仮面ライダーエグゼイド レジェンダリー・エンディング   作:エクシ

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霧島によってついに始まったレジェンドライダークロニクル。ゲームエリアにいる人間がレジェンドライダーを模った戦士 レジェンドプレイヤーとなって戦い合うゲームだ。衛生省によってCRにて投獄されている檀黎斗は仮面ライダーゲンムとして仮面ライダーカブト、仮面ライダーウィザードと共に戦いを繰り広げた。CRのメンバーたちは今日も日本各地でオペに当たる。


第8話「時を越えたfriendship!」

「わりぃ!すぐに来てくれ!ウチの生徒が仮面ライダーになって戦ってんだ!」

 

 

仮面ライダーフォーゼ 如月弦太郎さんから連絡が入って僕はすぐに天ノ川学園高校へバイクを走らせた。最上魁星の一件で弦太郎さんには助けられたから今回のことで恩返しが出来ればいいな。

 

 

 

 

 

天ノ川学園高校はあらゆる仮面ライダーの姿になったレジェンドプレイヤーたちが戦いを繰り広げていた。レジェンドライダークロニクルのゲームエリアが全世界になってから感染者の数は減ったから、このように大戦になっているのは久しぶりに見る。すぐにオペを始めよう!

 

 

-マイティアクションX!-

 

 

「大変身!」

 

 

-ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション!X!-

 

 

今パラドは”僕”から完全に分離している。パラドは風都付近でオペをしてくれているから天才ゲーマーMの力を使わずに僕1人の力でどうにかしなくちゃいけない。

 

 

「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!」

 

 

-ガシャコンブレイカー!-

 

 

ガシャコンブレイカーをハンマーモードで召喚。クウガプレイヤーとダブルプレイヤーに打撃攻撃を叩き込む。HIT!のエフェクトが順調に出ているから、それぞれのライダーゲージを削っていっているはずだ。

 

 

-ガッシューン!ガシャット!キメワザ!マイティ クリティカル フィニッシュ!-

 

 

ゲーマドライバーから抜いたマイティアクションXガシャットをガシャコンブレイカーのガシャットスロットに装填。僕を囲んだレジェンドプレイヤーたちにキメワザのマイティクリティカルフィニッシュを叩き込んだ。

 

ダメージの衝撃で患者たちの体から仮想ガシャットが放出されて消えた。何とかオペは完了。でもまだまだレジェンドプレイヤーは戦いを続けている。そこにボロボロになったスーツを羽織っている弦太郎さんが駆けてきた。

 

 

「おう!エグゼイド!悪いな、いきなり来てもらってよ!」

 

「弦太郎さん!フォーゼに変身して戦ってもらえますか?僕1人じゃさすがに多すぎます!」

 

「それが出来るならとっくにしてるぜ。フォーゼドライバー、つい一昨日捨てちまったんだ。」

 

「え!?」

 

「んなわけでお前を呼んだんだ。」

 

 

フォーゼドライバーを捨てた…?相変わらずすごいことをする人だ。でも何か目的があってそんなことをしたんだろうな。

 

 

「永夢!マイティブラザーズだ!」

 

 

この声は…パラド!そうか、僕とパラドは離れてても気持ちが伝わる。

 

 

「でもそっちは…!」

 

「安心しろ、風都の方は別の仮面ライダーが守ってくれている。俺を呼べ!永夢!」

 

 

なら言葉に甘えさせてもらう!

 

 

-マイティブラザーズXX!ガッチョーン!ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!マイティ!ブラザーズ!2人で1人!マイティ!ブラザーズ!2人でビクトリーX!-

 

 

パネルが僕の体を通過、”俺”の体はエグゼイド ダブルアクションゲーマー レベルXへとレベルアップした。体を回転させフレキシブルな攻撃でレジェンドプレイヤーたちに体当たりを食らわせる。

 

 

-ガッチョーン!-

 

 

「だーい変身!」

 

 

-ガッチャーン!ダブルアップ!俺がお前で!お前が俺で!マイティ!マイティ!ブラザーズXX!-

 

 

ダブルアクションゲーマー レベルXXにダブルアップ!”僕”のよこにはレベルXX Rになっているパラドが立っている。

 

 

「永夢、困ってるみたいだな。」

 

「助かるよ、パラド。」

 

 

-ガシャコンキースラッシャー!-

 

-ジャ・キーン!-

 

 

パラドはガシャコンキースラッシャーを召喚、僕はガシャコンブレイカーをブレードモードに変形させた。二手に分かれてレジェンドプレイヤーたちに斬撃を食らわせていく。2人ならこの量の患者をどうにかオペしきれそうだ。

 

 

「フォーゼ!レジェンドプレイヤーからスペースギャラクシーフォーゼガシャットを取れ!お前ならそれを扱える!」

 

 

そうか、さすがパラド。レジェンドライダーの仮想ガシャットは元となった仮面ライダーの変身者であれば理性を保ったまま使えるのだ。ちょうど僕が今斬った患者の中にフォーゼプレイヤーがいたからその近くにガシャットが…あった!

