橘ありすのそばに居たいだけ。   作:桃音@まゆすきp

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不思議の国のアリスが小さい頃から大好きでした。
デレマスで橘ありすと出会えてよかったよ。

新SSR欲しいよ。マジで。

実はとても好きな作品の作者様にお気に入り登録されてた事が嬉しくて、昨日は1人でじたばたしてました。


4話

「ただいまぁ。」

 

かちゃっとドアを開けようとしたら鍵が掛かってた。

ランドセルから鍵を取り出す。

 

「ただいまぁ…?」

 

人がいる気配がしない。あれ?優しそうなマミーは?

ていうかパピーは朝から見てないんだけど。

 

(お母さんは仕事。お父さんは……居ないのよ。

とりあえず夕飯を用意してくれてるはずだから食べましょ。

 

そうなんだ。それは寂しいな。

お母さん、いつ帰ってくるのかな。

 

夕飯はきちんと作ってあって、ラップの上にはメモもあった。

 

【うさぎへ

残さず食べる事。今日も1日よく頑張ったね。】

 

弥生うさぎのお母さんの優しそうな顔を思い出す。

 

本当に私がこの身体をもらっていいのかなぁ。

こんなに愛情を注いでもらって、きっと優しくて人気者な弥生うさぎ…。

多分、私はすぐに嫌われるぞ…?

 

あー。これが夢でも全然いいよ。

いっそ、全て白昼夢でもおっけーだよ。

そういやエブリデイドリームの意味ってどっちなんだろう。

エブリ・デイドリーム?(全て白昼夢)

エブリデイ・ドリーム?(毎日が夢のよう)

 

うーん。謎だわ。

 

とりあえずお母さんのご飯を温めて食べる。

 

(あんたってなんていうか変よね。どっか冷めてるし。

普通なら"転生ウェーーーイ"って言っててもおかしくないのに、それがないし。

 

「転生ウェーーーイ(棒読み)、はい言ったよ?」

 

(そういう話じゃないんだってば。

 

転生転生って言うけどさ、別に転生したかったわけじゃないんだってば。

でも転生しなきゃ蘇生させられるとか脅されたんだからさ…。あのアホ神様…。

 

(きぐるみのかみさまをバカにしないでよねっ。

 

きぐるみの神様…?なんか聞いた事ある。

 

『座右の銘はきぐるみのかみさまはいるよ!です!』

 

あ、かのんくんか。

かのんくん可愛いんじゃぁ…。

 

(だから、きぐるみのかみさまなんだってば!ふわもこのジャスティスキュートなんだってば!

 

はいはい。

あんたもかのんくん好きな事はわかりましたから。

 

(うぅ…信じてくれないとか…。

 

あー。パソコンでゲームする。

確かアカウントのパスワードとか覚えてるし大丈夫でしょうっと。

 

 

「リンクスタート!」

 

誰もつっこんでくれない…。

別にソードアートる訳じゃないからね。

 

 

『システムメッセージ:ひきにゃんがログインしました』

『お、ちゃんと寝てたんだな。ひきにゃん。』

『ひきにゃんさん降臨!』

『やぁやぁ。君が生きててよかったよ。うん。』

 

実は転生先でこれやってますとか言ったら、今すぐに寝ろと言われそうだなぁ。

 

『おひさ。リアルで大変でさ。』

 

嘘は言ってない。マジで大変。

 

『あ、自分がアイドルなるって言ったら応援してくれる?』

 

とりあえずネタで言ってみよう。

 

『理由あってアイドル的な?』

『315プロからスカウトですか!?』

『応援くださいっ!!』

『↑応援するよっ!!』

 

おい、望月杏奈ちゃんの真似した奴。怒らないから出てこいよ。

キャラクターネーム、ビビッド・ラビットとリリィ・ナイト!杏奈ちゃん可愛いんだからな!

百合子と組んでるの好きだよ。

成長chu→LOVER!!めっちゃ好きよ。

もっともーっとラブしたい!だよ。

 

『ていうか、315プロって男性のアイドル事務所でしょーが。』

 

思った事をチャットで言ってみる。

 

『え、ひきにゃんって女性…?』

『ここ最近で一番衝撃をうけたぜ。』

『ひっきにゃーん、とりあえず結婚してくれ。』

『お、ひきにゃんさんちーっす。』

 

お、おう…。

男性だと思われてたらしい。

え…マジかよ。

まぁ、ガチプの人で女性って少ないしなぁ。

 

うっわぁ…少しびっくり。

性別、別に言ってないけどさー。けどさー。

とりあえず討伐いこ。

誰誘おうかなぁ…。

 

ビビッド・ラビットさんから個人メッセージが届く。

 

『アイドル、もしもなるんだったら頑張って!(*^∀^*)』

 

ビビッド・ラビットさん…(キュン

こういう子もロリだったらいいなぁ。ショタでもおっけー。受け入れるよ。

さっきは勝手に心の中で怒ってごめんね。

 

はぁ…。

とりあえず346プロのオーディション受けてみるか。

 

主人公補正で合格だったらなにこのクソゲーだよ。うん。

 

書類審査があるんだ。ふーん。

 

