仮面ライダーエグゼイド レジェンダリー・エンディング 作:エクシ
「貴様…一体何者だ!」
「ククク…さぁ貴方が持ってるプロトガシャットを全て渡してもらいますよ。」
プロトブレイブ プロトハンタークエストゲーマー レベル5…かかってこい!ガシャコンブレイカーで斬りかかる私の攻撃をドラゴナイトブレードで止める。
「く…!」
「甘いですねえ。」
ドラゴナイトガンで私に近距離から射撃…!
「グアアア!」
後ろに吹っ飛ぶ私…くそ!
「黎斗!」
今度はプロトポッピーがプロトブレイブに挑む。ガシャコンバグヴァイザーⅡのビームガンモードで射撃攻撃を繰り出しながら接近していったが…それは無駄だ。そんな真正面から攻撃してどうにかなる相手なら私がこんな苦戦するわけがないだろう。
プロトブレイブはドラゴナイトガンでポッピーを撃つもそれを回転しながらかわすプロトポッピー。だがプロトブレイブはプロトポッピーの近くまでジャンプしドラゴナイトブレードで燕返しを繰り出す。
「キャア!」
-ガッシューン!-
音声がガシャットから鳴り、ポッピーは変身解除に追い込まれた。彼女の元に駆けより怪我をみるがそこまで大したことはないようだ。だが気絶しているか…なら私が1人でやるしかないようだ。
「ゲンム!」
「パラド…こんな時になんだ!邪魔をするな!」
「俺はあのガシャットを取りに行ってくる。ポッピーを任せるぞ。」
あのガシャット…?
そうか私がパラドのために作った2本のプロトガシャットのことか。確かにあのガシャットがあればパラドも変身し戦えるはずだ。
早く行けと急かそうとしたころにはパラドは既に階段を上っていた。確かにいい考えだとは思うがパラドを待つ気はさらさらない。あのガシャットらは厳重に保管してあるからな。パラドといえども簡単には手に入らないだろう。
パラドが帰ってくるまでに決着をつける、それが神の才能を持つ私の役目!!
「何をする気です?」
「さぁな…だが奴が帰ってくるまでにお前を倒す。よってお前がパラドをもう1度見ることはない!ブハハハ!!」
「…調子に乗ってくれますね。」
「そんなに話していていいのか?お前のライダーゲージはもう半分もないぞ!」
ハハハ!気が付いていなかったのか?この間抜けめ!私のプロトデンジャラスゾンビガシャットの力で戦闘が長引けば長引くほどプロトブレイブのライダーゲージは減っていく。こちらが攻撃を加えずとも時間さえ経てばこちらは勝てるのだ。
「知ってますよ。ハンデはもうこの辺でいいでしょう?」
「何?」
プロトブレイブはオレンジ色の粒子となって消えた…と思いきや私の横に現れ攻撃!コイツ…ポッピーのようにプロトガシャットの力を注入したバグスターなのか!?
「ぐ…お前はいったい…!」
「気になりますか?なら私を倒してみてくださいよ。」
いい度胸だ。いいだろう、本気を出してやる!
-ガッチョーン!ガッシューン!ゲキトツロボッツ!-
先ほどダークガットンから奪ったプロトゲキトツロボッツガシャットだ!プロトデンジャラスゾンビガシャットを抜いて起動させたガシャットを挿入する。
-ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクショ-ン!X!アガッチャ!ぶっ叩け!突撃!モウレツ パンチ!ゲキトツロボッツ!-
ゲンム プロトロボットアクションゲーマー レベル0!レベルは下がったもののゲキトツスマッシャーによるパンチの破壊力は甚だしいものだ。
喰らえ!!ゲキトツスマッシャーをプロトブレイブに向けて発射する。ロケットブースターの加速で避けきれないプロトブレイブは両腕の装備で防ごうとするも衝撃は吸収しきれない。次だ!
