仮面ライダーエグゼイド レジェンダリー・エンディング   作:エクシ

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仮面ライダークロニクルを終わらせることを目的にCRに協力している檀黎斗は幻夢コーポレーションにあるプロトガシャットを取り戻してくることを衛生省から指示された。ポッピーピポパポと共に幻夢コーポレーションに入ることは成功したものの、社内はプロトガシャットしか起動できない”プロトプロテクター”が仕掛けられていた。プロトプロテクターの開発者である霧島と名乗る男はプロトブレイブへと変身しゲンムと交戦するが…。


第2話「新たなzombieの力!」

社長室のパソコンの中からオレンジ色の粒子が放出され霧島の形をかたどった。バグスター特有の移動方法だ。

 

 

「さてと、ゲームのテストプレイヤーになってもらいましょうか、黎斗さん?」

 

 

そう言いながらブランク状態のガシャットをデスクの上の装置に装填する。そして同じくデスクの上に乗ったアタッシュケースからプロトガシャットを1本ずつ取り出してガシャコンバグヴァイザーに装填してはソルティ、リボル、モータス、ガットン、カイデンそしてポッピーピポパポと様々なバグスターを召喚していった。だがすぐにそのバグスターらは体が消えかかる。

 

 

「いきなりしょっぱいぞ!」

 

「撤退!撤退!!」

 

「全然アクセルがかかんねえ!」

 

「システムダウン。まもなく強制的にシャットダウン。」

 

「我の体が消えていく…!?消える前に切腹をォォ!」

 

「そんな…みんなとドレミファビートしたいよ!」

 

「まぁ諸君落ち着きたまえ。」

 

 

霧島は6本のプロトガシャットをそれぞれバグスターたちの体に投げて突き刺した。それらはバグスターの体内に吸収されていき、全員の体は黒く変化する。

 

 

「これで君たちはプロトプロテクターの環境においても活動ができる。ダークバグスターたちよ。」

 

 

すると霧島の前に黒い髪にゴスロリのようなモノトーン衣装となったダークポッピーピポパポが前に出てきた。

 

 

「私たちに何させようっていうの?バグヴァイザーの中で眠ってたのにいきなり

出されるなんてピプペポパニックだよ!」

 

「ククク…君たちバグスターをさんざん利用していた檀黎斗が今この社内にいる。」

 

「なんだと!我が仲間のバグスターたちを散々こけにしてくれたあの男が!ならば己はかたき討ちに参るぞ!」

 

 

ダークカイデンが真っ先に社長室から消えた。他のバグスターたちも意思が固いものになったようで消えていく。最後に残ったダークポッピーピポパポも行こうとするが引き留める霧島。

 

 

「待ってください、ポッピー。君にはこれを。」

 

 

そう言って先ほどまで使っていたガシャコンバグヴァイザーとデスクの引き出しから取り出した別のプロトガシャットを手渡す。

 

 

「これって…。」

 

「このデスクの奥に入っていたものです。11本のプロトガシャットとは別に檀黎斗が独自に開発していたものでしょう。使ってください。」

 

 

 

 

 

えぇい…さっきからガシャコンバグヴァイザーⅡの中からキーキーとうるさい!

 

 

「ねえええ!くーろーとー!!どこにいくの!!おーしーえーてー!!」

 

「黙れ!敵に気が付かれるだろう!」

 

「飛ばすぜェェ!」

 

 

あれはモータス!私の開発した偉大なるゲーム 爆走バイクのバグスターだ。だが色が黒くなっている。あれは確か以前プロトドラゴナイトハンターZを体に挿したダークグラファイトに見られた症状と同じだな。

 

ということはモータスもプロト爆走バイクを体に挿してダークモータスとしてレベルアップしているということか。言いだろう、コイツを撃破してプロトガシャットを奪い返すにはむしろ好都合!