 

 

「弦太郎さん!これを!」

 

 

スペースギャラクシーフォーゼガシャットを受け取った弦太郎さんはそれを起動。

 

 

-スペースギャラクシーフォーゼ!-

 

 

「変身!」

 

 

-ロケット!ロケット!スイッチオン!スペース!スペース!ギャラクシーフォーゼ!-

 

 

「宇宙キター!仮面ライダーフォーゼ、タイマン張らせてもらうぜ!フォーゼドライバー、また力貸してくれ!」

 

 

-ロケット オン-

 

 

ロケットモジュールがフォーゼ ベースステイツに変身している弦太郎さんの右腕に出現。ジェットが放出され低空飛行しながらレジェンドプレイヤーたちに体当たりをしていく。

 

 

-ドリル オン-

 

 

今度はドリルモジュールが出現。左手でエンターレバーを引いて必殺技だ!

 

 

-ロケット ドリル リミットブレイク!-

 

 

「っしゃ!お前ら、我慢しろよ!ライダーロケットドリルキィィック!」

 

 

ロケットモジュールによる加速とドリルモジュールの破壊力で次々とレジェンドプレイヤーたちの変身を解除していった。さすが先輩ライダーだ。全ての生徒たちを助けられた。

 

 

「パラド、ありがとう。」

 

「久しぶりの協力プレイ、心が滾ったぜ。」

 

 

パラドとハイタッチをしようとした時、突然大きな音が鳴り響く。これは…電車のチャイム…!?

 

 

「なんだなんだぁ!?」

 

 

弦太郎さんも辺りを見回している。空に時空の穴が生まれたかと思うとそこから本当に電車が出てきた!?ど…どういうこと?ポッピーなら「ピプペポパニックだよ~」って言うんだろうけど、人が本当に驚いた時は何も声が出ないんだな。

 

って…電車がこっちに突っ込んでくる!?!?

 

 

「うわあああ!」

 

 

-パワーダイザー-

 

 

もうぶつかる!僕たちが顔を手で覆ってると巨大なマシンが突然現れて突っ込んできた電車を止めてくれた。

 

 

「おぉ!三郎か!助かったぜ!」

 

「先生、勝手に借りちゃったよ!」

 

「ありがとな!倒れた生徒たち、頼んでいいか?」

 

「任せてよ。」

 

 

どうやら弦太郎さんの教え子が操縦したマシンのようだ。パワーダイザーというらしい。パワーダイザーは次々と倒れた生徒たちを拾って瓦礫の落ちていない場所へ移動させている。とにもかくにも助かった…。

 

 

-ガッチョーン!ガッシューン!-

 

 

「あっぶねえ!やっぱ無理やり作ったチケットじゃ上手く操縦できねえぜ!」

 

 

僕たちはみんな変身を解除して一息つこうとしたら電車のドアが開いた。中から出てきたのは…鬼!?

 

…ん?どこかで見たことがあるような…。

 

 

「オーナーが安全運転でって言ったのに先輩が飛ばしすぎるからでしょ。」

 

 

亀…。

 

 

「プハー、やっとついたんか。よく寝れたわ。」

 

 

熊…。

 

 

「クマちゃん寝すぎ~!」

 

 

竜…。

 

もうなにがなんだかわからない。オペでアチコチ行っていたせいで疲れているんだろうか。

 

 

「待ってよみんな!」

 

 

やっとまともな人間が出てきた…でももう今更遅い、僕は疲れてしまっているんだから。病院に帰って薬を出してもらおう…。

 

 

「永夢!これは幻覚じゃない!俺にも見えてるぞ!」

 

「え…!」

 

「俺にも見えてるぜ。きちんと毎日睡眠8時間とってるから間違いねえ!」

 

 

リーゼントをクイッと撫でながらドヤ顔をしている。もちろんドクターとしては褒めたいところですけど今は…。

 

 

「おぉ!いたぜ!コイツがエグゼイドだ!」

 

 

そう言って鬼が僕に近づいてきた。確か名前は…。

 

 

「吾郎ちゃん?」

 

