして見回すとフローリングのリビングにいるのがわかった。

「あれ?」

いかにも高級そうなリビングにびっくりしてしまう

「……あれ?ここどこ?」

「羽川くん起きた?」

すると目線の先にエプロンをきた矢田先輩が立って、

「えっ?」

目をこすろうとすると目が痛い。なんか膨らんでいるし

「……昨日大変だったんだよ。カエデちゃんは羽川くんを抱きしめて立ったまま寝ちゃうし羽川くんはずっと泣いてるし」

「……そっか。昨日泣いちゃったのか。」

「うん。」

……そういえばあのバカのせいで矢田先輩とあかりねぇと同棲するんだっけ。

「……矢田先輩。」

「……何?」

「ありがとうございます。」

俺は頭を下げる。

「多分矢田先輩の言葉がなかったらあかりねぇと昔みたいな関係に戻れてなかったですし。」

「ううん。気にしないでいいよ。私は何もしてないから。」

「……」

俺はあることを思い出す

あの時の返事まだしてなかったな。

「すみません。ちょっと最低なこと言ってもいいですか?」

「……うん。何?」

「俺、矢田先輩とあかりねぇの二人が好きです。」

「……えっ?」

「ずるいとは思いますがでも優しくてしっかりものでかっこいい矢田先輩が好きです。」

すると呆気にとられているのかずっと俺を見てくる

「……それでなんですけど。」

俺が言おうとするとくすりと笑う。

「……えっ?」

「カエデちゃんが言った通りだったよ。ぜったいに羽川くんならそうするって。」

「……」

読まれてた。あかりねぇに

「でも、ちょっとカエデちゃんが羨ましい。逃亡生活の前からずっと仲よかったんでしょ。」

「はい。そうですけど。」

「……ねぇ。羽川くんはずるいね。私の気持ちを知ってるんでしょ。殺せんせーから聞いてるよ。他の人の気持ちがわかるって。」

「……はい。」

「じゃあ私の今の気持ち分かる?」

矢田先輩の顔色を見ると青よりの紫確か

「……嫉妬してるんですか?」

「うん。だから。」

すると首元を引っ張られ矢田先輩が顔と顔がひっつきそうなくらい近づき口に柔らかいものが触れる。

「だたいま。ビッチ先生よ」

「どうしたのよ。かや」

そして後ろの二人と目が合う。

すると矢田先輩は離れていく。えっと今のって

「……じゃあ朝ごはん持ってくるね。」

「……」

「ちょっと桃花ちゃん」

あかりねぇと矢田先輩がキッチンへ向かっていく。

「……あの、羽川。あなた大変ね。」

「同情だけはマジでやめてください。」

これから始まる生活に真面目に不安がしかなかった。


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