 

 

-マイティアクションX!-

 

 

プロトマイティアクションXガシャットオリジンの起動は完了。次はガシャコンバグヴァイザーⅡを既に腰に巻かれたバグスターバックルに装着。

 

 

-ガッチャーン…-

 

 

これで準備は完了だ。バグルドライバーⅡのAボタンを押すことで待機音が鳴り響く。

 

 

「グレード0。変身!」

 

 

-ガシャット…バグルアップ…!マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクショ-ン!X!-

 

 

ゲンム アクションゲーマー レベル0のバグルドライバーⅡverに変身完了。さぁ行くぞ!ガシャコンバグヴァイザーⅡをビームガンモードに装備してダークモータスに連射する。だがダークモータスはモータスヴァイパーの操作スキルでかわしていく。

 

 

「風になるぜェェ!」

 

 

ならばこれでどうだ!

 

 

-ガッチョーン…!ガッチャーン…!-

 

 

チェーンソーモードでダークモータスとすれ違うタイミングで斬りつける!ダークモータスはモータスヴァイパーから落下し階段から転げ落ちる。フフフ、私に逆らうからそうなるのだ!

 

 

「キーサーマーァァ!」

 

 

ダークモータスがキレている、私には関係ないがな。…ん?な…モータスヴァイパーを持ち上げて階段を上がってきた!?

 

 

「な…!」

 

「うわー!モータスが怒ってるよぉ!」

 

 

ポッピーもガシャコンバグヴァイザーⅡの中から見ているようだ。今は邪魔するな!もう一気に決めるしかないな。ガシャコンバグヴァイザーⅡのAボタンを押して必殺技を発動だ。

 

 

-キメワザ…-

 

 

Bボタンで発動!

 

 

-クリティカル サクリファイス…!-

 

 

チェーンソー型の巨大なエネルギーを作り出しダークモータスに一気にぶつける!死ねぇ!!

 

 

「Noooo!!!」

 

 

モータスヴァイパーごとふっ飛ばし爆散するダークモータス。飛び散った中から飛んできたプロト爆走バイクをキャッチした。まずは1本…!

 

 

「あれあれ~!もう終わっちゃったの?」

 

「ポッピー、今見ていただろう。次のガシャットだ。」

 

「これ以上ガシャットは渡さないよーだ!」

 

「? ポッピー、何を…」

 

 

-ガッチョーン…-

 

 

ガシャコンバグヴァイザーⅡをパッドモードにしてポッピーを見る…が不思議そうな顔をしている。

 

 

「私、何もしゃべってないよ?」

 

「こっち!こっちだよーう!」

 

 

声のする方向は私の後ろからしていた。振り向くとそこには黒い服を着たポッピー ダークポッピーピポパポが立っていた。

 

 

「えぇ~~!私がもう1人!?」

 

「君はバグスターだ。別個体のポッピーがいるのは不思議なことじゃない。それより色が違うということは彼女もプロトガシャットが挿し込まれているということだ。」

 

「まさか…もう1人の私を倒すの?」

 

「その通りだ。」

 

「えぇ~…嫌な感じとかしないの~~!?」

 

「全くないッッ!!!コンティニューしてでもクリアする!!」

 

 

プロトガシャットを手に入れるためだ!何とも思わないね!ガシャコンバグヴァイザーⅡをバグスターバックルにつけてダークポッピーピポパポのいるところへと駆けていく。変身前に倒してしまうのが一番楽だからな!

 

 

-ガシャコンブレイカー!-

 

 

プロトマイティアクションXガシャットオリジンの力でガシャコンブレイカーを召喚。襲い掛かろうとした瞬間、横の道から黒いカイデンが斬りかかってきた。コイツから一筋でももらえば致命的なダメージを負う。ガシャコンブレイカーで太刀を止めて何とか攻撃を喰らうのを防いだ。

 

 

「おなごに手を出すとは許せん外道め!」

 

「そーだそーだ!」

 

 

ガシャコンバグヴァイザーⅡの中のポッピーからもそんな声が聞こえるが無視する。ここを乗り切れば倉庫室だ。そこには”アレ”がある。

 

 

「今のうちだぞ。」

 

「ありがと!」

 

 

ダークポッピーはガシャコンバグヴァイザーを取り出して腰のバグスターバックルに取り付けた。あれは霧島から借りたものだろう。そしてプロトガシャットを取り出して起動させる。

 

 

-ときめきクライシス!-

 

 

