STEP by STEP UP   作:AAAAAAAAS

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活動報告に辛い事があったので書いてみます。

今回は見る人を選ぶと思います。
特に男オリ主さまはりたーんばっくみーです。


「休日、は…ゆっくり、休みたいっ、です、からね?」

「そう言えば聞きたかったんですガ…」

 

 メイド服を着たヒビキがキーボードを叩きながら、

ツバメの横でプログラムを打ち込んでいる。

 

 サウンドプログラムを組み立てているようだ。

最も少々詰まっており、ツバメにフォローしてもらっている。

しかし、ある程度は形に成ってきた。

 

 だから、今のうちに聞いておきたい事を聞こうと思った。

ちょっと余裕が出来たから聞きたい事を聞くとする。

 

 丁度、うみこさんにハンギングツリーをされてるしずくさんもいる。

聞くにはいいタイミングだと思った。

 

 だからこそ↑の台詞を放っていた。

 

 ヒビキの台詞にうみこ、ツバメ、ねね、

そして吊られたしずくは疑問符を浮かべた。

 

「個人的な疑問ですけド、何で男性社員と合同で仕事しないんですカ?

 たまに男の人が存在してないように感じるんですけド」

 

 その言葉にしずくはぴしっと固まり、

ツバメとねねも「あー」という表情で納得したようにヒビキを見た。

 

 うみこはしずくを見た後、溜息を吐いて彼女を降ろして離れた。

キャラハンメンバーと妹の郷里も興味を感じたのか、聞き耳を立てていた。

青葉は一応、遠山さんの件とは聞いた。

 

 だが、彼女も流石にそれを信じたわけではない。

 

「それを聞いちゃうかい?ヒビキくん?

 というより、ハンギングツリーされた私にノーリアクションでそれを聞くのかい」

 

 若干、堅い表情で笑ってしずくは言った。

 

「すいませン、何か見慣れてしまっテ…」

「ヒビキさんは悪くありませんよ。

 私に怒られる事を毎日する葉月ディレクターに問題があるんです」

 

「おやおや、うみこくんは手厳しいねぇ。

 まぁ、でもそうだね…

 涼風君たちも興味深げらしいし、休憩がてらにはなすとするかな」

 

(一応、ちゃんとした理由はあったんですね)

 

 青葉はその言葉を聞いて苦笑を零すしかなかった。

 

 そして興味深げにキャラハンメンバーに郷理を加えたメンツ、

プログラム班にヒビキを加えたメンバーで机と椅子を持ちより、

しずくは話をすることにした。

 

 机にはゆんとひふみが持ってきたお菓子を乗せて…

 

「結論から言うと、面接の段階で男性社員は無条件で花ちゃんの方に通してるのさ」

「そうなんですか?それは何でです?」

 

 青葉は前から思っていた疑問を素直に尋ねる。

 

「んー…ふざけた理由でいうなら私は可愛い女の子採用担当、

 花ちゃんはその逆というところかな」

 

 その返答にうみこは呆れてため息を吐く。

 

「しかし、それは表面上は…でしょう?

 あなたと花さんはいい加減です、が、意味のない事はしません」

 

「ふふっ、うみこくんに信頼されてるのは意外だけど嬉しいねっ、

 おおっと、デコピンの構えはやめてくれよ。

 ここからだよ」

 

 唯、しずくはどこか複雑そうな溜息を吐いた。

 

「唯ねぇ、コレは私と花ちゃんの偏見が入るからねぇ。

 聞き様によっては不快かもしれないけど…良いかな?」

 

「?失礼な理由ってことですカ?」

「まぁ、ある意味ではねぇ…」

「うーん、そないなこと言われたら益々気に成りますよぉ」

 

 ヒビキとゆんはその言葉に更に興味がわいた。

周りもそうだろう。

 

「今まで暈してはいたけどいい頃合いだし…

 ヒビキくんや涼風くん、鳴海くん、うみこくんはともかく、

 滝本君たちは知った方がいいだろうしね」

 

 名前を呼ばれた四人は互いを見合わせ、首をかしげた。

 

 

 

「ぶっちゃけたことを言うと、

 この業種のデザイナーやプログラマーってコミュニケーション、

 つまり…コミュ力が低い奴が男女ともに多い」

 

 

 

 身も蓋もない言葉だった。

 

 ゆん、ひふみ、紅葉は固まる。

 

 しかし、はじめとねねは心外という風に突っかかる。

 

「ちょ、ちょっと待って下さいよっ!

