去年は沢山の方々に読んで頂き感謝しています!
今年もよろしくお願いします!
すみません、ちょっと身内が入院してしまったので書けませんでした。
身内の方も大分落ち着いて来たので、また書いていきますのでよろしくお願いします。
「…………うっ……ここは?」
目が覚めると、視界はボヤけていたが徐々にはっきりと見え始めた。視界に映し出されたのは、見知らぬ天井とベット。ベットから身体を起こそうとしたすると、身体中に痛みが走りベットに倒れ込んだ。
「おう、起きたのか。大丈夫か、3日も目を覚まさなかったから死んでるのかと思ったぞ。」
ドアを開けてきた、武将ヒゲ生やしたおっさんが話しかけてきた。
てか、3日!?3日も寝てたのか。それよりも…礼を言わないとだな。
「…助けてくれてありがとうございます。すんませんが、ここは?」
「ここは、俺の家だ。お前の変な使い魔に渡されたんだ。」
使い魔……あー、オートバジンか。あいつがここまで運んでくれたのか。
「そうだったんっすね。」
「それと、お前が来た方に行ってみたら変なモンスターは居たんだが「そ、そいつに何かされたんっすか!!」ふんっ!」
「……いっ!」
俺が、おっさんの話しを遮って話し出した瞬間に、おっさんの拳骨が脳天を直撃した。
死ぬ!マジで死ぬ!何、この痛さ!ホースオルフェノクでの殴り合いよりも痛いんだが!
「お前、人が話してる時に遮っちゃダメと教わらんかったのか?とりあえず、あのモンスターには、手を出しても出されてもない。ただ、立っていただけだ。まるで、誰かを待っているようだったぞ。」
「そうなんっすね。す、すんません。」
頭を手で抑えながら答えた。
「だが…お前、面白いスキル覚えているな。」
「は?」
服を間探り、財布の中にある冒険者カードを確認した。
カードは、抜かれた様子はなく定位置に収まっていた。
そんな様子を見ていた、おっさんは豪快に笑った。
「ハッハハ……すまぬな。ワシには変わったスキルがあってな。そのスキルでおめえさんのスキルを確認したまでだ。だから、取ったりはしてない。」
「そ、そうなんっすね。」
「んでだな。お前、ちょっと冒険者カードを見せてくれないか?」
「どうぞ。」
カードを見せると、おっさんはしかめっ面をしながらカードを見ていた。
なんだ?仮面ライダーのスキルに関しては、説明を求められても答えられる範囲でしか話せないぞ。
「お前、全然このスキルに対していろいろと足らんぞ。」
「はい?」
えっ?なんですか?レベルは足らないのは自覚しているが……てか、おっさん何でそんな事分かるんだよ。
「まずは、体力だな。この数値じゃ長くは戦えないだろ。次に筋力と防御力だな。それから……。」
おいおい……どんだけ足んねぇんだよ!?
俺が足りない物に対して驚愕をしていたが、おっさんは淡々と足りない物が何なのか指摘してきた。
「こんなもんだな。」
「は、はぁ。」
「とりあえず、あのモンスターに勝ちたいか?」
急に、声のトーンが下がり周りの空気がピリピリしはじめた。
だが、俺からしたら答えは決まっている。
「もちろんだ。もし、アイツが俺の仲間や街で暴れて、守る力があるにも関わず守れなかったって事になったら、一生後悔する。」
「そうか……。よし、気に入った。修業というか足りない部分の補強とかを手伝ってやる。とりあえず、俺の名前はミクタだ。よろしく。」
ミクタさんは、手を差し伸べてきた。
「ハチマンです。こちらこそよろしくお願いします。」
差し伸べられた手を握り締め、アイツに勝つという決意を固めた。
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カズマです。
宝島から5日が経った。街はかなり活気立ち、街全体が好景気に包まれていた。
しかし、5日経った、今でも仲間のハチマンとは、あれから会っていない……というか、行方不明だ。
さっき、受付のルナさんハチマンが帰ってきてないかと尋ねられた。他にも、ハチマンが助けたと思われる冒険者や街の人から尋ねられた。
てか、なんで!ルナさんや女冒険者があんな心配そうな顔するだよ!
腐った目で、8割方顔を台無してる男なのに!
確かに、気が利くし、金持ってるし、強いし、優しいし…………あれ?オレが勝てる要素なくね?
クソっがーーーーー!
「さっきから何してるのよ、カズマ。」
目の前で、お茶を啜っている駄目神ことアクアが話しかけてきた。
「あー、とりあえず全員来てから話す。」
「そう。」
アクアは、お茶を再び啜り始めた。
そして、いつも集合している時間になると、めぐみんとダクネスがやってきた。
「アクアにカズマ、ハチマンは来てないんですか?」
「ふむ、もう5日経ったというのに1度も会ってない。くっ……こんな5日もあの目に見られていないと身体が……」
「あー、その事なんだがな。実はハチマンが行方不明らしいんだ。」
「へ?」「はい?」「えっ?」「うぇ?」
各々が素っ頓狂な顔していた。
まぁ、オレも最初聞いた時は同じような顔をした。
というか、声が1つ多い気がしたんだが……。
周りを確認すると、朝から飲み会をしているおっさん連中だけだった。
「ど、どどどどどういうことよ!カズマ!」
「そうですよ!ハチマンが行方不明って!」
「おい!あの目で蔑んでくれなくなるじゃないか!」
「落ち着けって!」
身体を揺さぶるな!
ダクネス、お前は完全に私情じゃねえか!
「ハチマン探しに行きます!」
めぐみんは、杖を持って焦ってる様子を見せながら出口に向かおうとしていた。
「だから、待てって。」
「うぐっ!」
めぐみんのマントを引っ張って静止させ、椅子に座らせた。
なんか、犬のリードを持っている気分だ。
「とりあえず、ハチマンは大丈夫だと思う。」
「なぜ!そんなことが断言できるですか!」
「そうよ!」
ったく……なんでいつもより冷静になれないんだ?コイツらは……。
「簡単な話だ。アイツがオレらよりもレベルが高いって事だ。そこらのモンスターには負けないしスキルもある。 」
「「た、確かに……。」」
「ギルドには、届けは出してあるから大丈夫だ。それにしても、2人して何を焦っているだ。」
「焦るも何も!私の…」
アクアは急に表情を暗くした。
おい、まさか……ハチマンに!
「私のご飯はどうするのよ!ハチマンがくれなきゃ、餓死しちゃう!」
ですよね……。この駄目神は本当にダメだ。
「おい、めぐみんどうなんだ?」
「わ、わたしは……その……。」
めぐみんは、頬を少し赤らめて、恥ずかそうにモジモジしていた。
おい、今度こそ本当に!
「そ、その……ハチマンは、わたしにとって兄的存在というか……。もう、お兄ちゃんだと思ってます!」
…………予想の斜め上にいった。
「私だって、ハチマンが必要だ!」
「うるさいぞ、ダクネス。」
「……ダメだ!カズマじゃ、ダメだ!やはりハチマンでないと!」
うるせえ!お前を喜ばしたくて言ったわけじゃねえよ!
ダメだ……。このパーティ……。
早く帰ってきてくれハチマン。