く…やはり気が付かれていたか。あれはプロトときめきクライシスガシャット。5年前、11本のプロトガシャットを完成させる際に会社には極秘で独自に作ったプロトガシャットのうちの1本だ。社長室のデスクの中に隠していたのだが正宗に気が付かれて霧島の手に渡っていたようだ。

 

 

「変身!」

 

 

-ガシャット!バグルアップ…!スマイリングガール!ジェノサイド!恋のシミュレーション!乙女はとても ときめきクライシス!Woooo!-

 

 

フフフ、やはり私が作ったプロトタイプの音声の方がいい!後に作られたときめきクライシスの音声は誰が作ったのかは知らんが…センスがない!ドリーミングガールとはなんだ!恋は夢見ただけじゃダメなのだ!…まぁそれはいいか。

 

唯一私が作った仮面ライダーダークポッピー ときめきクライシスゲーマー レベルXの難点はたとえ適合者であっても人間には扱いきれないということだった。プロトガシャットはただでさえ危険なものだ。プロトガシャットの場合はせめてレベル3までが人間に使える限界なのだ。だが私の神の才能はこの世にレベル(テン)のプロトガシャットを作りだしてしまった。あぁ…何と罪深い…だが美しい…!

 

ん?モノクロなのはポップなポッピーのイメージには反する?黙れ!アイライトスコープが鮮やかな赤に光っているだろう!ポッピー曰く悪性のバグスターである証拠らしいがな。

 

そんな愛しいダークポッピーとダークカイデンが私に襲い掛かってくる。2人相手というのは少し分が悪い。

 

 

「やっちゃえー!」

 

「この一筋で決める!」

 

 

まずい!ダークカイデンの斬撃が私の胸部を襲う。先ほども言ったがギリギリチャンバラは一撃だけでも喰らうだけで大きなダメージを負ってしまう。それに今の私はツクモライフガードというパーツで胸部が守られている。アクションゲーマーレベル2やゾンビゲーマーレベルXに変身していた場合のライフガードよりも防御力が劣っているのだ。

 

ダークカイデンの一撃は私のライダーゲージを0にした。

 

 

「黎斗!」

 

 

ポッピー…安心しろ。君はガシャコンバグヴァイザーⅡの中に入っているから私の装備扱いとなっている。

 

 

-ゲームオーバー-

 

 

私の体が消えていく。ダークカイデンとダークポッピーは満足そうな様子だ。

 

…………。

 

バカめ!!!!

 

 

私はすぐに土管からコンティニューする!!どうやらコンティニューのことは知らなかったようだな。隙がありすぎだ!土管から飛び出す間にプロト爆走バイクをキメワザスロットホルダーに装填する。

 

 

-キメワザ!爆走 クリティカル ストライク!-

 

 

黒いプロトレーザー バイクゲーマー レベル2を召喚しハンドルを握って空中で跨った。タイヤが超回転しダークカイデンにそのまま体当たり。タイヤの回転でダークカイデンの体は削れていき爆破が起きる。

 

ダークカイデンの中から飛び出したプロトギリギリチャンバラをキャッチしつつ爆風でダークポッピーを飛び越えて倉庫室へ突入した。

 

 

「よーくーも!カイデンを~!」

 

 

ダークポッピーがガシャコンバグヴァイザー ビームガンモードで射撃攻撃を倉庫室のドアに打ちこんでくる。銃撃音が鳴り響く中で中にあった隠し扉を破壊して中にあった箱からガシャットを取り出す。

 

 

「檀黎斗!どうして生きてるの!」

 

 

ダークポッピーは個体は違うもののどこかポッピーと似て明るい性格のようだ。ベースとなったプログラムは同じだからな。

 

 

「ククク…残りライフ3。ガシャットオリジンにはコンティニュー機能がついているのだ。そして貴重なライフを1つ失ってまで手に入れたガシャットの力を見せてやろう。」

 

 

手に入れたプロトガシャット。それは…。

 

 

-デンジャラスゾンビ!-

 

 

そう我が愛用ガシャットのプロトタイプ!プロトデンジャラスゾンビガシャットだ!

 

 

-ガッシューン…-

 

 

プロトマイティアクションXガシャットオリジンをガシャコンバグヴァイザーⅡから抜いて準備は完了だ。Aボタンをポチっとな!

