この腐り目に祝福を!   作:クロスケZ

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あけましておめでとうございます!
去年は沢山の方々に読んで頂き感謝しています!
今年もよろしくお願いします!

すみません、ちょっと身内が入院してしまったので書けませんでした。
身内の方も大分落ち着いて来たので、また書いていきますのでよろしくお願いします。



4-15 目覚め×存在

「…………うっ……ここは?」

 

目が覚めると、視界はボヤけていたが徐々にはっきりと見え始めた。視界に映し出されたのは、見知らぬ天井とベット。ベットから身体を起こそうとしたすると、身体中に痛みが走りベットに倒れ込んだ。

 

「おう、起きたのか。大丈夫か、3日も目を覚まさなかったから死んでるのかと思ったぞ。」

 

ドアを開けてきた、武将ヒゲ生やしたおっさんが話しかけてきた。

てか、3日!?3日も寝てたのか。それよりも…礼を言わないとだな。

 

「…助けてくれてありがとうございます。すんませんが、ここは?」

 

「ここは、俺の家だ。お前の変な使い魔に渡されたんだ。」

 

使い魔……あー、オートバジンか。あいつがここまで運んでくれたのか。

 

「そうだったんっすね。」

 

「それと、お前が来た方に行ってみたら変なモンスターは居たんだが「そ、そいつに何かされたんっすか!!」ふんっ!」

 

「……いっ!」

 

俺が、おっさんの話しを遮って話し出した瞬間に、おっさんの拳骨が脳天を直撃した。

死ぬ!マジで死ぬ!何、この痛さ!ホースオルフェノクでの殴り合いよりも痛いんだが!

 

「お前、人が話してる時に遮っちゃダメと教わらんかったのか?とりあえず、あのモンスターには、手を出しても出されてもない。ただ、立っていただけだ。まるで、誰かを待っているようだったぞ。」

 

「そうなんっすね。す、すんません。」

 

頭を手で抑えながら答えた。

 

「だが…お前、面白いスキル覚えているな。」

 

「は?」

 

服を間探り、財布の中にある冒険者カードを確認した。

カードは、抜かれた様子はなく定位置に収まっていた。

そんな様子を見ていた、おっさんは豪快に笑った。

 

「ハッハハ……すまぬな。ワシには変わったスキルがあってな。そのスキルでおめえさんのスキルを確認したまでだ。だから、取ったりはしてない。」

 

「そ、そうなんっすね。」

 

「んでだな。お前、ちょっと冒険者カードを見せてくれないか?」

 

「どうぞ。」

 

カードを見せると、おっさんはしかめっ面をしながらカードを見ていた。

なんだ?仮面ライダーのスキルに関しては、説明を求められても答えられる範囲でしか話せないぞ。

 

「お前、全然このスキルに対していろいろと足らんぞ。」

 

「はい?」

 

えっ?なんですか?レベルは足らないのは自覚しているが……てか、おっさん何でそんな事分かるんだよ。

 

「まずは、体力だな。この数値じゃ長くは戦えないだろ。次に筋力と防御力だな。それから……。」

 

おいおい……どんだけ足んねぇんだよ!?

俺が足りない物に対して驚愕をしていたが、おっさんは淡々と足りない物が何なのか指摘してきた。

 

「こんなもんだな。」

 

「は、はぁ。」

 

「とりあえず、あのモンスターに勝ちたいか?」

 

急に、声のトーンが下がり周りの空気がピリピリしはじめた。

だが、俺からしたら答えは決まっている。

 

「もちろんだ。もし、アイツが俺の仲間や街で暴れて、守る力があるにも関わず守れなかったって事になったら、一生後悔する。」

 

「そうか……。よし、気に入った。修業というか足りない部分の補強とかを手伝ってやる。とりあえず、俺の名前はミクタだ。よろしく。」

 

ミクタさんは、手を差し伸べてきた。

 