「誰が吾郎ちゃんだ!モモタロスだよ!」

 

 

そうだ!モモタロス!以前超スーパーヒーロー大戦をプレイした時に選択したゲームキャラ!今回は現実の存在だから一応会うのは初対面ということになる。

 

 

「さっきはごめん。僕は野上良太郎。宝条永夢君…で良かったかな?」

 

 

電車から降りてきた唯一の人間が僕に話しかけてくる。

 

 

「はい…そうですけど…。」

 

「僕たちは仮面ライダー電王。時間の運行を守るために戦ってるんだ。」

 

「ん?電王先輩!一度会いたかったんだ!握手してくれよ!」

 

「あ?フフン…しょうがねえなあ。」

 

 

モモタロスが弦太郎さんに手を出そうとするも亀や熊、竜の怪人たちが「自分がやる」と主張し喧嘩を始める。そんな4人を無視して良太郎さんは話を続けた。

 

 

「実はこの時代で起きてるレジェンドライダークロニクルは未来にもかなり影響を与えていて時間が大きく乱れてしまってるんだ。だからどうにかして解決したいんだけど僕たちだけじゃバグスターウイルスを使って行われているレジェンドライダークロニクルを終わらすことは出来ない。」

 

「だからエグゼイド…永夢に力を借りようってわけだな。」

 

 

4人とそれぞれ握手している弦太郎さんは最早弦太郎さんの握手会のようになっている。未来がどうだとか正直意味はよく分かっていないが、悪そうな人ではないし僕に助けを求めているのは確かだ。

 

 

「うん。何とかして作れたチケットの時間がここでね。あともう1枚、オーナーに頼んである時間までのチケットが出来た。」

 

「とにかくどこかに行くってことですよね?でも僕にはオペが…。」

 

「永夢、行って来いよ。俺がここを受け持つぜ。」

 

 

パラドがCRに…それなら安心だ。

 

 

「ありがとう、任せるよ。」

 

「あぁ、風都での戦いでは魔界城のVRが出現した。このゲーム、VRやらARやらとにかく色々盛り込んだヤバイゲームになってる。気を付けろよ、永夢。」

 

「分かってる。ありがとう!」

 

 

こうして僕はデンライナーと呼ばれる電車型のタイムマシンに乗ることになった。まさか本当にタイムマシンに乗る日が来るなんて…。

 

そうこうしている僕たちを遠くからシャッターを切る男が校舎の上に立っていたことに僕は気が付かなかった。

 

 

 

 

 

「ってどうして弦太郎さんまで…?」

 

 

デンライナーの食堂車にはイマジンと呼ばれる4人の怪人、良太郎さん、コハナちゃん、ナオミちゃん、そして弦太郎さん。

 

 

「いやー俺タイムマシンに乗るのが夢でよ!乗せてくれてありがとうございます、先輩!」

 

「先輩、喜んでもらえてよかったねえ。」

 

「おい弦太郎!その先輩ってのやめてくれよ。カメ公が増えたみたいでイライラするぜ!」

 

 

亀はウラタロス、熊はキンタロス、竜はリュウタロス…よし、やっと覚えたぞ。同じような名前はどうも覚えるのに時間がかかる。同じようといえば良太郎さんと弦太郎さんで両方とも○太郎なんだな。こっちもちょっとややこしくなる。ドクターとしては患者さんの名前を間違えられないし本当は得意にならなくちゃいけないところなんだろうけど…。

 

そんなことを話しているうちに目的の”時間”へと着いた。それはレジェンドライダークロニクルが始まった時間。霧島に会いに行くのだ。

 

 

 

 

 

辺りには突風が吹き荒れている。これは自然現象で起こるレベルの風ではない!

 

 

「おいおい!もう始めっちまってんじゃねえか!良太郎、体貸せ!」

 

 

そういうとモモタロスは良太郎くんに憑依する。髪が逆立ち赤のメッシュが入っている。瞳は赤く光りニヤリとした。

 

 

「一気に行くぜ!」

 

 

良太郎…もといM良太郎さんは人間離れした身体能力で目の前のビルへと飛び移る。あんな動き…僕には…!