 

 

「グレード0!」

 

 

-ガシャット!バグルアップ…!デンジャー!デンジャー!キル・ザ・クルーエル!デンジャラスゾンビ!-

 

 

ブハハハ!!これこそ5年前に私が変身した仮面ライダーゲンム プロトゾンビゲーマー レベル0だ。プロトマイティアクションXガシャットオリジンの次に作ったガシャットこそこのプロトデンジャラスゾンビガシャット。レベルは0だ。

 

 

「行くぞ、ダークポッピー!!」

 

 

-ガシャコンスパロー!-

 

 

プロトギリギリチャンバラガシャットを手に入れたことでガシャコンスパローを召喚出来るようになった。コイツはなかなか使いやすいから気に入っている。弓モードの形状で撃ちあいとなり、倉庫室の棚を盾にしつつ出口へと近づいていく。

 

 

「結局ガシャットは変わってもレベルは同じ!ゲージも減ってるし不死身じゃないならあんまり変わらないね!」

 

 

ダークポッピーの分析能力は中々高いようだ。確かにプロトマイティアクションXガシャットオリジンを使って変身したアクションゲーマーと同じくレベルは0で変わらない。通常版のデンジャラスゾンビのように死のデータを取り込んだわけではないので不死身というわけではない。

 

それでもこのガシャットに変えた理由、それは…。

 

 

「あれ…?」

 

 

ダークポッピーが突然膝をついた。バグスターが変身したライダーは基本的にライダーゲージが付いていないからわかりにくいだろうが、ダークポッピーのライダーゲージは徐々に減ってきている。

 

ゾンビの特徴は不死身、増殖…そして感染。

 

プロトデンジャラスゾンビガシャットは感染の特徴を兼ね備えたガシャットなのだ。起動して変身してから展開されるゲームエリア内はゾンビウイルスが蔓延する。ゲームエリア内にいるプレイヤーはゾンビウイルスに侵されていきライフが徐々に減っていくのだ。パラドと戦った際にレベル0とは無の力と言ったがこれはライダーゲージを無にしていく力。

 

力が入らないようだな、これで終わりだ!ガシャコンスパローを投げ捨てバグルドライバーⅡのBボタンを押す。

 

-キメワザ…-

 

 

そしてAボタン!

 

 

-クリティカル クルセイド…!-

 

 

足にゾンビの無の力を具現化した黒いエネルギーが溜まっていく。

 

 

「ブハハハアア!!」

 

 

ダークポッピーの近くにひとっとび、そして回し蹴りで一発だ。慈悲の心?そんなものはない。私が生み出したバグスターではないのだからな!

 

ダークポッピーは消滅しその場にはガシャコンバグヴァイザーとプロトときめきクライシスガシャット、そしてダークポッピーの中にあったプロトドレミファビートガシャットが残った。

 

 

「これでいい。」

 

 

-ガッシューン…-

 

 

プロトデンジャラスゾンビガシャットを抜くことでゲンムの姿から檀黎斗神の姿に戻る私。そしてパッドモードにしたガシャコンバグヴァイザーⅡにプロトドレミファビートガシャットを装填した。

 

 

-ガシャット!-

 

 

そしてポッピーを外に出す。

 

 

「えぇ!!ちょっと黎斗~~!プロトプロテクターがあるここで外に出たら死んじゃ…アレレ?」

 

 

その心配はない。プロトドレミファビートガシャットの成分を混ぜ込んで外に出したからな。ポッピーのバグスターウイルスの消滅スピードは格段に落ちた。

 

 

「よかった~~!これで2人で戦えるね!」

 

 

そう、1人でも手駒は多い方がいいからな。ポッピーにガシャコンバグヴァイザーⅡとプロトときめきクライシスガシャットを渡し、準備は完了だ。

 

プロトシャカリキスポーツとプロトジェットコンバットは九条貴利矢が手にしているので後回収するプロトガシャットは5本(+私が個人的に作ったプロトガシャットが2本だがな)。

 

 

待っていろ、霧島明。今お前の鼻をポキッと折ってやるからなぁ!


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