真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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お気に入りが85まで増えていて、うれしいですね。

みなさまの暇つぶしになっているのなら、ありがたいことです。

タグにハーレムをいれました。何人か落としたいので。

ちゃんと書けるか不安ですが、頑張って書きたいと思います。




十六話

如月「今日、真桜は休みだったな。部屋にいるかな?」

 

真桜の部屋を訪ねる。

 

如月「真桜いるかー?」

 

「副長?入ってきてええよー。」

 

如月「おじゃましまーす。」

 

真桜の部屋の中は工具や絡繰の部品やらで足の踏み場もないありさまだった。

 

如月「ちょっ、お前、部屋の片づけくらいしろよな。」

 

「ええー、メンドイ。」

 

如月「お前なぁ……」

 

「それで?副長何の用?」

 

如月「ああ、作って欲しいものがあるんだが、ちょっと俺の部屋まで来て欲しい。実物を見てもらいたいから。」

 

「副長の部屋に?ええで。」

 

真桜をつれて、自室に戻り、中へ招き入れる。真桜、そんな簡単に男の部屋に入るなよ。自分で誘っておいてなんだが。俺はそんな風に見られてないのかな?男しては悲しいがそっち方面は一刀にまかせよう。

 

如月「これを作って欲しいんだが。」

 

「これ何?」

 

如月「冷蔵庫といって、食材を保存するものだ。下の扉を開けてみな。あと、上の扉には氷が入ってる。」

 

「あ、涼しい。なるほど。上に氷を入れて、下を冷やすんやね。」

 

如月「ああ、これを八個作って欲しい。厨房用に大きいものも。優先順位は厨房用だな。設計図を渡すから、改良出来るならやってもらって構わない。」

 

「え?ウチにまかせてもらえるん?」

 

如月「ああ、俺よりうまく作れるだろうからな。あと、こっちも作りたいのだが。」

 

と氷室の設計図を渡す。

 

「氷室?」

 

如月「あと、少し離れた所に東屋も建てようと思う。氷を切り出す作業場所としてな。それと、これも何個か作ろうと思う。」

 

「梯子?いや違うな、両端がちょっと高くなってて、中央部に半分に割った竹がつけてある。これ何?」

 

如月「これは、レールと言ってな、案内路って意味だ。切り出した氷を東屋から氷室へ移動させるときに、この上を滑らせて運ぶ。」

 

「へえ、いいねこれ。」

 

「だろ?とりあえず、氷室を作ろう。材料はそろえてあるから、やっちまうぞ!」

 

「おおー!」

 

それから一週間かけて氷室と作業場の東屋が完成した。そして今日は、氷の初入れのため、警備隊二十人に来てもらった。氷を切り出す組、氷をレールで移動させる組、氷室の中で氷を並べる組の三組に分けて作業する。俺はヒャダルコを唱えて、氷を出す役をやっている。朝一から作業を行い、休憩をはさみ、昼過ぎには作業を終えることが出来た。

 

如月「みんな、お疲れ様。昼飯を用意したから、食べてくれ。氷を扱う作業だから、寒かっただろう。俺の国の鍋料理の水炊きというものを用意した。どんどん食え。」

 

「「ありがとうございます。副長。」」

 

作業を手伝ってくれたみんなで水炊きを食べ、最後は雑炊でシメた。みんなも満足そうだった。

 

昼からは凪との約束で、呪文を教えることになった。

 

如月「さて、千里の道も一歩から。まずは、初心者用の呪文を教えよう。」

 

「はい、宜しくお願いします。」

 

如月「凪は気弾は撃てたよな?」

 

「はい。」

 

如月「ならば、気弾を撃つときどうやって撃ってる?」

 

「えっと、体内にある気を右手に集めて、ある程度貯まったら放出するって感じです。」

 

如月「うん、そうだね。じゃあ、気を炎に変えようとか、氷に変えようとか考えたことはある?」

 

「いえ、そのようなこと考えたことなかったです。」

 

如月「なら、人差し指に気を集めて、小さい気弾をこんな風に出せるか?」

 