 

 

「僕たちはスマートに行こうよ。」

 

 

そういってウラタロスが肩を組んできた…と思った瞬間、ウラタロスが僕に憑依。なんかパラドに体を乗っ取られていた時を思い出すな…。僕…というよりはU永夢はビルに入りエレベーターに乗り込む。

 

 

「おいおい!みんな行っちゃったぜ?」

 

「慌てんな、弦太郎!俺に任しとき。」

 

 

キンタロウは弦太郎さんの中へ入る。K弦太郎さんは力を足に込めると一気にジャンプ。最上階付近からビルに侵入した。

 

 

「あー!クマちゃんズルい!僕も!」

 

 

リュウタロスはU良太郎さんに侵入、モモタロスを追い出す形でR良太郎さんとしてパルクールのような動きで上へと上がっていく。追い出されたモモタロスは…落下。

 

 

「くそーーー!ハナタレ小僧が~~~!」

 

 

 

 

 

吹き荒れる風の中、最上階に到着した。U永夢は風を抑えながら奥の一室へと入った。そこには大勢の怪人たちと白い服を着た男が倒れていた。その中に1人立っている怪人…それはディザストだった。どうやらレジェンドライダークロニクルガシャットを自らの体に挿し、辺りにいた怪人たちと男を蹴散らした後のようだ。

 

 

「お前が霧島…とかいうやつだね。レジェンドライダークロニクルをすぐに止めてもらうよ。」

 

「…。」

 

「話が通じないみたいだね。じゃあお前、僕に釣られてみる?」

 

 

そういいゲーマドライバーを装着。え?使えるの?

 

 

-マイティアクションX!-

 

 

ガシャットまで!

 

 

「変身。」

 

 

-ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション!X!-

 

 

 

U永夢はエグゼイド アクションゲーマー レベル2に変身。

 

 

「うーんピンクか、好みじゃないけどたまにはいいかもね。」

 

 

それは申し訳ありませんでした…。

 

 

-ガシャコンブレイカー!-

 

 

「えぇ!しかもハンマー!?」

 

 

変形すれば剣にもなるよ。

 

 

「うーん、どっちも僕の好みじゃないんだよねえ。」

 

 

そんな話をしている間に扉からK弦太郎さんが、窓からR良太郎さんが登場。R良太郎さんはデンオウベルトを装着、K弦太郎さんはスペースギャラクシーフォーゼガシャットを構える。

 

 

-スペーシギャラクシーフォーゼ!-

 

 

「「変身!」」

 

 

-ガンフォーム-

 

-ロケット!ロケット!スイッチオン!スペース!スペース!ギャラクシーフォーゼ!-

 

 

「お前、倒すけどいいよね?答えは聞いてない!」

 

「俺の強さにお前が泣いた。涙はこれで拭いとき!」

 

 

紙が部屋に降り注ぐ。どうなってるんだ?

 

 

「あれ、先輩は?」

 

「知-らないっと!」

 

 

デンガッシャーをガンモードに変形させR良太郎さんは銃撃。ディザストに当たるもそれを全く気にしていない。

 

 

「弦太郎!なんかええ武器はないか!」

 

 

どうやら弦太郎さんからキンタロスに向いている武器を教えてもらったようだ。

 

 

-ハンマー オン-

 

 

K弦太郎さんの左腕にハンマーモジュールが出現。これでキンタロスの得意なパワー攻撃が可能だ。ディザストに接近し叩き込もうとするも強風が吹き荒れて部屋の端に吹き飛ばされる。僕たちも行かなきゃ!

 

 

「うーん、僕が今突っ込んでも勝ち目ないよね。得意な武器持ってないしさ。」

 

 

そんな…!

 

 

「俺を置いてくからだろーが!」

 

 

モモタロス!体のあちこちに絆創膏を付けながら扉から入ってきた。階段で上がってきたんだろうな…。

 

 

「良太郎の言ってるようにてんこ盛りで行くぜ!」

 

 

どうやら良太郎さんが4人に何か言ってくれたみたいだ。この4人はバラバラでもそれを繋ぐ良太郎さんがいることで電王としてうまくやっている。そんな印象がある。僕たちCRのメンバーもバラバラだけどこんな風になんやかんやで上手くいってるのかもしれない。

 

僕と弦太郎さんの体からウラタロスとキンタロスが抜けてモモタロスとリュウタロスも含めた4体のイマジンが良太郎さんに憑依。そしてケータロスを取り出す。

 

 

-モモ ウラ キン リュウ クライマックスフォーム-

 

 

オーラが変化し電王はクライマックスフォームへと進化。デンガッシャーもソードモードへと変形させた。

 

 

「俺、参上!お前ら久しぶりに行くぜ!」

 

 

ディザストは手をかざし突風を起こすもデンガッシャーで斬っていき突破。ディザストに斬撃を与える。

 

 

「っしゃあ!…!効いてねえ!?」

 

「俺も行くぜ!みんなの絆で!宇宙を掴む!」

 

 

-コズミック コズミック オン-

 

