仮面ライダーエグゼイド レジェンダリー・エンディング   作:エクシ

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仮面ライダークロニクルを終わらせることを目的にCRに協力している檀黎斗は幻夢コーポレーションにあるプロトガシャットを取り戻してくることを衛生省から指示された。霧島の正体、それは完全な抗体を持った状態でハリケーンサバイバルのウイルスを大量に摂取した元人間のバグスターであった。しかしその抗体を手にするまでにかかった期間はわずか1年。謎が謎を呼ぶ中、プロトプロテクターサバイバル最後の戦いが始まった。


第5話「尽きるlife」

コイツに近づいてはマズい!遠距離攻撃を繰り出せるガシャットと言えば…。

 

 

-ドラゴナイトハンターZ!ガッチョーン!ガッシューン!ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティアクショ-ン!X!アガッチャ!ド・ド・ド・ド・ド!黒龍剣!ドラ!ドラ!ドラゴナイトハンター!Z!-

 

 

ゲンム プロトハンターアクションゲーマー レベル0でドラゴナイトガンによるレーザー砲を繰り出す。しかしその攻撃を手に巻き付いた竜巻で吹き飛ばすディザスト。これでも駄目か!

 

結局接近戦にまで持ち込まれてしまった。ドラゴナイトブレードで応戦するも竜巻の衝撃に吹き飛ばされてしまう。

 

何とか竜巻に耐えきりつつキメワザを叩き込むしかない…!

 

 

-ガッシューン!ガシャット!キメワザ!ドラゴナイト クリティカル ストライク!-

 

 

プロトドラゴナイトハンターZガシャットをキメワザスロットホルダーに装填しもう一度リベンジだ。ドラゴナイトガンから放出されるレーザー砲をブーストにして竜巻を切り抜ける!

 

 

左手を後ろに向けて攻撃を放出!超スピードでディザストに急接近…そしてドラゴナイトブレードで斬る!!完璧だ!!

 

…!?私のドラゴナイトクリティカルストライクを止めた…だと!?

 

コイツ…なんて力を持っているんだ…!

 

 

「ディザストは多くのサバイバルゲームの参加者を消す役割を持つ。4人プレイなどというぬるいゲームごときの技なんて効きませんよ。」

 

 

私が作ったゲームをぬるいだと…!そもそもターゲットが違うだろう!ドラゴナイトハンターZは友達同士で協力しドラゴンを狩るためにあるものであってハリケーンサバイバルのようなゲームは…云々……。

 

とにかく私の作戦はうまくいかなかったようだ…。さぁどうする…!

 

 

「ゲンム!」

 

 

振り向くとそこにはパラドが立っていた。クソ、もう来たのか!

 

 

「…!なんだお前…誰だ!」

 

「私のこの姿は知らないか。私はディザスト、ハリケーンサバイバルのバグスター。以後お見知りおきを。」

 

「以後なんてないぜ。ゲンム、ゲーマドライバーを渡せ。」

 

「…チィ!」

 

 

仕方ない、余計にライフを減らさないためだ。先ほどディザストから取り返したゲーマドライバーをパラドに投げる。

 

 

「だがパラド、コイツを倒すのはあくまで私だ。」

 

「はいよ、”ゲームマスター”。」

 

 

久しぶりの呼び方だな、どこか皮肉めいて聞こえるが…。

 

 

-パーフェクトパズル!-

 

 

パラドは持ってきた2本のプロトガシャットのうちの1本 プロトパーフェクトパズルを起動させた。このガシャットをパラドが使うのは約5年ぶりか。

 

 

「変身!」

 

 

-ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!Get the shine in the chain! PERFECT PUZZLE-

 

 

「仮面ライダープロトパラドクス パズルゲーマー レベルX(テン)だ!」

 

 

随分と嬉しそうじゃないか、パラドォ!モノクロのその姿は本当に一時期しか使わなかったからな。また使えるのはこんな状況でも嬉しいか。

 

 

「これでお前を倒してゲムデウスウイルスから人間を守る戦いに専念できる!行くぞ!」

 

 

なんだ、そんなことか。だが檀正宗によって生み出されたバグスターが私の仮面ライダークロニクルのフィールドになるはずだった場所を踏み荒らしていくのは確かに気分が悪い。ここはすぐに攻略する!

 

 

「パラド、もう1本を渡せ!」

 

「おう!」

 

 

パラドは持ってきたもう1本のプロトガシャットを私に投げた。もう何のガシャットかわかるだろう。プロトノックアウトファイター、パラドのために作ったもう1本のガシャットだ。5年前までパラドは2本のプロトガシャットを使い分けて花家先生(プロトスナイプ)やCRの目を掻い潜って暗躍していた時期がパラドにはあったのだ。

 

まぁその時も私に逆らって何度か戦ったことがあったがな。

 

 

-ガシャット!キメワザ!ノックアウト クリティカル ストライク!-

 

 

私もパラドから渡されたプロトノックアウトファイターガシャットをキメワザスロットホルダーに装填する。ディザストから放出される竜巻が私に襲い掛かってきた…!