締切は来週まで…。うっわ。急がないと。

写真とプロフィール。未成年は保護者の承諾…。

 

お母さんが帰ってくるまで待とう。うん。

 

それまでゲームゲーム♪

 

 

 

 

 

 

 

『ひきにゃんさん…?』

 

なぜかぼろぼろの私のキャラクターがいた。

うん、調子のりすぎたわ。

一人でレイピアぶんぶん振り回して切りつけてたらそりゃ敵にタゲられるわ。

 

『ごめん、やらかした。なんか楽しすぎて。

疲れてるっぽいからもう落ちるわ。』

 

そう打ち込んだらログアウトする。

 

うっわー。なんか調子が狂う。

目線も違うし、画質とかパソコンのスペックが低いからかなぁ。荒いし。

うぅ…。

設備整えたい…。

 

「ただいまー。うさぎ、まだ起きてるの?」

「おかえり!うん、起きてた!」

 

お母さんの帰りです。

アイドルのオーディション受けたいと言ったらどうなるかなぁ。

 

(多分、とてもびっくりするわね。うん。

 

「ねぇ、お母さん。お願いがあるんだ…。

 

 

私、アイドルになりたいっ。」

 

お母さんは頭をぽふぽふ撫でながら言う。

 

「きっとなれるわよ。さぁ、寝ましょうね。」

 

ちーがーうー!これ絶対冗談、もしくは子供の憧れだと思ってるパターンじゃん!

 

「じゃあオーディションの募集要項みて、サインして?」

「え?」

 

ほら。真面目に受け止めてなかったですよね?私、わかるよ。

ほらほらちゃんと見てね~。

 

「うさぎ…。アイドルになりたいって気持ちはよくわかるんだけど…ね。さすがに難しいわ。

お母さんお仕事で忙しいから送迎だって出来ないし、ライブだって見に行けないの。」

 

むぅ…来ると思ってたよ。

 

「ありすちゃんだって親が忙しいから送迎はプロデューサーさんにしてもらってるんだよ。

ライブに来てもらえなくても、それでも私頑張るからっ。」

 

他にも色々と問題はある、はず。

とりあえずオーディションが受けたいっていう動機もダメだし。

ありすちゃんが知ったら血相変えて怒りそうだなぁ。

 

でもさ、やっぱりありすちゃんと近い場所にいるためには、多分アイドルしかないと思うんだよね。

 

目指せ、神アイドルっ!

違う、これ違う奴だ。

 

あ、今の年齢だったらプリパラしても怪訝そうな目で見られないな。だって幼女先輩だもん。うん。

 

(どうしよう。今すぐにこいつ殴りたい。

めっちゃお母さん考えてるじゃん。

 

 

ようやくお母さんの口が開く。

 

「ねぇ、うさぎ。

 

お母さんはうさぎがしたい事はなんでもさせてあげたいの。

アイドルの件も…。

 

うさぎがちゃんとアイドルになる為に自分でどうすればいいか、調べたのよね。

いいわ。承諾しましょう。

 

ただし約束。

受からなくても、夢は諦めちゃダメよ。最初から上手くいく事なんてないんだから。」

 

ヤバイ。お母さんかっこいい。

承諾げっとだよ。

151匹の仲間を探しにいかなきゃ!

って違う。しかも今、ポケモンって151匹どころじゃないし。

 

まぁいい。

募集要項書いて、締切までに郵便局行かないと。

 

「さ、うさぎはもう寝ましょ。

明日も頑張りましょうね。」

「はーい。

おやすみなさ~い。」

 

部屋の明かりが消えて、真っ暗だ。

徐々に瞼が閉じていく。

 

おやすみなさい。

 

(はい、おやすみ。

 

 

 

 

 

○**○**○**○**○

 

驚いた。

いきなり娘がアイドルになりたいだなんて言うんだもの。

346プロの募集要項まで調べて持ってきて…。

 

私の旦那は346プロの武内プロデューサーと仲がよかった。

そして、私は昔アイドルをしていた。

しかし…私はアイドルを辞めた。

滅茶苦茶な理由で、だ。

周りの人からはプロデューサーとの喧嘩とか、軋轢が生じた結果とか言われてるけど…100%彼は悪くない。

私の身勝手。

 

武内プロデューサーはショックを受け、アイドルプロデュースが出来なくなっていた。

 

最近、シンデレラプロジェクトなるものを立ち上げて、有名にはなってきているが。

 

 

これは何かの縁なんだろうか。

 

娘はすやすやと寝息をたてて寝ている。

 

そんな娘を撫でる。

 

「私と同じ結末はダメよ…うさぎ。」




時系列は気にしないでくださるとありがたいです…。
うさぎという子供生んだ後もお母さん、アイドル頑張ってたとか考えてくれると嬉しいな。うん。

こんな適当な奴が本当にアイドルになっていいのか?と少々頭を悩ませております。
闇にのまれすぎなんだよ、主人公。

とりあえずお母さん(29)はただいま、ファッション関係の雑誌記者になってます。
↑一応補足的な感じです。

ちなみに、ミリオンネタとsideMネタいれましたが…わかりましたかね。

まぁ、きぐるみのかみさまはいるよ。

次回もあんまり期待せずにお待ちくださいな…。

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