「ハチマンです。こちらこそよろしくお願いします。」

 

差し伸べられた手を握り締め、アイツに勝つという決意を固めた。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

――――――――――――――

―――――――

――

 

カズマです。

宝島から5日が経った。街はかなり活気立ち、街全体が好景気に包まれていた。

しかし、5日経った、今でも仲間のハチマンとは、あれから会っていない……というか、行方不明だ。

さっき、受付のルナさんハチマンが帰ってきてないかと尋ねられた。他にも、ハチマンが助けたと思われる冒険者や街の人から尋ねられた。

てか、なんで!ルナさんや女冒険者があんな心配そうな顔するだよ!

腐った目で、8割方顔を台無してる男なのに!

確かに、気が利くし、金持ってるし、強いし、優しいし…………あれ?オレが勝てる要素なくね?

クソっがーーーーー!

 

「さっきから何してるのよ、カズマ。」

 

目の前で、お茶を啜っている駄目神ことアクアが話しかけてきた。

 

「あー、とりあえず全員来てから話す。」

 

「そう。」

 

アクアは、お茶を再び啜り始めた。

そして、いつも集合している時間になると、めぐみんとダクネスがやってきた。

 

「アクアにカズマ、ハチマンは来てないんですか?」

 

「ふむ、もう5日経ったというのに1度も会ってない。くっ……こんな5日もあの目に見られていないと身体が……」

 

「あー、その事なんだがな。実はハチマンが行方不明らしいんだ。」

 

「へ?」「はい?」「えっ?」「うぇ?」

 

各々が素っ頓狂な顔していた。

まぁ、オレも最初聞いた時は同じような顔をした。

というか、声が1つ多い気がしたんだが……。

周りを確認すると、朝から飲み会をしているおっさん連中だけだった。

 

「ど、どどどどどういうことよ!カズマ!」

「そうですよ!ハチマンが行方不明って!」

「おい!あの目で蔑んでくれなくなるじゃないか!」

 

「落ち着けって!」

 

身体を揺さぶるな!

ダクネス、お前は完全に私情じゃねえか!

 

「ハチマン探しに行きます!」

 

めぐみんは、杖を持って焦ってる様子を見せながら出口に向かおうとしていた。

 

「だから、待てって。」

「うぐっ!」

 

めぐみんのマントを引っ張って静止させ、椅子に座らせた。

なんか、犬のリードを持っている気分だ。

 

「とりあえず、ハチマンは大丈夫だと思う。」

 

「なぜ!そんなことが断言できるですか!」

「そうよ!」

 

ったく……なんでいつもより冷静になれないんだ?コイツらは……。

 

「簡単な話だ。アイツがオレらよりもレベルが高いって事だ。そこらのモンスターには負けないしスキルもある。 」

 

「「た、確かに……。」」

「ギルドには、届けは出してあるから大丈夫だ。それにしても、2人して何を焦っているだ。」

 

「焦るも何も!私の…」

 

アクアは急に表情を暗くした。

おい、まさか……ハチマンに!

 

「私のご飯はどうするのよ!ハチマンがくれなきゃ、餓死しちゃう!」

 

ですよね……。この駄目神は本当にダメだ。

 

「おい、めぐみんどうなんだ?」

 

「わ、わたしは……その……。」

 

めぐみんは、頬を少し赤らめて、恥ずかそうにモジモジしていた。

おい、今度こそ本当に!

 

「そ、その……ハチマンは、わたしにとって兄的存在というか……。もう、お兄ちゃんだと思ってます!」

 

…………予想の斜め上にいった。

 

「私だって、ハチマンが必要だ!」

「うるさいぞ、ダクネス。」

 

「……ダメだ!カズマじゃ、ダメだ!やはりハチマンでないと!」

 

うるせえ!お前を喜ばしたくて言ったわけじゃねえよ!

ダメだ……。このパーティ……。

早く帰ってきてくれハチマン。

 


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