-ドレミファビート!-
フフフ、先ほど気絶しているポッピーから勝手に回収させてもらったプロトドレミファビートガシャットだ。
-ガッチョーン!ガッシューン!ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクショ-ン!X!アガッチャ!ド・ド・ドシラソ・ファ・ミ・レ・ド!オーライ!ドレミファビート!-
今度はプロトビートアクションゲーマー レベル0だ。吹き抜けに放り出されたプロトブレイブにさらなる攻撃を加える!ドレミファターンテーブルを操作しワッツアップサウンダーから音のエネルギー弾を撃ち込む。
「グオオ!」
ドレミファターンテーブルでタイミングよく操作!回転!吹き抜けから落ちようとするプロトブレイブを4方向から攻撃し空中に浮遊させつつダメージを負わせる。さすが私だ!
-ガッチョーン!ガッシューン!デンジャラスゾンビ!ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクショ-ン!X!アガッチャ!デンジャー!デンジャー!キル・ザ・クルーエル!デンジャラスゾンビ!-
ブハハ!やはりプロトゾンビアクションゲーマー レベルW-0!この姿が今はしっくりくる!さっきはバグルドライバーで変身した時が懐かしさのせいか気分がよかったが、今のこの姿も嫌いじゃないぞ!
-ガシャコンスパロー!ガシャット!キメワザ!ギリギリ クリティカル ストライク!-
プロトギリギリチャンバラガシャットをキメワザスロットホルダーに装填し鎌モードのガシャコンスパローを逆手持ちしてギリギリクリティカルストライクの準備は整った。
未だにプロトドレミファビートの力で空中でダメージを負い続けているプロトブレイブの元までジャンプし斬りかかる!これで終わりだ!
一番下のフロアに落ちるまで何度もガシャコンスパローで斬りかかる!これが私に逆らった罰だ!喰らうがいい!
-ガッシューン!-
プロトタドルクエストとプロトドラゴナイトハンターZのガシャットが抜け霧島の変身が解除された。なかなか強力な敵だったことは認めよう、プロトブレイブ。恐らくプロトタドルクエストに何かデータを入れて強化していたのだろう。プロトガシャットは消滅者を保存しておくためにかなりの容量が空いているからな。そのような強化の方法があったとは勉強になった。
だがそれとこれとは別!!私は攻撃を止めないぞ!消えろ消えろォォ!!苦しんだ顔を拝ませてもらうぞ!
…!コイツ…笑っている?
何度も斬りかかられてなぜコイツは笑っているのだ…。すると吹き抜けの上の方から黒い何かが飛んでくるのが一瞬見えた。自分も落下しているからな、何が来たのかは見えなかった。だが”それ”は確かに霧島の体に挿さったのだ。
「まさかガシャットか!?」
「檀黎斗!貴方が私を攻略してくれたおかげで”私は完成する”!!」
もう床に落下する。そう思った時、私は霧島”だったもの”に攻撃を喰らった。
………………。
「フゥッッ!!」
やれやれ、まさかまたライフを使わされるとは。残りライフ2。これで死んでいいのはあと1回となってしまった。まさかゲムデウスとの戦闘前にここまで追いやられるとはな。
だがそんなことも言ってられないか。こいつは一体なんなんだ!?!?霧島の姿はバグスターへと変わっていた。いやコイツがバグスターだというのはわかっていたが、檀正宗がバグスターとして復活させた元人間だと思っていたのだ。こんな怪人体になることなど普通では考えられない。
「お前…元人間のバグスターではないのか?」
「さぁどうでしょうね。この姿をする元人間のバグスターは初めて見るでしょう。この姿にさせてくれたのは貴方のお陰ですよ、檀黎斗。」
私の…だと?
…!コイツどこかで見たことがある。確か檀正宗が社長だった頃に目を通した資料にあったゲームのキャラ。ゲームの名前は確か「ハリケーンサバイバル」。
「お前…ハリケーンサバイバルのディザストか!」
「ほう知ってましたか。そう、私はサバイバルゲーム ハリケーンサバイバルのNPC ディザスト。訳あって私は完全な存在ではなかった。だからこのプロトプロテクター内でサバイバルゲームを行うことでデータ収集させてもらってたんですよ。」
「データを集め終わったことで本来のバグスターの姿となったというわけか…!」
「ククク…昔ブレイブには面倒なことをされたのでプロトブレイブの姿は早く止めたかったんですよ、ありがとうございます。」
ヘラヘラするんじゃない、虫唾が走る…!私の足元には奴が使っていたゲーマドライバーとプロトタドルクエスト、プロトドラゴナイトハンターZガシャットが落ちている。これで一応衛生省から言われた指示はクリアしたのだがな。
奴の右手には私が過去に使っていたガシャコンバグヴァイザーがビームガンモードで装着されている。それは私の物だ!回収する…!