 

フォーゼ コズミックステイツにステイツチェンジ。バリズンソードによる打突を腹部に与えるも動く気配はない。

 

 

「なんだ!?」

 

「僕もだ!」

 

 

-マキシマムマイティX!-

 

 

「マックス大変身!」

 

 

-ガッチョーン!ガッシューン!マキシマムガシャット!ガッチャーン!レベルマックス!最大級のパワフルボディ!ダリラ ガーン!ダゴ ズバーン!マキシマムパワーX!-

 

 

パラドのいない僕の今変身できる最強の姿 マキシマムゲーマー レベル99に変身。ディザストのところまで突進を試みる。

 

 

「2人とも!どいてください!」

 

 

僕の体の大きさなら普通のバグスターならばひとたまりもないはず…だがディザストはピクリとも動かない。

 

 

「何…!」

 

「ウォオオオ!!」

 

 

やっと発した声は最早人のものではなくただの雄叫び。しかしパワーは尋常ではなく僕の体をいとも簡単に吹き飛ばす。すぐにマキシマムゲーマから離脱し、ガシャコンブレイカー ハンマーモードでディザストに再度攻撃を叩き込む。だが効いている様子はない…!突如ディザストから大量の水流が溢れだし、僕たちはそれに流される形で外に出されてしまった。

 

 

「おいおいなんだコイツ!めちゃくちゃ強いじゃねえか!」

 

「でも俺たちが力を合わせれば倒せないことはないはずだ!行くぜ、電王先輩!エグゼイド!」

 

「はい!」

 

 

-チャージアンドアップ-

 

-リミットブレイク!-

 

 

「俺の必殺技 クライマックスバージョン!」

 

「ライダー超銀河フィニッシュ!」

 

 

良太郎さんと弦太郎さんはデンガッシャー ソードモードとバリズンソード スラッシュモードによる必殺技を繰り出す。わずかながらディザストがピクリと動いた。よし、行けるぞ!

 

 

-ガッチョーン!キメワザ!ガッチャーン!マキシマムマイティ クリティカル ブレイク!-

 

 

再びマキシマムゲーマに乗り込みジャンプ。そこから急加速を付けてマキシマムマイティクリティカルブレイクを足に力を込めて叩き込んだ。僕の…いや僕たちのレジェンドライダークロニクルを止めたいという気持ちを喰らえ!

 

 

「グオオオオオオ!!」

 

 

装甲が…砕けていく!最後にもう1回ディザストを蹴り飛ばし、僕は地面に着陸。遠くへ飛ばされたディザストは爆発を起こし、粒子となって消えていった。

 

 

--ゲ-ムクリア--

 

 

「やった…やりました!」

 

「はー、やっと休めるぜ。」

 

「3人で協力できたのは友情パワーのお陰だ!これからもよろしく!」

 

 

友情…か。僕たちCRの仮面ライダーは仕事ということもあって友情とは少し違う絆があるけれど、そういう形もいいな。それぞれの喜び方を見せる3人。とにかくこれで一件落着だ。さぁ現代へ帰ろう!

 

 

 

 

 

現代の天ノ川学園に到着したようだ。僕はデンライナーから降りる準備を整える。パラドに任せた…とは言ったもののよく考えたら同じ時間に戻ってきたのだから任せる必要はなかったんだった。その場にいた全員が気が付かなかったことに帰りのデンライナーの中でコハナちゃんに怒られてしまった。

 

でももうレジェンドライダークロニクルの惨劇はなかったことになっている。飛彩さんはいつも通り完璧なオペをして、大我さんはニコちゃんと花家医院を一生懸命やって、貴利矢さんはワクチン製作に専念、黎斗さんには罪を償ってもらって、ポッピーやパラドと楽しくゲームして…。

 

しかしデンライナーの扉が開いた先での景色に僕たちは驚愕した。さっきと全く変わらず瓦礫があちこちに転がり、三郎君や仮面ライダー部のメンバーとパラドが生徒たちを救急車に乗せている。

 

 

「そんな…ディザストは倒したのに…どうして…。」

 

「本当に倒したのか?」

 

「…?」

 

 

僕に話しかけてきたのはサングラスをしてトイカメラを首に下げた男性。

 

 

「えっと…どちら様ですか?」

 

「ん?お前!えーっと…名前なんだっけ!」

 

 

デンライナーから降りてきたモモタロスが男性を指さしている。モモタロスは知っているようだ。男性はサングラスを外し溜息をつく。

 

 

「覚えておかなくていいって言ったが、本当に忘れる奴がいるかよ。通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ。」


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