「えー、あー…なんだ、その…」
3人は目を腫らしながら、席に付いていた。まぁ…なんだ…俺は一応パーティを組もうと思っている。だが、なんて言うか…気恥しいんだよ!
「んで、ハチマン。もう一度言うけど、俺たちとパーティを組まないか?」
カズマは、俺が言い出せないこと察したのか、なかなか言えなかった一言を言ってくれた。俺はもちろん…。
「断る!」
「なんでだよ!さっきまで、いい感じだったじゃねぇか!」
「冗談だ。」
「ったく、本当に冗談なのかよ…」
「これからよろしく頼むわ」
「あぁ!ハチマンよろしくな!」
互いに、握手した。前の世界だったら、本当にありえない光景だな。この光景を見たら、アイツらなんて言うのか…多分というか確実に、買収したとか言われるわ。
「ずるい!私もハチマンと握手する!」
「はいはい」
こうして、俺は転生してから2日目で仲間が出来た。
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「おい、カズマさんよ~。」
「はい…。」
「ちゃんと戦う努力をしてくれ」
俺は、フォークをカエルの唐揚げに指して口に運んだ。
そう、アレから数十日が経ち、俺らは魔王を倒すべくモンスターから経験値を得ようと頑張っていたが…全く持って、カズマが戦力として、まだ使えないのである。アクアに関しては、いつの間に飲み代で借金が出来ており、日夜バイトに明け暮れて戦闘になかなか参加しない状態が続いたりした。
「はぁ…とりあえず、今のままでは戦力が足りな過ぎる。新たにパーティ募集をかけよう。」
「賛成だ!」
「はいはい!私が募集要項書く!」
アクアは、手がカエルの手羽先の杏でベタベタにしながら言ったが、正直不安でしかない。とりあえず、汚いから手を拭きなさい。
「アクア、書くんであればマトモな奴を頼むぞ。」
「大丈夫よ!なんてったって、私は上位ジョブのアークプリースト様よ!私が募集掛ければ、すぐ来るわよ!それに、私以外は、下位ジョブの冒険者2人だから、一般的に見れば私が2人を支えていて素晴らしいお方なんだなと思って来るはずよ!むしろ、私が居ることに讃えなさい!」
「借金…」
「ごめんなさい!ちゃんと、書きますので!」
綺麗なフォームで、頭下げたきたなぁ。このダメ神…とりあえず、不安だか任せてみるか。
「まぁ、任せるわ。」
「はい!」
カズマは、アクアを不安そうな目で見ていた。
本当に不安しか無い。
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