「はい。こんな感じですか?」

 

如月「おお、いいぞ。じゃあこの気を燃やしてみようか。こんな感じ。」

 

指先に集まっている気の温度を上げていくと、小さな火がともる。

 

「はい、やってみます。」

 

凪は集中して指先の気を燃やそうとしているが、うまくいかなかったみたいだ。

 

如月「まぁ、口での説明だと分かりづらかったな。すまん。」

 

「いえ、副長が謝ることでは……」

 

如月「なら、凪手握るぞ。」

 

と言って凪の手を握る。

 

「うっ……副長。」

 

凪の手やわらかいな、前はこんな経験なかったからなぁと思いつつ

 

如月「凪、さっきと同じように気を出してみて。」

 

「あ、はい。副長。」

 

と顔を赤くしつつ、気を出してくれる。

 

如月「俺の気を凪に送って、燃やす感覚を伝えたいと思う。」

 

といい、凪に燃やす感覚を送る。

 

「なんだか、指先が熱くなってきました。」

 

如月「お、いい感じだ。もっと温度を上げるような感覚だ。……いいぞ。」

 

そして、凪の指先に火がともる。

 

「わぁ、出来た。」

 

凪は顔を輝かせる。

 

如月「こんな感じだ。気の量を増やせば、もっと巨大な火の玉を出せるぞ。こんなものもできるぞ。」

 

右手に鳳凰の姿をした炎を出す。

 

「副長、すごいです。」

 

如月「と、少しやりすぎたな。まぁ、このようなことも出来るというわけだ。よし、じゃあもう少し気の量を込めて、さっきのをやってもらおう。」

 

「はい、副長。」

 

凪が集中している間に、薪をセッティングする。

 

「副長、出来ました。」

 

如月「よし、次はその火の玉を撃ってみよう。やり方は手に何か物を持っている時にそれを相手に投げて渡すような感覚だ。あのくべてある薪に向かってやってみろ。」

 

「はい、副長。やあっ!」

 

火の玉は薪に向かって飛んでいき、ちゃんと薪に火がついた。

 

如月「よし、いいぞ。威力的にはメラってところか。」

 

「副長、この威力で初心者向けなんですね。」

 

如月「まあな。でもな、凪のメラと俺のメラの威力は全然違うぞ。メラ。」

 

と、メラを唱える。凪と同じ大きさのメラだが、別にくべてある薪に当たると、大きな火柱を立てる。

 

「なっ!……副長、これが、同じものですか?」

 

如月「ああ、俺と凪で威力が違うのは、魔力が断然に違うからだ。こっちで言うと気力ってところか。」

 

「気力……ですか。」

 

如月「ああ、例えるなら、同じ殴るという行為は鍛錬をしている者としていない者とでは威力が全然違う。そんな感じか。」

 

「なんとなくは、分かります。」

 

如月「なんとなくでいいよ。俺も説明しにくい。でも、凪は気弾をあそこまでの威力に出来たんだから、そんな感じで鍛えれば良いよ。よし、休憩しよう。慣れないことをしたんだ疲れただろ。」

 

「はい、結構疲れました。」

 

如月「言っといてなんだが、凪が疲れたなんて、よほどだな。」

 

と苦笑する。

 

「でも、副長。このような力はどうやって身に着けたのですか?」

 

如月「この能力は、神様からもらったんだ。」

 

「は?神様ですか?」

 

如月「あれ?言ってなかったっけ?俺、一回死んでるんだよ。しかも、神様が間違えて殺しちゃったらしいんだ。だから、この力をもらって、この世界に来たんだ。この世界に来たのも、どういう世界か内緒にされていたんだ。」

 

「え、じゃあ、副長は死人なのですか?」

 

如月「いや、生きてるよ。この世界に生き返らせてくれたんだ。まあ、無理に理解しようとするな。そんなものだという認識で良い。さて、練習を再開するぞ。」

 

「はい、副長。」

 

その後、夕方まで練習は続き、凪は、メラが使えるようになった。次は、ヒャドを教えるか。

 

 


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