-マイティアクションX!デンジャラスゾンビ!-
「グレードW-0。変身!」
-ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクショ-ン!X!アガッチャ!デンジャー!デンジャー!キル・ザ・クルーエル!デンジャラスゾンビ!-
私が変身を完了する間にビームガンモードで攻撃を仕掛けてくるが出現したパネルによって守られている。変身は一先ずさせてもらおう。
パネルを破壊し変身が完了すると同時にこちらもガシャコンバグヴァイザーⅡのビームガンモードで反撃。ポッピー、君が寝ている間にいろいろと拝借させてもらったよ!!
--ガッシューン…--
-ジャ・キーン…-
-ガッチャーン…-
お互いにチェーンソーモードに変えて接近戦に持ち込む。接近戦ならプロトデンジャラスゾンビガシャットを使う私が有利!ゲージをどんどんと減らしていく。
「私に近づくとは馬鹿なやつめ!」
「そのままそっくりお返ししますよ。」
その言葉を聞いた瞬間、私はディザストから発せられた竜巻に巻き込まれ後ろへ吹っ飛ばされた。しまった…!ハリケーンサバイバルとは敵と味方に分かれて戦うサバイバルゲーム。しかしNPCの中に敵味方関係なく妨害をしてくるキャラがいる。それがディザストだ。
ディザストに近づく者は竜巻に巻き込まれて大ダメージを受けてしまうため、敵の攻撃を見極めつつディザストにも注意しなくてはならないらしい。
らしい…というのもこれは私が考案したゲームではない。初めは檀正宗が独自に開発したのかと思っていたが企画書を見ているうちに奴が作ったものではないと感じた。
奴が作ったにしてはゲームの出来が良すぎる。
まさか…。
「ハリケーンサバイバルを作ったのは…お前か?」
「おぉ…さすが天才プログラマー。」
「プロトプロテクターを作るほどの腕ならばこのゲームを作るのは造作もないことだろう。」
フフン…さすが私!私の眼に狂いはない!…ん?だがおかしいぞ。コイツはハリケーンサバイバルのバグスター。ハリケーンサバイバルが作られたことで生まれたバグスターというわけだ。
だがコイツはハリケーンサバイバルを作ったのは自分だと言っている。どういうことだ…?
…!そうか。考えられることはただ1つ。
「わかったぞ、お前の正体!」
「ほう。」
「お前は檀正宗と同じ。完全な抗体を持っている人間が大量のバグスターウイルスを摂取したことによってバグスターへと生まれ変わった存在だ!」
檀正宗は何年も前からバグスターウイルスをその身に宿し完全な抗体を作っていた。そしてこの間、ゲムデウスウイルスを自らに注入したことで檀正宗としての自我を保ちつつバグスターへと転生を遂げたのだ。
コイツもそれと一緒だ。完全な抗体を身につけた霧島はその身にディザストウイルスを注入。自我を保ちつつディザストバグスターへと転生したのだ。
「だがハリケーンサバイバルはまだ不完全だった。そのためこのプロトプロテクター内のサバイバルゲームでデータを集めてバグスター化を目論んだというわけだ。」
「素晴らしい!素晴らしい分析ですよ、檀黎斗さん。」
小さな拍手をしてくるのは中々にイライラさせてくれる。しかしわからないことがまた増えてしまった。
「いつからバグスターウイルスを体にいれていた?檀正宗はともかく花家先生ですら完全な抗体を身につけるのに5年はかかっている。」
「そうですね…1年経つか経たないか…くらいかな。」
なんだと!?そんな馬鹿なことがあるか。1年といったら鏡先生や九条貴利矢よりも短いことになるぞ。あの2人は完全な抗体など宿していない。1年で完全な抗体を手に入れる方法といえば尋常ではない量のバグスターウイルスを摂取することだろうか。そんなことをすればものの数秒で消滅するだろうが。
「お話はこれくらいにしましょうか。プロトガシャットは全て回収させてもらいます。」
そういうとディザストはこちらに走ってくる。仕方ない、この続きはコイツを倒してから考えるとするか…!