 私、結構明るいですよっ!元気ですよっ!!」

 

「わっ、私だって元気ですよ~っ、友達だって…」

 

 しかし、無情にも同僚から出た言葉は非常だった。

 

「いや、はじめ…隠れオタクやん…

 その時点で十分暗いやん、間違いなくこっち側やで」

 

「ねねっちは誤解されるから、

 絶対コミュニケーションは上手くないと思う」

 

 ゆんと青葉は納得したように言う。

青葉の言葉にツバメも「あー」としか返せない。

 

 はじめはゆんの厳しい言葉に石化した。

 

「あおっちもなるっちも酷いっ!

 大体っ、なんでうみこさんはOKなんですか」

 

「私はサバゲーで様々な世代の男女と関わってますから…

 交友関係は広いですよ」

 

「私は旅館の仕事をやってたから接客は得意です」

 

「んー…私は普通と思うんですけど、

 遠山さんからは結構褒められてますね、そこら辺」

 

「えっト、バンドで色々と人脈ガ…」

 

 うみこ、ツバメ、青葉、ヒビキの四人がそれぞれ説明する。

その主張に低コミュ力のメンツはうっと詰まる。

 

「まあ、そこら辺は花ちゃんの所も変わらないからね…。

 それにこの会社だけなの知らないが…

 男も女も異性に免疫が無さすぎるのが多いんだ」

 

 しずくは苦笑を浮かべて続ける。

 

「ぶっちゃけ、混ぜると業務が滞る可能性があるんだよ」

 

 その言葉に一同は納得するしかなかった。

 

「まぁ、それでも私が新米の頃は普通に共学のノリだったんだけどね」

 

 しずくは思い返すように目を閉じた。

 

「そうだったんですか?」

 

 紅葉は信じられないという感じで尋ねる。

 

「唯、この業界に入ってデートをする時間なんてないんだよね。

 もう皆は知ってると思ってるけど、泊まりも普通にあるし」

 

「休日、は…ゆっくり、休みたいっ、です、からね?」

 

 ひふみは納得して噛みしめるように言う。

確かにせっかくの休みにデートなんて面倒だ、と思った。

 

「それで別れて男と女で派閥が出来てしまってね、

 そこから男女別は暗黙の了解に成ったのさ。

 いやー…あのドロドロは昼ドラのようだったよ」

 

 思い出してきたのはしずくは遠い目で笑った。

しずくのそんな疲れた様子を見て、流石にうみこも心配になった。

 

「あっ、あの…葉月さん。

 大丈夫ですか?」

 

「あぁ…で、その話の続きなんだけどね。

 一応、私は状況によっては男を入れるつもりもあるし花ちゃんもそうさ。

 唯、条件がいくつかあって…」

 

 既に彼氏や彼女がいること。

 

 或いは既婚者に限る。

 

「といった具合だよ。

 この業界ほど職場結婚に向いてない場所もないからねぇ…

 既に相手がいる人じゃないと任せられないんだよね」

 

「どこの会社もそうの気がしますけど…」

 

 はじめは伺うように尋ねる。

 

「実は面接をした中に私たちの会社に美人が多いと言った奴がいたらしくてね。

 フェイスブックか、ツイッターでさ。

 結構、君たちを目当てに来るやつも多いんだ」

 

「あっ、ありゃ~…だから、なんですねぇ~」

 

「だから、人材は募集してるけど相手がいない、

 未婚者は基本混ざる事はないようにはしてるのさ」

 

 

 

 少なくともイーグルジャンプで未婚、

独り身の男は女性ブースにはこれないとハッキリ言っておくよ。

 

 青葉に疲れたような笑みで応え、しずくはそう締めくくった。

 