 

 

「パラドォ!」

 

「コイツだ!」

 

 

-高速化 高速化 高速化-

 

 

プロトパラドクスの能力で私にエナジーアイテムが集まる。風が私を邪魔しようとするがそれを上回る速度で突破し…ノックアウトクリティカルストライクをディザストに叩き込む!!

 

 

「グァアアア!!」

 

 

決まった…私の勝利だァァ!

 

 

「私が…ただでやられるかぁぁ!!」

 

 

く…さらに突風が強くなり私の体を傷つけていく。ライダーゲージが…0に…!だがその前にディザストの体が壁に埋まるほどの破壊力のパンチを叩き込んでやったぞ!

 

 

-ゲームオーバー-

 

 

動かなくなったディザストの姿を見つつ私の命はコンティニューされた。これで残りライフは1。他の人間と同様このライフが尽きれば私はプロトマイティアクションXガシャットオリジンによってコンティニューすることは出来ない。

 

 

「く…この力は…!」

 

「クハハハ!さぁとどめを刺させてもらう!」

 

「待って黎斗!」

 

 

ん?上を見るとポッピーが目を覚ましてこちらに声をかけてくる。

 

 

「彼だって命があるんだよ!とどめなんて…」

 

「黙れ!私の許可なく生まれたバグスターはここで削除…」

 

「ククク…素晴らしい力ですね。仮面ライダーゲンム。」

 

「…!」

 

「ですが私はここで敗れるわけにはいきません。プロトガシャットは今回は諦めることにしますが。」

 

 

そう言うとディザストはその場から消滅した。くそ!また変身してとどめを刺してやろうと思ったのに…。

 

そう思っていた瞬間、銃声と共に私の体に衝撃が走った。なんだ…この感覚は…!私の胸から…血…!?

 

 

「黎斗ォ!!」

 

 

ポッピーの高い声が鳴り響く。膝から崩れる私…。パラドは変身を解除しつつ私の元へ駆け寄る。一度私の命を奪っておいてそんな顔をするとはな。宝条永夢から余計なことを学んでしまったようだ。

 

 

「お前は…あの時の!」

 

 

パラドの目線の先には消えたと思われた霧島がガシャコンバグヴァイザー ビームガンモードを私の方に向けてニヤリと笑っていた。貴様が私を…!

 

ポッピーが私の近くに来た。どうやら…プロトプロテクターは…解除…されたよう…だ…。

 

 

-ゲームオーバー-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フゥッッ!!!」

 

 

ブハハハ!残りライフ4…!私はあと3回コンティニューすることが出来る!!

 

 

「黎斗!どうして…!」

 

「プロトデンジャラスゾンビガシャットにもコンティニュー機能を搭載していたのだ。この2本のガシャットは私が使うことは決まっていたからな。とはいってもプロトデンジャラスゾンビガシャットの中に入っている命は4つ。それをプロトマイティアクションXガシャットオリジンの中に移動させておいた。」

 

「フン…相変わらず恐ろしい男だな。」

 

 

お前が分かったような口をきくな、パラド!だが私の素晴らしさに気が付いたことに関しては褒めてやろう。

 

 

「まさかこうまでしても死なないとはね。恐れ入りましたよ。」

 

「お前…どうしてここにいる!」

 

 

ん?パラドは霧島のことを知っているのか?

 

 

「パラド、知っているのか?」

 

「コイツは…」

 

「また会いましょう。仮面ライダークロニクルが存在する限り私は貴方方の前に表れますよ。いや仮面ライダークロニクルが無くなろうとも復活させますがね。」

 

 

そういうと今度こそその場から消え去っていく。

 

…!私のガシャコンバグヴァイザーを盗られたままだ!くそ…いつか取り戻す!!

 

 

 

 

 

裏路地に放置されたコンピューターの画面から出てきた霧島は傷ついた体を庇いながらスマートフォンを取り出し電話をかけた。

 

 

「…あぁ私です。社長、どうやら仮面ライダークロニクルは終わりのようです。…はい、仮面ライダーたちがゲムデウス、そしてクロノスを倒しました。…えぇ、バグヴァイザーはお返しします。融資の見返りとしてお借りしていたものですから。…はい、ハリケーンサバイバルのデータもお送りしますよ。新たな仮面ライダークロニクルのために…ね。」

 

 

電話を切るとアタッシュケースを地面においてそれを開けた。中にはたくさんのガシャットが収納されている。

 

 

「幻夢コーポレーションからこれだけ持ち出せただけでも大収穫だ。…おっとこのガシャットも入れておかなくてはな。」

 

 

霧島はアタッシュケースから白いガシャット スペースギャラクシーフォーゼガシャットを取り出し親指で撫でるとマジックザウィザードガシャットの横に入れた。

 

 

「ククク…ハハハハハ!」

 

 

霧島は高笑いをあげてアタッシュケースを閉じ、その場を去っていった。


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