「とはいっても、分断するにもデメリットはあるからねぇ。

 いちいち男性側フロア、ブースに移動するのも面倒だしねぇ」

 

 正直なところ、男に慣れてないと後々苦労するのは分かってる。

その為、しずくはどうするかと頭をひねる。

 

 常に女性としか関わらない訳ではないのだから、

青葉、ツバメ、うみこ、ヒビキはともかく他は危ういのは間違いないのだ。

 

「いっそのこと、お試しでやってみてもいいけど…

 男連中、結構ギラついてる気配がするから余り関わらせたくないんだよね」

 

「あー…だったらっ、ちょっと提案があるんですけどっ!」

 

 ツバメは手を上げてにやりと笑った。

意外な人物の言葉に一同は驚いたが、ツバメは続ける。

 

 そしてヒビキの肩をポンと叩いた。

 

「じゃ、ヒビキんに任せてみたらどうでしょう!?」

 

「…ヘッ…??」

 

 ツバメの言葉にヒビキは固まり止まってしまう。

一同は困惑したが、紅葉だけは知ってるのか「あー」とほほ笑んだ。

 

「ヒビキくんに?なぜだい?」

「実はヒビキ、女子高の時、男装でバンドして女の子から結構告白されたらしいんですよっ!」

「ぶっ!!げほッ、ごほッ!!」

 

 その言葉に一同は湧いた。

そしてヒビキはむせた。

 

「えっ、それホントなのっ!?どんな感じなのっ!?」

「随分、きっ、禁断の関係やなっ…先輩に教えてっ」

 

 顔を真っ赤にしてはじめとゆんはずいっと詰め寄りながら聞く。

 

「おぉ~っ、ヒビキんの意外な特技だねっ!あおっち」

「ヒビキちゃん、凄いっ、私もその話、凄い興味あるっ!!」

 

「ヒビキさんはその…女性に興味があるのですか?」

「いやっ、ないですヨ!?客寄せの為ですからネ!?」

 

 興奮と好奇心の嵐の渦中に放り込まれたヒビキ。

彼女はツバメを恨めしげに見やった。

 

「ごめんごめんって、でも…ヒビキって男っぽく振舞えるから告白されたんじゃない?

 だったら、活かした方がいいんじゃないかな?」

 

「いや、理屈は分かるけどサ。

 このタイミングで暴露しないでくれ…

 って何で知ってるのサ」

 

「…お姉ちゃん、ぶい

 

 無表情でどこか得意げに郷里はピースした。

 

「こんな妹を可愛いと思ってる私が憎イ…」

 

 そういい、がっくしとヒビキは項垂れた。

しずくもどこか気の毒そうな笑みを浮かべていた。

 

「まー…でも、確かにソレで馴らした方がいいかもしれないね。

 滝本君たちは…」

 

 しずくはヒビキの肩をポンと叩いて、清々しい笑みで言った。

 

「ヒビキくん、経費は私が掛け合うからその当時のように振舞ってほしい」

「既に嫌な予感がするんですガ…それって要ハ…」

 

 しずくはものすごく良い笑顔で…

 

「明日から、男装してきてくれ。

 郷理くんにちょっと頑張ってもらうとして、

 仕事終わりに滝本くんたちとデートをして貰う」

 

「ですよネー…」

 

 そこには男性との交友を円滑にするために男装を命じられた、

訳のわからない女性社員の姿が合った。

 

 




個人的にこう言う理由だと思います。
あの環境と状況で職場で付き合うのは無理だと思うんですよね。

NEW-GAME!はおっさんの少女擬人化漫画という評価もありますが…
それで異性の話が出ないという事はそう言う事なんでしょう。

 だからそこら辺が無視する場合、
男を出す設定をつくらなければなりませんよね;
最低でもリア充、既婚の男じゃないと安心して任せられないのが
しずくさんの本音のように見えます。

 俺たちだと不審すぎるんでしょうねぇ(遠い目


 これからヒビキがどう立ち回るのか、百合に目覚めるのか、それとも目覚めるのか、
はいっ同じ意味ですね。

それでは。

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